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思惑  作者: 山本正純
第二章 交錯
47/60

事実

 それから木原と神津は八雲に五人の容疑者と三人の被害者の関係について説明した。その後八雲は島根県警の捜査状況を説明する。

「まず誘拐犯が指定した時間日御碕神社に刑事を張り込ませたが誰も現れなかった。次に   

平山小五郎殺しの容疑者は犯行当時現場となった自宅を訪れたあの三人。新庄治。甲斐遼太郎。坂井好美。この三人があの家を犯行時刻直前に訪問したことは近隣の住民の目撃証言で立証済み」


「些細なことで構いません。何か現場で変わっていると思ったことはありませんでしたか」


 木原の質問に答えるために八雲は現場のことを思い出す。

「着せ替え人形が落ちていた。全ての部屋を探したが着せ替え人形は現場に落ちていた物しかなかったよ。その人形を高見四郎に見せたが娘に着せ替え人形なんてプレゼントした覚えがないと言っていた」


「そうだ。犯人は新庄治だ。その着せ替え人形は二年前心臓病で亡くなった新庄と相生の娘の物。相生すみれと離婚した後故郷に戻った彼は高見忍に出会う。その隣には高見七海という心臓病を患った少女がいた。それを見た新庄は幸せそうな忍を許せなかった。医療ミスがあったと思いこみあの時病院にいた甲斐大輝を殺した。最終的に高見七海を誘拐することで復讐を遂げようとしたわけだ」


 ドヤ顔をする神津に木原と八雲は質問する

「百歩譲って新庄が犯人だとしましょう。ではなぜ日野夏美さんは殺されなければならなかったのでしょう」

 神津は沈黙する。

「その推理だと妻の相生すみれを殺した動機が分からない」

「だから離婚の慰謝料で揉めたのでしょう」

「では新庄はなぜ高見明日奈さんと被害者が一緒に写った写真を現場の遺留品に混ぜたのでしょう」

「おもちゃ屋に確認した所あの着せ替え人形は今年の九月に発売された物だそうだ。その推理だと二年前発売された人形ではないと辻褄が合わないだろう」

 容赦ない質問攻めに神津は沈黙するしかなかった。

「とにかくこの多くの謎を解かないと犯人は分からない」

 


第二章 完結  2月18日までに完結しなければならないが、大丈夫だろうか。

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