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思惑  作者: 山本正純
第二章 交錯
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関係 前編

 五分後木原が捜査一課三係に戻った。そのことを確認すると合田は臨時の捜査会議を始めた。ホワイトボードには相変わらず被害者の写真が貼られている。変化といえば公安調査庁が調べた被害者の名前が写真のしたに書いてあるくらいだ。


「これから臨時捜査会議を始める。まずはこちらの捜査で分かったことだ。大野。木原と神津に報告しろ」


 大野は立ち上がり捜査資料を読み上げる。

「公安調査庁からの情報で被害者は順番に甲斐大輝さん。日野夏美さん。相生すみれさんでした。さらに浅野公安調査庁長官秘書の遠藤アリスさんが犯人によって殺人未遂の被害を受けました。彼女は相生すみれさんの家で三人の被害者と高見明日奈さんと二人の男性が写った写真を見たことから口封じをしようと思ったのでしょう。おそらくあの写真に秘密があるに違いありません」

 

 木原は大野に質問する。

「その写真はどうなったのでしょう」

「犯人は被害者全員の家に空き巣に入り部屋が荒らしました。そして例の写真を盗みました。金目の物には手を付けていないことから空き巣を装った犯人ではないかという見解です」

 大野はさらに報告を続ける。

「被害者と高見明日奈さんの接点は鄭勘介が主催したパーティーです。パーティー名は白前家蟷螂の会です。各分野の専門家が集まって社会問題について考える組織です。それは三か月前に行われています。被害者の交友関係ですが、甲斐大輝さんには弟の甲斐遼太郎さんがいます。遼太郎さんと大輝さんは犬猿の仲で兄弟が会うたびに喧嘩をしていたそうです。さらに大輝さんには看護師の彼女がいるそうです。その彼女は今田舎に帰っています」


二つの事件は交差し始めた。

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