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思惑  作者: 山本正純
第二章 交錯
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上京

 その後二人は坂井家を訪問したが留守だった。二人はその足で新庄治の勤務する交番に向かう。その時木原の携帯が鳴った。相手は千間刑事部長だった。なぜだろうと考えながら木原は携帯を耳に当てる。

『木原。今すぐ特命捜査を中止しろ。警視庁に戻ってこい』

「なぜですか。まだ真相は分かっていませんよ」

『お前たちは島根県警の処理した高見明日奈が自殺した事件を台無しにした。島根県警上層部は激怒している。これは島根県警の事件だ。ここは黙って帰ってきてくれ』


 神津は木原の携帯を奪い千間と話をしようとする。しかし木原は考え込み結論を出す。

「そうですね。では東京に戻りますよ。航空券はすぐに準備します」

 木原は電話を切った。神津は木原を責める。

「何で千間刑事部長の言いなりになった。いくらでも反論できただろう」


 木原はポケットからUSBメモリーを取り出す。

「このUSBメモリーは北条さんに解析してもらう必要があります。これを届けるためにあえて千間刑事部長の口車に乗ったふりをしたのですよ」

「ちょっと待て。そのUSBメモリーはどうやって手に入れた」

「単純にすり替えただけです。高見家には偽物を置いておきました。それと郵便で送らないのは島根県警がこれを取り戻しにくくするため」


 神津は驚きを隠せない。

「それは誘拐犯の要求の品だ。それが偽物だと分かれば大変なことになる」

「いいえ。僕の推理が正しければ誘拐犯は取引をしない」

「犯人が分かったのか」

「いいえ。犯人はまだです」


公安調査庁との取引はどうなったのでしょうか。

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