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思惑  作者: 山本正純
第二章 交錯
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杜撰 後編

木原は八雲に確認する。

「高見明日奈さんが最後に電話した相手。日野夏美さんと連絡しましたか」

「いいえ。本当は事件当日何回も電話をしていた日野夏美さんに連絡しようとしたが、彼女の電話は繋がらなかった。だから最後に被害者が電話した浅野長官に電話をしました」


 二人はさらに捜査資料を読む。木原はメモを取り始める。そして木原は再び八雲に質問する。

「高見明日奈さんの死体の写真がありませんよ。それがないと自殺と断定できないのではないですか」

「あの日の海は荒れていたから死体が浮かばなくても無理はない。それに高見明日奈が飛び込んだのを見た目撃者も三人いる」

「杜撰な捜査だな」


 神津の言葉に八雲は怒った。

「帰ってくれないか。これ以上島根県警に恥をかかせないでくれ」

 

 二人は会議室を出て行こうとする。すると再び木原が八雲の元に舞い戻った。

「最後に高見明日奈さんには多額の保険金が掛けられていませんでしたか」

「いいえ。平均金額くらいしか保険金はなかった。これで保険金殺人の可能性も保険金詐欺の可能性もなくなった」

 

 二人は島根県警を後にした。現在の時刻は午後四時。二人は相談をする。

「それでどうする。時間的に高見明日奈さんの家族に会うのは厳しい」

「そうなれば旅館で事件の整理しかないでしょう」


地元の警察に杜撰な捜査をさせてよかったのだろうか。

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