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思惑  作者: 山本正純
第二章 交錯
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杜撰 前編

 午後三時島根県警。今木原と神津は会議室で待機している。そこに無償ひげを生やした刑事が捜査資料を持ってきた。

「島根県警の八雲です。もう一度聞きます。これは高見明日奈さんが自殺した事件の再捜査ですよね。もうあの事件は自殺と処理されました。浅野公安調査庁長官が提出したボイスレコーダーを夫の高見四郎に聞かせた所、彼女の声に間違いないという証言を得ましたよ。一応彼女の声が録音されたテープとボイスレコーダーの声が一致するかを確認した所声紋が一致しました。あの事件は自殺で間違いない。その事件を警視庁が覆されると島根県警の面子が立ちません」

「真相を覆すつもりはありません」


 木原がこう答えると八雲は仕方なく捜査資料を見せた。八雲はくどく注意する。

「あの事件は自殺で決まりです。この事実だけは覆すな」

 

 八雲は監視のつもりか近くにあった椅子に座った。二人は捜査資料を読み進める。すると神津がページを捲るのを止めた。

「木原。発信記録が妙だ。彼女が浅野長官に電話したのは十二時五十五分だけだ。その前に電話したのは日野夏美さんのみ。さらに日野夏美さんは電話が繋がるまで何回も電話をしている」

「つまり高見明日奈さんが最後に電話したのは日野夏美さんだった」


次回 さらに島根県警の杜撰な捜査が浮き彫りになる。

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