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思惑  作者: 山本正純
第一章 調査
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 九月三十日千間刑事部長と喜田参事官は刑事部長室でこの事件のことを話しあった。机の上には被害者の写真が置いてある。

「三日立て続けに同様の事件が発生か」


 喜田は第一の被害者の写真を指差す。

「はい。第一の事件が発生したのは九月二十七日の早朝お台場の住宅地でパトロール中の田辺巡査が四十代後半と思われる男性の死体が発見されました」


 次に第二の被害者の写真を指差す。

「第二の事件が発生したのは九月二十八日の早朝銀座の商店街で朝帰りの酔っ払いの男が三十代前半と思われる女性の死体を発見しました」


 最後に第三の被害者の写真を指差した。

「第三の事件が発生したのは九月二十九日早朝。東都公園をジョギング中の体育教師が三十代前半と思われる茶髪の女性の死体を発見しました」


 喜田は共通点をまとめる。

「この三件の事件の共通点は四つ。近くに青い水筒が転がっていること。この青い水筒の中身は青酸系の毒物が混入された赤ワインでした。死体の身元が不明なこと。死体の右手には写真が握られていたこと。その写真は被害者と一人の女性が一緒に写っているものです。遺留品にハートのクイーンのトランプがあったこと。そのトランプからは被害者の指紋しか検出されなかった。以上です」

 

 千間は質問する。

「この共通点の話はマスコミに発表したか」

 喜田は首を横に振る。

「いいえ。このことをマスコミに話せば模倣犯が現れます。身元不明の男女の変死体が相次いで発見されたということ以外は発表していません。またあの写真に写っていた女が誰なのかは不明です」


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