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君たちへ

作者: 黒い子
掲載日:2025/12/19

君たちは、だいたい忙しい。

進んでいるか、立ち止まっているか、迷っているか。

どれにしても、世界は君たちに「物語」を要求してくる。


輝け、とか。

成長しろ、とか。

意味を持て、とか。


でもね、最初に言っておく。

主人公である義務なんて、どこにもない。


誰かは全力で走る。

好きなことに身を投げて、疲れて、泣いて、それでも前を見る。

外から見れば、きらきらしている。

中にいれば、息が切れている。


誰かは夜を選ぶ。

正されない時間に身を置いて、

自分の速度で歩く。

進んでいないように見えて、ちゃんと生き延びている。


どちらも、主人公だ。

どちらも、間違っていない。


物語は、

派手な山場だけでできていない。

朝が嫌いな日も、

冬に惨めになる夜も、

うるさい夏に救われる瞬間も、

全部、ページだ。


君たちは比べてしまうだろう。

あの子の世界は眩しい、と。

自分の世界は静かすぎる、と。

でも距離が違うだけで、価値は違わない。


燃える物語が必要な人もいる。

消えない物語が必要な人もいる。

選んだ型が違うだけだ。


もし今、

少しだけ全力で生きてみているなら、

それでいい。

全部じゃなくていい。

戻れる場所を残したままでいい。


主人公は、

最後まで強い人のことじゃない。

最後まで生きている人のことだ。


派手じゃなくていい。

美しくなくていい。

意味が追いつかなくてもいい。


今日もページは進む。

書き直しもできる。

余白も残せる。


主人公の君たちへ。

物語は、

君たちの速度で続いていく。

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