表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/15

TIPS 弥陀羅修二の缶ジュース

「そういえば弥陀羅さん」


なんだ。 と暗い部屋の中で弥陀羅修二が答えた。


「いつも飲んでるそれ、なんのジュースなんですか?」


自販機の一番下に並んでいるような大きさの缶ジュースで、緑の基本色に赤い模様が描かれた、見るからに体に悪そうな飲み物だ。


「ガラナ・アンタルチカ。 アマゾンで取られた原料、ガラナを使って製造された、ガラナ飲料というやつだ」

「聞いた事ないですね、ガラナって」

「アンタルチカを知らないのならガラナ飲料自体も知らないだろう。 それほどまでにこいつは有名なのだ」


左右に缶を降って、何故か得意げである。


「でもそういうの、あんまり箱ごと買って飲んだりしてると体調崩しますよ?」

「大丈夫だ、そこまで健康を損なう飲み物ではない。 北海道の辺りだとガラナ飲料はかなりメジャーらしいしな」


とは言っても、目の前のこの男は今にも倒れそうなほど細い体つきをしていて、見ていて心配になってくる。


「そのガラナなんとかってやつ以外にも、ちゃんと水分摂ってます?」

「アンタルチカだ。 ……水は飲むが、他のジュースや茶はここしばらく口にしていない」

「……」


この分だと食生活全体が怪しくなってきた、とゴミ箱に燃えるゴミと一緒にして缶を捨てる弥陀羅に、私は軽く不信感を覚えるのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ