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星の町  作者: えもと
3/18

故郷にて 3

見事に退職を果たした私は、すぐに仕事を探す気にもなれず、しばらくの間、これと言って何もせずに過ごした。


が、さすがに飽きてきた。


何もしないというのが、こんなに苦痛だとは思わなかった。


さて、どうしようか考えて、旅行にでも行こうと思い立った。

温泉に行くも良し、「そうだ京都に行こう」なんてCMを思い出して、観光も良いかな、等とあれこれ思いを巡らせた。


そんな時、ふと生まれ故郷に行ってみようかと思いついた。


「生まれ故郷」なんて言っても、生後一年しかいなかった私には、その記憶なんて全く無い。


親戚や友人が居るわけでも、懐かしい思い出があるわけでもないが、ちょっと行ってみたいなとは思っていたのだ。

この機に行くのも悪くない。


そう思い立って、ほとんど勢い任せに、ボストンバックに荷物をつめて、ワンルームの狭い部屋を飛び出した。



そして、今この状況下にいる。


飛行機のチケットがその場であっさり取れたから、泊まる場所も何とかなるだろうと高をくくっていたのだが・・・.

どうやら甘かったらしい。


都内でずっと過ごしてきた私は、ホテルなんてそこら辺にある物だと思い込んでしまっていた。


最悪は「漫画喫茶かファミレスで一夜を過ごして、ちゃんとしたホテルは次の日でも良いか」

などと考えていたのだが、ファミレスどころか、24時間営業のコンビニすら無い。


「7時から11時まで営業」


という文字を、さっき改札外のコンビニでちらりと見かけた。


・・・初期のセブンイレブンじゃないか。


「はあ」


思わず、ため息がこぼれる。

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