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秘封倶楽部との接触

お久しぶりです作者は生きてますのでご安心ください。それと本編開始までしばらくかかるかもです

 家に帰りたい、とぼやきながら大学までの道のりを自転車を漕いで向かった瑛斗は、ふとサークルに入っていないことを思い出した。周りの奴らはラグビー部やなんとか研究会とかの何かしらの団体には所属しているが、瑛斗は特に何も所属していなかった。彼の数少ない友人の一人、星野祀ほしの まつりも数学系の研究サークルに所属している。祀から

「頼むよ瑛斗、君が入ってくれたらミレニアム懸賞問題の一つの解決に近づけると思うんだ。頼むよ、車買いたいんだよ(切実)」

と頼まれたが、解決している事案なのでデータの一部だけヒントとして渡してその場であしらった。彼にしてみれば学術研究を行っているサークルなどままごとに過ぎず、かといって体育会系のところに所属する気もさらさらなく、結局どこへも行かなかったのだ。

「まあ、今のところはそれでいいんだがな。馬鹿とかかわってもメリットはないし」


 そんなことを呟いているうちに大学の前までついた。ほぼ自分専用となった駐輪場に自転車を置き、校門をくぐった。いつもはそのまま通り過ぎる掲示板に、変わった服装の生徒が来ていたので、立ち止まった。

「なぁ、なにしてるんだ?敷地に入ってるってことは生徒なんだろうが、変わった帽子、かぶってるな」

ナイトキャップをかぶった少女は振り返って、瑛斗の目を見つめ、数十秒ほどなにも話さなかった。そして次に発した言葉は

「あなた性格悪そうね」

だった。初対面の人間、それも妙な帽子をかぶっていると指摘しただけの相手なのに。そんなに帽子が大事だったのだろうか。瑛斗なりに、どう返そうか考えていると、後ろからひそひそと彼女に対する陰口のようなものが聞こえた。

「ねえ、あれが大学一の奇人ってでしょ」

「そうそう。サークル作ってるけど何もしないで遊んでるだけなんでしょ」

などなど、まあまともな相手ではないらしい。それならこちらに分があるというものだ。

「とりあえず帽子のことは謝る。だからお互いこんな公衆の耳目を集めるようなことをするのはやめないか」

と、なるべく周りの心象がよくなりそうな言葉を放った。

「そうね。確かに門の前で話すのはあまりよくないわね」

帽子の彼女はとりあえず納得してくれたようだ。最低限の常識とかはあるのかと謎の感心をしていた瑛斗だが、それは考えすぎだった。

「あなたとはもう少し話したいから、部室に行きましょう。大丈夫、講義なんて一度や二度休んだくらいじゃ留年になんてならないから」

あまり人に期待をしてわいけないなと瑛斗は後悔をした。周りの憐憫の視線が痛かった。

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