〜フリー追悼~茜色の虚空(そら)に
★フリー・サルガス 42歳
ダーク・グレイの髪、深紅の瞳
前サザン王、レグルス・ナスルの側近中の側近。
現在はロトの側近……というよりはほとんど世話係。
剣の達人で、力自慢。
 
性格は豪快で大らかで、面倒見のいい“オッサン”キャラ。
ロト一行のムードメーカーだった。
昔はきっとカッコ良かったに違いないと思うが、未だに独身なのはデリカシーが皆無だから。
女心がイマイチ分からないのが玉にキズ。
※フリーが右目を失った経緯についてはネタバレになるので、後ほど。
 
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
 
お前にそっくりな奴に遇ったよ
“ディオス・クロイ”って言うんだ
だけど、一度も名を呼ばなかったな
思わず“フリー”って呼んでしまいそうで
怖かったからかもしれない
 
今の俺を見たらお前は何て言うだろう?
哀しい顔をするかな?
俺を叱ってくれるかな?
それとも『またそんなしょーもない事で悩んでるのか?』って
笑い飛ばしてくれるかな?
 
俺はもう、お前の歳を遥かに超えてしまったけれど
どれだけ生きようとお前のようにはなれそうもない
失うものが多すぎて
それならば最初から何も望まなければいいと
全てを諦めてしまった俺とは違い
お前なら、きっと求め続けられると思うから
 
会いたいよ、フリー
もう一度お前に
俺にはそれだけの“力”があるのに
それはきっと許されない事だから
会いには行けない俺を、許してほしい
 
力は何の為にあるんだろうな?
“禁忌の力”を持つ事の意味を
俺は何時も考えているけれど
何度問おうとも、その答えを得る事は出来そうにない
 
 
茜色の空を見る度に思い出す
 
この遥かなる時の彼方に眠る
過ぎてきた、俺の道標よ――
 
★ ★ ★ ★ ★
 
フリーとディオス・クロイはその容貌も性格も瓜二つという設定です。
けれど、ディオス・クロイがフリーの生まれ変わりか否かは、物語の中では明確にはしていません。
それは皆さんのご想像にお任せ致します。
ですがトトが「番外篇~邂逅~」で早々にロトとディオスを別れさせたのは、これ以上二人が一緒に居ると、ディオスもフリーの二の舞になるような気がしたからです。
ディオスまで失う事になったらロトが可哀想過ぎますしね。
 
★ディオス・クロイ 42歳
ダーク・グレイの髪、深紅の瞳。
接触テレパス(相手の身体の一部に触れなければ心を読めないという限定的な能力ではあるが、この力は強力であれば、下手な防御など役には立たない。実際、彼が今まで心を読もうと試みて失敗に終わったのはロトのみ――である)
※フリーとの相違点~右目と顎鬚、フリーの髪がサラサラだったのに対して、ディオスはくせ毛。




