白
白は理想の色。でも白の世界では?
白。
それは理想の色。
王子様は白馬に乗る。花嫁は白無垢か純白のウェディングドレスを着る。神様もきっと白い。
白は人にとっての理想。
では僕は?
何もない空白の僕にとっての白は何なのだろう?
僕は果てのない暗闇のような白に囚われていた。
「このままじゃ、白に溺れてしまう」
流れた涙が白に零れ、そこから白に染み出す。
理想の白はもろく破れ、そこから漆黒が顔を覗かせた。
黒へ手を伸ばす。
もう僕は白だけの人間ではないのだ。
書き終えた後、どうして「純白のショーツは男性の理想だ」という1文を入れなかったのか!
と作者が悶えたなどという事実は、きっとありません。ええ。ありませんとも!