オンナノコノヨウナショウネン 2
俺は薄暗い廊下を歩いてる。
「クロウ、今度は何をやらかしたの?」
俺の少し前で壁に寄りかかってる奴が笑いながら言ってる。
「なんだ…クレインか……」
「ヨッ!!」
奴の名前はクレイン。女だが性格は男だな。顔は美人だろう髪の色は白でかなり長い。彼女も死神だ。
「お前には関係ないだろ。」
「何かクロウ様子がおかしいよ…」
「ちょっと、嫌な夢を見て……」
「私にはどんな夢かわからないけど。そんな、暗いクロウはクロウじゃないよ。」
彼女はそう言い俺に笑いかけてくれた。
「そうだな。」
「そうそう、クロウ。最近、街に美味しいカレーうどんのお店が出来たらしいけど行ってみる?」
「いいねぇ〜俺、カレーうどん大好き♪」
たわいない話をし盛り上がっていると、後ろから。
「クレインちゃん〜〜〜!!」
と叫びながら全速力でこちらに走ってくる男がいた。
「げっ……!」
クレインが嫌そうな顔をしている。
そして、男が俺達に追いついた。
こいつの名前はピーコック。綺麗な青い髪をしてる顔は普通より少しかっこいいかな?そして何より、かなりの女好きだ……。
「ハァハァハァハァハァハァ」
ピーコックはかなり息をきらしてる。
「お待たせ、僕のマイエンジェル」
「誰がお前のマイエンジェルなんだよ!!」
「ハハハハハ!!そんな、わかりきった事今更。君だよ僕のマイエンジェル、クレイ」
ベゴ!!!
廊下に鈍い音が響いた。理由はピーコックが言い終わる前にクレインがピーコックの顔面にパンチをくらわしたのだ。
ピーコックはクレインのパンチで床に思いっきり吹き飛んだ。
「大丈夫!!僕は君のその暴力が愛情の裏返しだって事はわかってるから!!おぉ!!そこにいるはマイエンジェル、クロウ!!」
ピーコックは鼻血を出しながら俺に言った。
ハァー…
俺はため息をついた。
「お前にはいったいどんなに、マイエンジェルが居るんよ?」
「そりゃあ、世界の女性の数だけさ!!」
「呆れて物が言えんわ。それに、俺は男だ!!」
「僕はそっちも大丈」
ドゴ!!
また、廊下に鈍い音が響いた。俺がピーコックの顔面を殴ったのだ。
「2人とも馬鹿だな。Mの僕に攻撃するとゆうことは逆に元気にさせ」
ドゴ!!バコ!!
またまた廊下に鈍い音が2撃、響いた。俺とクレインがピーコックにキックとパンチをくらわしたのだ。流石のピーコックもこれには、気を失った。
「クレイン、行こうか♪」
「そうね、アウルが待ってるからね♪」
俺達は何もなかったかのように歩き出した。
薄暗い廊下を歩く事、約10分俺達は大きな扉の前に立っていた。
俺が指を慣らすと扉が低い音をたてて開いた。扉の向こう側には大広間があり、一番奥に机が置いていてそこに人が座っている。
「クロウとクレインか。クロウよこっちに来い…」
俺は座っている奴に呼ばれ歩いていった。
俺を呼んだ奴の名前はアウル、髪は銀髪でちょんまげみたいにしている。俺達、死神の中で一番偉い人だ。
「なんだよ、アウル…」
「クロウお前、勝手に現世に行ったみたいだな?」
「いったよ♪」
「そして、目が見えない女の子の目を見えるようにしたな?」
「したよ♪」
「馬鹿やろう!!」
俺は思いっきりアウルに怒鳴られた。
「俺達、死神はな運命を変える人物以外の奴に正体を知られたら駄目なんだ!!しかも、運命を変える人物以外の奴の運命を変えるなんて!!お前はとんでもない事をしでかしたんたぞ!!わかってんのか!?いくら、俺がお前の元師匠でも俺がやれる事にも限界がある!!」
「わかってるさ!!」
「じゃぁ?どうして?」
「嫌だったんだよ。何も出来ない自分が…」
「お前、まだあの事を引きずってんのか……?」
「うっせい!!」
そう言いクロウは部屋を飛び出した。
「馬鹿やろう……いくら、ズルズル引きずっても何もなんないだろ……」
アウルは肩を落としため息をついた。
「あの〜アウル?あの事って何ですか?」
「確かに、僕も気になる」
「うわ!!ピーコックいつの間に!?」
「今さっきさ!!」
「クレインにピーコックか…」
アウルは2人が居る方に向いた。
「気になるか?」
「えぇ…」
急に周りの空気が重たくなった。
「じゃぁ、話そう。この、悲しく悲惨な話しを…」