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氷雪記  作者: ゐく
第二部
19/101

これまでの話と第二部の主な登場人物

ネタバレを含む可能性がございますので、ご注意ください。

◆これまでの話◆

 十七歳の誕生日をむかえた村娘の少女、雪姫ゆきひは「札納め」という成人の儀式を受けるため、都──若草へ行くことに。

 そこで皇子である疾風はやてと出会い、友達となった二人は数日間を一緒に過ごした。


 雪姫が村へ帰る日の前日。疾風自身の口から常に生と死の狭間にいることを打ち明けられる。

 疾風は、影で支持する者が現れることを恐れた帝によって病気がちだということにされ、御所から遠ざけられていた。こうして生かされているのは、帝自身に万が一のことがあった場合に備えての単なる予備としてであり、用済みとなればすぐに消される運命にあるという。

 ひどく落ち込む雪姫であったが、その夜、別れを告げるために疾風のもとを訪れ、護身刀ごしんとうを手渡した。護身刀は、何もできないがせめてお守りにと、彼のために買ったものであった。

 するとそこに夜盗に(ふん)した刺客集団が現れ、流れ矢から雪姫をかばった際に疾風が怪我を負ってしまう。

 重症にもかかわらず、雪姫を逃がしてくれた疾風。彼が無事かもわからぬまま、雪姫は村へ戻ることになってしまった。


 それから一年。雪姫が疾風のことを引きずったまま、悶々とした日々を送っていると、村の大巫女から近いうちに「白き闇」という災いの霜が降りるとの予言があった。

 人々に不安が広がる中、北国から雪姫の母・咲雪さゆきを訪ねて使いの者がやってくる。


 使いの者によると、大寒気を呼ぶ災いの霜「白き闇」を唯一防ぐことのできる「氷姫こおりひめ」の行方が分からなくなっているため、薄いながらも同じ血を引いている咲雪に同じ力があるのではないかと、望みを懸けて訪ねてきたのだという。

 しかし同じ血を引くと言えど、咲雪にも娘である雪姫にも、氷姫のような力などあるはずもない。やはり白き闇を防げるのは氷姫だけ……そう思っていた雪姫の頭に、ふと一年前のことが浮かぶ。

 常に生と死の狭間で生きる疾風。しかし、そうと知っても雪姫には助けてあげることなどできなかった。一年前と同じく、また何もできないでいることに堪えきれなくなり、雪姫はついに自身で氷姫を捜し出そうとを決意する。


 ちょうどそこに居合せていた旅芸人の二人組──実は、隣国の皇女である幼夢ようむと、彼女の相棒である佳月かげつを仲間に加えて、雪姫の氷姫捜しの旅が始まったのであった。





◆主な登場人物◆


雪姫【ゆきひ】

風見ヶ丘の村娘。薄いながらも氷姫と同じ血を引いている。この物語の主人公。


幼夢【ようむ】

緋那(ひな)の皇女。明るく活発な性格で、舞が得意。雪姫と一緒に氷姫を捜すことに。


佳月【かげつ】

幼夢の相棒で、笛の名人。幼夢と同じく、雪姫と一緒に氷姫を捜すことに。


疾風【はやて】

若草の皇子。雪姫と別れた日、重傷を負うが……


草助【そうすけ】

浪人のような(なり)をしているが、れっきとした忍び。緑助に山吹を任されている。


清晏【せいあん】

霜白(そうはく)の学者。氷姫について独自に調査を進めている。


早智乃【さちの】

水澄(みすみ)の皇女。幼夢に対して競争心を燃やしている。


粋【すい】

水澄の若き学者。早智乃とは二歳差の乳姉弟(ちきょうだい)


氷室【ひむろ】

霜白の次期皇位継承問題の渦中にある人物。氷姫捜しに全力を尽くしている。

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