あらすじと第一部の主な登場人物
ネタバレを含む場合がございますので、ご注意ください。
◆あらすじ◆
緑豊かな農村で暮らす少女、雪姫は十七歳の誕生日をむかえ、札納めという成人の儀式を受けるために都へ行くことに。儀式は無事に終了し、その帰り道。迷い込んでしまった離宮で皇子の疾風と出会う。
訳あって離宮に追いやられていた疾風と、しばらく都に滞在することになっていた雪姫。二人は友達となり、親交を深めてゆく。その中で明かされる彼の秘密に、少女は衝撃を受けるのと共に無力を痛感する。そして意外な形で訪れてしまった別れの日。雪姫はせめてものお守りとして疾風に一振りの小刀を贈り、再会を約束しあった。
それから一年後……
各地である災いがもうすぐ降りると予言された。疾風との出会いを通して大きく変わった雪姫は、それを唯一防ぐことができるという伝説の人物、氷姫捜しの旅を決断する。
果たして少女は氷姫を捜し出し、災いを防ぐことができるのか。また、疾風との再会は本当に叶うのか……
◆主な登場人物◆
雪姫【ゆきひ】
風見ヶ丘に住む村娘で、この物語の主人公。薄いながらも氷姫と同じ血を引いている。
疾風【はやて】
若草の皇子。訳あって離宮に追いやられている。札収めにやってきた雪姫と出会い、友達になる。
緑助【ろくすけ】
老年ではあるが、未だ現役の武官。疾風に武術を教えている。
藤太【とうた】
緑助に仕えている忍びの青年。
幼夢【ようむ】
緋那の皇女。明るく活発な性格で、舞が得意。佳月と旅をしている。
佳月【かげつ】
幼夢の相棒で、一緒に旅をしている。笛の名人。