現代でウォーキングしているだけなのに、知名度がUPし続けている件。

第2章 おっちょこちょいでドジな俺。(知名度10)

月曜日の出社ミス

　そして月曜日がやってきた。出社直前だというのになぜか会社の数百メーター手前でタクシーを降りてしまった。小走りで向かうと朝礼中だった。１時限目に間に合わなかった中学生と本来中学生が入るはずだった教室のように課には気まずさが漂っていた。

　課長不在の朝礼だった。課長代理の鈴木君が朝礼を務めたのだが鈴木君は俺と違ってあまりぱっとせず、いつもおどおどしている無口の男子なので、しっかり者の三浦君やMC肌の鏑木君が助け舟を出さないと話せなかった。

　話したいことはきっといっぱいあっただろうに、途中で課長の俺が入ってきたので鈴木君は退いた。

　罪悪感を感じながら、俺は朝礼を早めに切り上げ仕事を始めた。恥ずかしかったのだ。