第2話 【異世界へ】
トラックに轢かれ死んだ。
そして、轢かれてから数日もしない間に葬儀が終わり。俺は、魂だけで浮遊して結構暇だった。死んでもいいことはない。誰もいない、一人の世界、孤独。誰にも声は届かない。すぐに転生することできればだいぶ楽なのになー。簡単に転生なんかする訳でもない。どこに行こうと何もすることない。一日一日がすごく長く感じる。暇すぎて、高校の自分の席に座って授業を受けていたこともある。てか、まだ椅子を片付けられていないことに驚きだ。ただ、クラスの雰囲気が俺のいた頃よりも暗いように感じる。なんでだろう?だれかかまってよ。すごく暇なんですけど!生きていないと欲が無くなる。でも、今ここが霊界なのだとしたら、他の人(幽霊)は?どこにいるの。死んだ人なら沢山いると思うんだけど。何日も浮遊し続けた。
けど…ある時、辺りに光がその光はすごく眩しかった。目を閉じていたがあけて、辺りを見まわたすと筒のような中で流されていた。泳いでも泳げない。終着点が近づいた。
「うわぁぁぁぁー!」
どこかに落ちた。
「ぐへぇ、う?どこここ?あれ、足がある!?幽霊ではなかったのに。てかこれは、雲か?いや雲は、水蒸気だから違うか。座れるわけだない。」
「神雲じゃよ」
「じんでん?」
「神の雲だよ。」
「か、神!?いやいやそんなはずない。とも言い切れない。死んだからおかしくないのか?」
「戸惑っているようだな。」
「そりゃそうだろ、死んだのに神様が目の前にいるのだから。普通は、霊界とかじゃないの?」
「普通は霊界であるな。しかし、君は、特別なんじゃよ。大切な人のために自らを犠牲にして、助ける」
「た、大切な人って…。まだ、付き合ってもいないし。告白もしていない。」
少し恥ずかしくなった。
「普通よりも短い人生だったわけだから、異世界に行って残りの人生を生きてもいいぞ。」
「異世界?アニメとかでよくあるやつですか。」
「そうじゃよ。そのような世界じゃな。」
なるほど。確かに異世界で生きるのもいいが、能力がなにもないのだと生き抜くのも辛いよな。
「言葉とかは、通じるし、特殊能力は、渡すからな。」
「特殊能力あるのか。なら、もう一度人生やり直したい。」
神様が笑いながら
「いいぞよ。」
なんか気味悪いな。
「の、能力は?」
「あっちの世界ついたら渡すよ」
「え、えー!」
「じゃあな、楽しんできなさいな。」
魔法陣が足下に出てなになに!?ってしてたらなんか微笑みながら手を振っていた。
視界が光によって塞がれた。
「ウオォォォォ!?」
目を覚ますと、木陰で横になっていた。あたりを見回すと一面野原。だいぶ先に、森があるけどめっちゃ遠い。
「いやいや、いや、どこだよここ」
本当にどこ?しばらく辺りを見まわす。すると、ちょっと行ったところに道らしきものが見える。と思いながらボーっとしていた。歩こうとしたときに空から紙が一枚ひらひらと落ちた。恐る恐る見に行った。それは、紙というよりもカードに近い紙だった。カードにはカブトムシの絵らしきものが描かれていた。手に持つとカードが光り、カードから、精霊らしきものと本物のカブトムシが出ていた。精霊が話をしてくれた。その内容はこの世界が異世界であること、僕が転生したという。なんとなく異世界だとは思ったけど、まさか、本当に異世界だとは思わなかった。やっぱり異世界に転生したわけだからやっぱりなんかのスキルがあるらしい。僕のスキルは、虫を操るみたいなスキルらしい。で、この精霊は途中まで助けてくれるらしい。神の使徒とのことだ。カブトムシを手に乗せて、道を歩いてく。しばらく歩いたら、野原に人と、あれは…魔物らしきものがいた、精霊に言われて、カブトムシに気を入れるとか言われて、言う通りにやるとカブトムシが少し大きくなった。そして、僕の体にも、なにか変化がある。背中に羽があった。
「え!なにこれ」
「これが君の能力だよ〜」
多分この感じから見て虫の力の一部を自分にも使えるらしい。なら、魔物に突っ込む。殴り吹き飛ばした。カブトムシの力はサイズの割に強すぎる。だから、僕の力も強くなった。ということだ。ところで、助けた人たちは、装備をしているから、多分冒険者だろう。
「大丈夫ですか?」
と、声をかける。