地獄の始まり
「んぅ」
目を開ける。感覚的にはほぼ寝起きだ、アバターになれてないからかな?でも五感はしっかりある。それにしても周りがざわついている何か会ったのかな?と思いつつ体の自由を得る。兄ぃは皆で話してたときキャラクリすんでて初期リスに迎えに来てくれるらしいけど
「お姉ちゃーん、こっちこっち」
南の声が聞こえる。振り向くと金髪ツインテになった妹が抱きついてくる。周りがさらにざわつく
妹は身長140cm位になっていて元々の身長よりちっちゃくなっているため姉妹より親子に見えるかもしれないけど、ってそれよりも
「ねぇみんなは?」
「あっち、だけどもうちょっとこのまま」
ヤバイ、シスコンになっちゃいそう。南は甘えんぼだからね~可愛いし でも待たせるのもな
これだけちっちゃくても私の筋力補正で抱っこできるかな?やってみよ
「ちょっといい?」
「なぁに?」
そう上目遣いで聞いてくる南の膝の裏に腕を通してっと
「きゃっ」
「よしいけそう。大丈夫?案内できる?」
「うん、驚いただけだから、案内もできるよ」
「じゃぁ、お願いね」
にしても可愛い声あげちゃってとか考えながら案内通りに歩いていく
「そういえばお姉ちゃん、プレイヤーネームは?」
そういえば決めて無かったな?赤い髪と現実の名前の音夢からそうだなぁ
「朱音だよ」
「じゃあ朱音お姉ちゃんだね」
「そっちは?」
「良黄だよー」
「あ、おーい良黄ちゃーん」
初期リスがギリギリ見える位置にあるカフェのテラス席からオレンジ色の髪の蜜柑ちゃんが体を乗り出している。他のみんなも揃っているらしい
良黄が飛び降りて走っていく、私も追いかけてカフェに入る
「よし、これで全員だな。とりあえずプレイヤーとしての自己紹「待てよ!おい!」..」
謎の割り込みに全員が驚く。私達だけではなくカフェの他のお客さんもだ
割り込んだ人は金髪の男でチンピラにしか見えない
「俺はカンプだ。おい二ュービー、こんなところでうるせぇんだよ!」
そういって私達が囲んでいたテーブルを蹴りあげる。そして蹴りあげられたテーブルが蜜柑ちゃんと南じゃなくて良黄に覆い被さる。
「ハハッ、ザマァねぇな」
その笑いが兄ぃと私の逆鱗に触れた。
そしてそれに反応したのかなぜか私の足元から紅い煙のような物が溢れでる。
兄ぃは腕の辺りに白っぽい渦を巻いていた
『復讐ノ吸血姫の称号を入手しました』
何か聞こえるが気にしない。カンプとか言うゴミが何かいってるのか口が動いてるが気にしない。
兄ぃとアイコンタクトで息を合わせる。カウントダウンは・・3秒
3 周りの困惑する顔が見える
2 兄ぃがファイティングポーズをとり、私がバックステップをとり助走を始める
1 カンプが背を向けて逃げようとする
0 私が助走からのサマーソルトで打ちあげ、兄ぃのジャンプからの地面に叩きつけるような拳でカンプの頭を潰す。
蹴った反動で少し痛みがあることに気づく、でもかまわない。カンプとかいうゴミはそれで多分感じたことない痛みを受けた思う。でも後悔はしないし、可哀想とも思わない。 そしてカンプの体に罅が入り砕け散る。
『オレンジプレイヤーキラーの称号を入手しました。』
称号と言う物を手にいれたらしい。
「何事だ!」
新しく鎧を着た人がきた。その人が私を見て剣を向けてきた。同じ鎧を着た人がさらにやってくる。困惑していると兄ぃと私を取り囲む。そして一人少し豪華な鎧を着た人が前に出た
「私はこの街の衛兵長だ。貴様らは見ての通り取り囲まれている。おとなしくしろ」
「なぜ取り囲む」
「ここで暴れている輩がいると通報されたからここに来てみては、幼気な少女を傷つけておきながらシラを切るか!」
他のプレイヤーがハッと驚いた顔をした。そして可哀想な物を見る顔を私たちに向けてきた、カフェのオーナーNPCは気絶しており、衛兵NPCに介抱されている
「ちょっと待ってください」
「まだシラを切る気か!もういい!問答無用だ!」
そういい、介抱している一人を覗いた衛兵NPC達が一斉に飛び掛かった。