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エピローグ:プロローグ

-それではごゆっくりと御くつろぎ下さいませお嬢様-


 喫茶ルーチェにて。窓際のテーブルで向かい合わせに座っているのは和装の娘と洋装の母という変わった親子。

「……それからもう一つ聞いていい?」

 グラスワインでホロ良い加減の母はいつもより少し饒舌だった。

 たったの一杯で頬を染めてる彼女に娘はクスっと笑って

「なぁにお母さん?」

 と小首を傾げる。先を促がしてるようだ。

「今回の計画はお母さんも張り切って演じてみたけど。あれだけ嫌がってたお見合いの芝居をどうして急にOKしてくれたの?」

 ”二人だけの秘密”をこんなところで言うのはルール違反だ。

 娘は腕組みして

「それはここで言わない約束でしょ?」

 と一応の抗議はしてみたものの、いつも仕事ばかりで休まることを知らない母がそれだけ酔っているということは正直言って嬉しかった。

 だから

「えっとね。あの……」

 特別に教えてあげようと思う。けどやっぱり恥ずかしい。無意味に鼻をかく。

 でも言ってしまいたい気持ちもあって

「実は少し確認したいことが出来て、かな」

 目を逸らす。意思と関係なく染まってしまう頬を隠したい。

 酔ってるとはいえもちろん母はそんな娘のシグナルを見逃さず

「んー何となく想像つくけど」

 意味深な笑みを浮かべ

「結局反応はどうだったの?」

 今度は母が小首を傾げて先を促がした。それに

「上々よ。扉に耳当てたり鍵穴からのぞいたりしてたんだから」

 ウィンクした。思わず母は身を乗り出して

「え!? うそ!? 誰なのそれお母さんに教えなさい!」

 彼女は母の驚きっぷりが面白くて、そして嬉しくて”エヘヘ”と笑った。

 でもその答えは

「いやですよーだ」

 年相応の可愛らしい笑顔で舌を出すだけだった。

 生徒会長でも主将でも武神でもない、本当の彼女の笑顔をまだ”彼”は知らない。


プロローグ -ルートミユキ2の0-


「それじゃお母さんそろそろ戻るけど、今日は楽しんできてね」

「うん。つき合ってくれてありがとう」

 そう残して彼女の母は店を後にした。窓ガラス越しに微笑む母に娘は手を振って見送った。


 やがて母の姿が見えなくなると彼女は自分一人だけが残った店で目を閉じ、深呼吸。

(ここから切り替えないと。生徒会長園田美雪に)

 暗示の後に手鏡を取って見ればいつものクールな私。よし完璧。

「でも前髪はちょっと微修正かな?」

 鏡を見ながら手櫛を当てていると

「も~素のユキたんでも良いのに~?」

 すぐ隣に親友のニヤけた顔が写る。

「な、何を言ってるんだ!」

 慌てて鏡をしまって

「今日はスタッフの欠員補填としてここに呼ばれたんだろ? 公的な用務ならやはり私は生徒会長園田美雪であるべきだ」

 言っていつものように腕で髪をサラサラと流すと、エプロンドレスに身を包んでいる可愛らしい親友は

「ま~確かに遊びじゃないんだけど、イメージ的には”素のユキたん”じゃないと困るんだけどなぁ」

 とこちらをチラ見している。こういう視線には気付かないフリをするに限る。

 すると

「大丈夫よユキたん。ここのスタッフは女の子だけだし、来客も関係者以外今日は来ないから」

 ポンポンと肩を叩かれる。それなら少しくらいはいいかもしれない。

「本当にそうかアヤ?」

 念押し。アヤはニッコリとして

「アタシはここぞというときにしかウソつかないわ」 

 まぁそれなら今日一日くらいは妥協しようか。

「なら少し待っててくれ」

 断ってから目を閉じてリラックス。首を左右に傾けて穏やかな気持ちで息を吐く。

「OK。いいよアヤ」

 さっきとは一転して明るい口調が彼女の口から出てきた。

「お、切り替え早いねユキたん」

 少しだけ目を丸くしている親友に

「ええ。すっかり使い分けになれちゃったしね」

 ウィンクする彼女。口調だけではなく人相まで変わってしまうから驚きだ。

「クールなお姉様から元気系お姉さんに5秒チェンジね」

 なにゆえか鼻息の荒くなっている親友に向けて 

「あまりダラダラしてても仕方ないから早く始めましょ? 料理、洗い物、掃除、何でも遠慮なく言ってよ? 私家事には自信があるんだから」

 得意げに微笑む。アヤもまた笑みを返してスーっと両手をあげるといつのまにか右手に黒ネコミミとシッポ左手に鈴付きの首輪とエプロンドレス。

 もれなく園田美雪は彫像と化した。

「どこから出したのそのOパーツ?」

「この小説にそんな質問ナンセンスよ」

 ミユキは二度三度頷いてから髪を腕でサラサラと流してモードチェンジ。

「アヤ落ち着いて話をしような? ホールスタッフをやれというなら甘んじて受けるが服装に関してはやはり個人を尊重」

「したからこれになりました。語尾はニャでお願いします」

「しかし首輪はいくらなんでも私が可哀想だと」

「チョーカーと言います。イジメはありません」

 アヤはそこで笑みを浮かべて

「アタシを演技で欺くにはその涙目を修正するのが最低条件よ”ユキたん”」

 モードチェンジ失敗。


 -20分後-


「あーもう完璧じゃないネコミミカチュとシッポをここまで完璧に着こなせるのはやっぱりユキたんを置いて他にないわ!!」

「いい加減にしなさいよアヤ! ていうか鼻ティッシュにネピア3箱消費してまで私にこの格好させた貴方にちょっぴり尊敬の念とか湧いたじゃない!」

 更衣室の前でショートヘアのメガネメイドに怒鳴ってるのは黒髪スーパーロングのネコミミメイド。彼女はヒラヒラとしている自分のスカートを指差しながら

「そもそも私がこんな格好してどこの誰に需要があ」

「例えばウシロm」

 瞬間目にも止まらぬ早さで愛刀を抜き払って

「そんなものをここに呼んだら猫だけに祟り殺すからね? 末代とそのちょびっと先まで祟るからね?」

 本気で御利益ありそうな目つきと切れ味抜群の安綱(ヤスツナ)にアヤは

「た、祟り殺すとかいいながらすごく物理的な方法とろうしてないかな今。ていうかネコがそんなことするもんじゃないわユキたん」

 ノド元できらめいてる切っ先に両手を振ってNOのジェスチャー。ミユキはそれに納刀したものの

「いまどきのネコは自前の”ネコジャラシ”くらい持ってんだからね? デフォルトで持ってんだからね?」

 ギューと首を絞められてアヤはタップしながら

「斬殺される前に絞殺されるわアタシギーブギブ! あとそこは出来れば”持ってんだからニャン”にしてくれるとアタシは嬉しー」

「苦しみながらも自分の欲望に素直になってんじゃないわよ!」

 青くなってる親友の首をガクガクと揺する。本気で天に召されそうになってるので手を離し

「あー危なかった。あと少しで頭上にエンジェルリングきらめくところだったわ」

 と首を擦ってる親友に向き直ってミユキは腰に両手を当てて

「アヤが私に洒落にならないこと言うからでしょ? まったくいくら冗談でも言っていいこととダメなこ」

 その時喫茶の扉が”カランカラン”という涼やかなベル音を立てて開けばそこから入って来たのはブラウンの毛が特徴の

「どーもー後宮京太郎ですー。加納先輩に呼ばれて来たんですけどいますかー?」

 ミユキは笑顔でアヤの首に腕を回して

「本気で洒落になってねーじゃね-かメガネなんで京太郎(アイツ)がナチュラルにエンターしてんだオイ」

 ”ギリギリ”とやや本気チョークスリーパーをかけられてアヤは”パンパン”とタッピングしながら

「ぐうううユキたん落ち着いて首がキマりつつあるからこれも計k何かの間違い」

「”計画”の計の字が見えた時点でその言い訳失敗よアヤちゃんもう手遅れ」

「ち、違うのよユキたん! 本当ならここにはヨードーちゃんが来るはずだっ」

 解放されて足元でヒューヒュー言ってる親友に

「本当ね? ウソ言ってないよね?」

 腕組みして疑惑の目を向ける。アヤは頷いて

「さすがにアタシも命は惜しいから本当のことを話すってば」

 彼女は立ち上がってから

「間違いなくここにはヨードーちゃんが来るはずだったのよ。それに後宮君が来たのはきっと別の用事よ」

 納得させるように人差し指を立てる。しかしミユキは

「それだって本当は約束違反でしょ? 今日は女子だけしか来ないって言ってたのに」

 ソッポ向いた。アヤはクスリと笑ってからミユキの頭を撫でて

「ごめんごめん。でもヨードーちゃんはある意味、女の子カウントでもいいんじゃないかな?」

 ”ね?”と言えばミユキはしばし”ん~”と考え込むように唸ってからやがて

「ま~ギリOKかな。一応関係者だしね」

 不機嫌ながらも了承。 

「で、とにかく彼が来てるのは私のあらぬ格好を見せるためではないのね?」

 腕を組んで強めの口調で確認するミユキ。

「オフコースと書いてもちろんよ。神様に誓ってもいいわ」

 大きく頷くアヤ。一方で

「むー日を間違えたのかな。いやいや確かに店は”OPEN”の立て札があったし」

 そんな呟き声に二人でコッソリとホールを覗けば一人ウロウロしている京太郎少年。

「でも誰もいないんじゃ仕方ない。帰りますか」

 彼は携帯を操作しながら玄関へ歩き始めた。アヤは頷いて

「お店としてこのまま応対しないのは良くないわね。一応お客さんだし」

 それからミユキの方を向いて

「アタシが行ってくるね」

「あ、ちょっとアヤ」

 歩いていく親友を止めるように手を伸ばしたものの、ここでアヤを止めたら自分が出るしかない。しかしこの格好で彼の前に出るのは……

”絶対無理だって!”

 ミユキはブルブルと首を左右に振った。鈴がリンリンとなる。一方で京太郎の背中に向けて

「や! 後宮君」

「残念だな今日は黒髪スーパーロングのネコミミメイドお姉様が拝見できると聞いて楽しみにあれ?」

 瞬間再び廊下側に引きずり込まれて

「今加納先輩の声がかなりクリアに聞こえたような?」

 と振り返っている彼の視界からロストしたアヤは今更衣室の前でネコミミに頬を左右にギューと引っ張られながら

「この口か!? 私にさっきからウソばっかついてるのは口か!?」

「ちがひまふー!! ただ誓った神様がちょっと堕天してたっていふか!」

「ならあんたも信者らしくその神様(サタン)と堕天なさいよ!」

「アタヒはヨーヨーちゃんの花嫁ふがた見るまでヒんでもヒにきれ」

 もがくアヤ。そこでもう一度扉が開いたので二人はピタリと動きを止めて耳を済ませる。


「あ、キョウじゃな。加納先輩はもう来てるのか?」

「ういーすヨードーちゃん。それがモヌケの空なんだわ」

「あれ? おかしいのう。ワシより先に部室を出て準備するって言ってたんじゃが」

「お、偶然。ミユキ先輩も今日は神社の手伝いがあるからって部活は途中で抜けてったよ」


 アヤがミユキの耳に口を寄せて

「ユキたん今日も部活やってたの?」

 ささやけば

「もちろん。だって生徒会長は生徒の模範にならないと」

「むふふ特に後宮君の前では」

 ミユキは笑顔で

「メガネ割っていい?」

「あーんやめて」


 

 おかしいな。さっきも携帯でアヤ先輩のメールを確認してみたけど日付はやっぱり土曜の今日で間違いないし

「こうしてヨードーちゃんも来てる訳だから合ってるんだよな?」

 と適当なテーブルについている俺、後宮京太郎と向かいの美少女少年ヨードーちゃん。この子セーラー服着てるけど男だからね。

「そうじゃな。明日が店の再開日じゃから今日が顔合わせで間違いないのう」

 彼もまた携帯を見て頷いている。

 ”再開する”つまり今は閉店状態になってるんだけどそれは御覧の通り。この広々としたお店には俺と彼しかない。

 理由はお店でちょっとしたトラブルが最近あって、それが原因でお客さんの入りが激減したのだ。ついでにメイドさんもね。

「でも神条会はもう解体されたっていうニュースがテレビでガンガン流れたから、さっそく明日から忙しくなるかもな」

 言えばヨードーちゃんは頷いて

「そういえば流行のテーマパークを銃で不法占拠したとかで持ちきりじゃったな最近は」

 相槌を打ってくれた。

 そんな会話を交わしながらオープンに向けて手入れと清掃がされた店を見回す。

 配色はダークブラウンと白がメインで調度品は柱時計のほか、キャンドルスタンドや食器の入ったキャビネットなどが飾られている。

 アンティークなものが多いけど白のシンプルなテーブルクロスやカーテンのお陰で、雰囲気は重厚とまではいかず落ち着きのある感じだ。過ごしよい。

「何だかんだでここに来る機会も少なくないし、うまくいって欲しいな」

 なにより知り合いや友人がバイトしてるところだからね。向かいのヨードーちゃんは

「お客さんはPRの勝負じゃろうけど、ホールスタッフの方がまだ全然足りないんじゃ」

 口元に指を当てて悩んでる。仕草はいちいちかわいい。

「え~っと今分ってるメンバーがアヤ先輩にヨードーちゃん、それから桃介にミキさん。あとアヤ先輩の親友って人を入れて5人か」

 俺が指を折っていけば 

「厳しいなぁ。最低あと3人は欲しいところじゃ」

 腕を組んで考え込むヨードーちゃん。3人ねぇ。3人。


”美月ちゃん” ”マリサ” ”ミィちゃん” 


 シンクロした人いません?


「欲を言えば八雲さんに園田さん、それからキョウの妹さんが来てくれたら言う事ないんじゃが」

 目の前にいました。俺も腕組みして

「確かにあの3人なら申し分ないね。ただなぁ」

 と唸っているとヨードーちゃんは首を傾げて

「なんじゃ? 何か問題でもあるのか?」

 不思議そうなお顔してます。

「いや、問題といいうかその」

 例えば美月ちゃんだと”メイドの気まぐれスイーツ”の担当日になったらほぼ確実にあの手作りクッキー発動してお客様をもれなく三途の川へ御招待&レスキュー隊出動イエイって展開になるだろうしミィちゃんが厨房に回ったら美味しい料理が提供出来るのは間違いないけどあのスプラッタソングでお店全体が負の感情でラッピングされるだろうしマリサに関してはそもそも俺が

”どうかメイドになって欲しい”

 なんて頼んだら

”もう京太郎さんたらそのようなご趣味があったなんてそれなら今晩から”

 とか赤面しつつ意味を盛大に誤解&拡大解釈して俺がその誤解を解くために

”いやいや冗談はその胸だけにするといいよ今のは単にバイト要員として……マリリンその震える拳は納めるのが肝要だ”

 とかものすごく理不尽な理由で半殺される可能性がううう。

「どうしたんじゃキョウ?」

「いやなんか顔に正拳めり込むイメージがクリアに見えて」

「なんの話じゃ!?」



「本当に何の話をしてるのよあの二人は」

「ユキたん気になる?」

 ミユキはこのときばかりは”美雪”の超人的聴力が羨ましいと思った。

「まぁまぁアタシ目は悪いけど鼻と耳はいいから」

 とニコニコしてる親友に

「何て言ってたのよ? ね」

 と耳を向ければ彼女はそこに

「バイト補填の話をしてたら後宮君がお顔にパンチ喰らうお話」

「……どんな展開よそれ」



「……他に候補あげるとすれば園田先輩じゃな」



「お、名前出たわよユキたん」

「う、うるさい静かに!」

「ま~即答でしょうね後宮君うふふ」



 なるほど。ヨードーちゃんの提案はお姉様か。

「ミユキ先輩なぁ。ふむ」

「ああ。声をかけずらいのがネックじゃが助っ人に来てくれるなら間違いなく最強じゃろうな~」

 憧れと諦めが混合した溜息を吐いてるヨードーちゃん。

 その理由は大いに納得ね。スタイリッシュな体型はスーパーモデルクラスだし顔は端正で髪も流麗。外見的要素は非の打ち所がない。

 ちなみにメイドさんをやる上で重要なファクターの一つに声質もあるんだけどミユキ先輩、お姉様キャラでやるなら抜群なんだよな。包容力と色気の比率が絶妙。

 だから俺は腕組みして考えるポーズはとっているものの、答えは分りきっている。

「ダメだな」

 返答が予想外だったようでヨードーちゃんは切れ長の目をパチクリとさせながら

「「「ウソ!?」」」

「あれ今なんか声に厚みがあったような……」



 ミユキとアヤはお互いの口を塞いでいた。



「なんでじゃ? 完璧過ぎるからか?」

 思わず身を乗り出してる彼女、失敬、彼に首を左右に振って

「いいやそうじゃないよ」

「なら、なぜじゃ? ワシとしてはむしろキョウがお願いしてくれたら大助かりなんじゃが」

 おおいつの間にか俺がお姉様呼んで来い的な展開になってるじゃないか。ん~どう言い訳しよう?

 俺は頭をかきながら

「俺、アヤ先輩から”お姉様キャラ”にドンピシャなメイドさんが協力してくれるって聞いたからさ。なんかこうミユキ先輩とキャラが被ったりしないかなぁとか」

 言えばヨードーちゃんは

「園田先輩が誰かと被るほど没個性なハズないじゃろう?」

 ですよねー。やっぱり言い訳として苦しかったかー。

 ……。

「まぁ、ヨードーちゃんなら言っても良いかな?」

 でもストレートに言うのはちょっとあれだしなぁ、と腕組みしてる俺に

「なんじゃキョウ? 顔なんか赤くして」

 あー顔に出るようじゃどのみち隠せんぞ京太郎君。仕方ない。

 俺は軽く息を整えて

「実は、えっと俺とミユキ先輩ってさ……」

 どう表現しましょうか? 実は二人はもう恋仲だってこと。

 ”あの事件”の夜に公衆の面前で繰り広げたアンビリーバブルタイムをここで語りましょうか?

「無理に決まってんだろ!!」

「お、落ち着けキョウ! あと鼻血拭くんじゃ」

 いかんいかんアヤ先輩のお株を奪ってしまうとこだった。

 丁寧に鼻ティッシュ装填してくれるヨードーちゃんに

「あ、どうも」

「いや部活(ウチ)ではいつものことじゃ」

 演劇部大丈夫か?

「それで、何が無理なんじゃ?」

 ポケットティッシュをカバンにしまいながら尋ねる美少女少年。

 ん~まぁこのくらいの表現にしてみようか。

 俺は行間を読んでくれという意味を込めてウィンクして

「ミユキ先輩のそういう格好、俺以外の人に見られたくないんだ」

 呟けば 

「キター!! げふぁ!」

 唐突な奇声に変な汗をかきながら

「今アヤ先輩の断末魔が聞こえなかったか?」

「ワシにもハッキリ聞こえたんじゃが確かその廊下を抜けた更衣室の……」

 二人の視線を暗がりに向けていると

「に、にゃぁ」


 ものすごく聞き覚えのある声だけどまさかな。


「音的にネコなんだろうなきっと?」

「いやルーチェは喫茶店じゃから衛生上の関係で動物は……」

 そこで区切って俺の方に目を向けつつ”見てこようかの?”と腰を浮かせている美少女少年に

「いやなんかフラグ的に落命する可能性大だから止めた方がよさげ」

 直感でアドバイスをすれば

「そ、そうか」

 と着席。どうやらヨードーちゃんもそういうのを感じていたらしい。

 ともかく仕切り直しとばかりにヨードーちゃんはコホンと咳払いしつつも

「まぁ何が二人の間にあったのか知らんが、その……」

 頬を染めつつ

「えっと……あの」

 モジモジとしつつ

「何ていうか……」

 彼は可愛らしい笑顔で

「お幸せにな」

「暴走アヤ!! シンクロ率ヒャク ”ゴキャ” ぐふぅ……」

「いま自己紹介の入った断末魔が聞こえんかったかのう?」

「それより途中に入った”ゴキャ”が激しく気になるなでもたぶん”さっきのネコ”だろ。ネコ」

「に、にゃあ」

 

 そうしてオシャベリすること15分。

「まぁ、とにかくこのまま話を続けるのもなんじゃ。紅茶でも入れてくるかの」

 立ち上がって”ん~”と伸びをしてるヨードーちゃん。チラっと見えるオヘソがいちいちかわいいやいや俺はノーマルですよ。

「キョウはミルクとレモン、どっちがいいかの?」

「俺はストレートかな。サンキュ」

 キッチンへと続く廊下を歩いていくヨードーちゃんにパタパタと手を振る。

 ふむ。まぁ俺の個人感情を言えばミユキ先輩のメイド姿というかエプロンドレスは”ガチで見たい”。

 あの黒髪スーパーロングのお姉様がもし仮にネコミミなんかつけてニャンニャンやってたら俺はそれだけで

「軽く死ねるぞフフフっ……てあれ? どうしたのヨードーちゃん?」

 なぜか廊下でアナコンダに睨まれたカエルみたいに固まってる美少女少年に呼びかければ

「い、い、いや。ただのネコじゃ。死んでも気にするな」

 気にしたら死ぬことが分かりました。



「ね、ねぇアヤ大丈夫?」

 後輩達の話に聞き耳を立てていたことにほのかな罪悪感を覚えつつも、園田美雪はあちら側の世界に旅立ちそうな目でグッタリとしている親友の肩を揺すっていた。

「アヤったら!」

 ”ピシピシ”とビンタ。反応がない。屍のようだ。

「ダメね何とかしないとこのままじゃ」

 ミユキは溜息を吐いて

「私が捕まる」

「いやそこは”アヤが危険だわ”の間違いでしょ何で自分の心配?」

 ムクリと蘇生する彼女にミユキは安堵の溜息を吐いた。

「ち」

「音違うよねそれ!? 溜息違うよねそれ!?」

 滝涙流してる親友の口に人差し指を当てて”シー”。そして真剣な眼差しで

「実はさっき山之内に私達の姿を見られたのよ」

「えうそ! それじゃぁもう諦めて表に」

 と勢い良く立ち上がるアヤに華麗な足払いをかけて壁に後頭部強打して亀の体勢で悶絶している親友に向けて

「なにそう無駄死にすることはないわ」

「無駄に殺されそうになったわ今」

「静かに! 戻ってきたわ!」



「あーあれをいったいどうやってキョウに伝えれば良いんじゃ? いや伝えたら確実にワシの首が宙に舞うというか」

 とティーポットとカップ二つが乗ったトレイを持ってキッチンから出てきたヨードーはあの廊下のあの場所で見た光景を回想しつつ震えていた。

 首があっち向きに曲がって意識がトリップしていた部長とその首に両手を当てつつこちらに殺意という言葉では表現しきれない黒い何かを発しながら

”言ったら斬りコロす時間をかけてコロす足の先から一寸刻みに”

 とありとあらゆる呪いをかけてきたネコミミ生徒会長カッコハテナの存在。

「きっと幻だったんじゃろうな。文化祭の練習も程ほどにしないと」

 気持ちを切り替えつつもフと例の場所で足を止めて目をやる。

 そこには後頭部に大きなタンコブ作りつつも笑顔で手を振る部長とネコミミエプロンドレスの生徒会長が星が瞬くほどの愛らしい笑顔で手を振っていた。ただし反対の手には安綱、切っ先は部長のノド。

「ん? どうしたのヨードーちゃん世紀末迎えたような顔をして」

「な、何でもないんじゃキョウ。気にしないでくれ」


 ヨードーちゃんと静かなティータイムを始めて30分。いよいよ持って誰も来ない。

 このまま彼とまったり紅茶するのも悪くないんだけど、あまり長居するとミィちゃんの作ってくれた夕食に間に合わないからな。

 ちなみに今晩はカレーなんだけど親愛なる妹の作るそれは実にルーの作成から始まるコダワリ具合。そしてその美味さは天下一品。

 それならやっぱりあの子の前で頂きますして舌鼓を打ってあげたい。

「ていうか普通にオナカすいてきたな~」

 と携帯を開けば時刻は午後5時。仕方ない。

「悪い、そろそろ俺帰るわ」

 立ち上がって

「たぶん家でミィちゃんが一人で家事してると思うから手伝っ……ミユキ先輩なにされてるんですか」



 このとき園田美雪の硬度はダイヤモンドを超えていた。そして密告者であると思われるヨードーを亡き者にしようと心に決めた。

「あの、愛刀の鞘が燦然(サンゼン)と輝いてるわけですよ」

 言われて気付いたのが朱塗りの鞘。無造作に置いたそれの先が廊下に出てている。

 どうやら原因は自分の不手際にあったらしい。だから演劇部部長のアヤを亡き者にしようと心に決めた。

「おかしいでしょそれ!! も~お姉ちゃん怒った!!」

 勢いよく立ち上がるアヤと

「ちょ!! 勝手にナレーション読むな待てメガネ!」

 その肩を抑えたものの引っ張られて表に出てしまったミユキ。

 アヤは両手を腰に当ててミユキの目を見ながら

「もう! いくらユキたんが萌え萌えで可愛くてネコミミでシッポついててエプロンドレス着てて首にスズがついてるからってねぇ! それなら許せちゃうかうふふふ」

「何言いたいのか分らなくなったよ!?」

 頬に両手当ててトリップしてる親友(メガネ)に突っ込んでると我に返ったのか彼女はブルブルと首を振って

「危うくユキたんのワナにかかるところだったわ!」

「仕掛けてないよ!?」

「その手にはのらないからね!?」

「だから仕掛けてないよ!?」

「ええい問答無用よ! 隠してたっていずれは分ることなんだから!」



 このとき後宮京太郎の脳内ではビッグバンに相当する化学反応が起きていた。

 初めて見るミユキ先輩のエプロンドレス。初めて聞くミユキ先輩の口調と声色。初めて感じる”女の子っぽい”雰囲気。


 アヤは京太郎の方を向いて

「あのねぇ後宮君!!」

 ダメだこれを言わせてはいけない! 今の時点でもすでに京太郎(アイツ)の瞳がハート型とかいう面白いことになってるじゃないか!

 これ以上面白くなったら生徒会長として先輩として柔道部主将(廃部寸前)としての沽券(コケン)にかかわる! 止むを得ない!

「今まで隠してたけどアタシの呼んだ助っ人っていうのはね!」

 アヤはチョンチョンと肩を突かれたので向き直ればそこにはミユキがキチンと”お座り”して潤んだ瞳を上目遣いに

「お姉ちゃん拾って下さい」

 両手を曲げてオネダリポーズ。そして首を少し傾げて

「……にゃん?」

 アヤはバラ色の噴水を鼻から巻き上げて散華(サンゲ)した。

 ネコミミメイドはスックと立ち上がって足元で痙攣している親友(バカ)を見下ろしながら

「私にかかれば造作もないな」

 腕で髪をサラサラと流しつつクールに決めた。実はちょっとやってみたかったのは秘密だ。

 そしてチラっと目を向ければ副作用で少年後宮と美少女少年ヨードーちゃんをも撃沈していることに気付いた。

「そして私だけが残された、か」

 静寂。

「……」

 沈黙。

「……」

 腕組み。目を閉じて思案。頭をポカポカ叩いて葛藤。そして結論。


”誰もいない。試してみるなら今のうち”


 ミユキは辺りをキョロキョロ見渡して目的のモノを見つけるとそこに向けて小走り。そしてもう一度三人の意識が喪失していることをソワソワと確認してから姿見の鏡の前で自らを凝視。

「……」

 何かの衝動が駆け上がってくる。念のためもう一度三人を確認。生存者なし。いやシんでないけど。

 ともかく大丈夫そうなのでミユキはこっそりもう一度オネダリポーズ。

「……いい」

 そこに新たな自分を発見して思わず赤面。

「私ってすごく可愛いかもしれない?」

 両手を頬に当てて瞳をユラユラさせてると

「あのーミユキ先輩」

「キャ!」


 

 跳ぶように振り返ったネコミミ生徒会長を見た京太郎@ダブル鼻ティッシュの脳内では再び宇宙誕生を告げる爆発(ビッグバン)が起きていた。

 京太郎よなぜ今の声を録音しなかったのか。京太郎よなぜ今の声を携帯着信音に登録しなかったのか。京太郎よなぜ今の声を目覚ましアラーム音にしなかったのか。

 そんな不毛かつ無意味な後悔を数瞬の間にひとしきりしてから彼はポケットから携帯を取り出してボイス録音機能をオンにして

「ミユキ先輩もう一回」

「するかバカ!」

 これはこれで保存しておこうと決めた。  


 そして10分。ネコミミ生徒会長園田美雪による事情説明フェイズが今なお続いている。

 なんかアヤ先輩がどうとかワナにハメられたとかあのメガネ破壊するとか何とか言ってますけどそんなことは右から左。

 だってミユキ先輩がネココミミメイドさんですよあなた? いつもより短めのフリルスカートに黒のニーソックスですかそうですか。

 ヒップには”し”の字型のシッポはついてるしネコミミカチューシャはお姉様の黒髪に溶け込むようにフィットしてるしもうホントアヤ先輩あなた神ですね。

「それでお前が私のこんな格好ダメだって言ったから。だから……」

 そっぽ向いたときに”リン”となる鈴も溜まりません。

「だから出るに出れなくなったんじゃないか」

 で、今もこうしてツンツンしてますけどなんかすんげー可愛いこと仰ってますね。

 さて京太郎君のターンは誤解解消フェイズから

「いや、それはそのあれですよ。俺以外の人に見せたくないってだけでミユキ先輩のそういう格好はむしろ」

  ”ガッツリ見たいですね”はさすがに言葉に出せなかったけど前フリで意味はしっかり読み取ってくれたようでミユキ先輩、上目遣いプラス赤面しながら

「本当か?」

 ダメだこれは致死量の萌だ。さらに一歩近付いて来て

「失望してないか? 私がこんな格好して、なんか弱弱しい感じで」

 胸に手を当てつつ目を逸らしてちょっと不安そうな面持ち。

 やばいなこの仕草ハァハァ。京太郎君の答えは

「いえ滅相もないです」

 むしろより深みにハマりそうです。きゅんきゅん来ます。

「でもビックリしました。いつもと違ってミユキ先輩、こうなんていうかすごく女の子っぽかったというか」

 言った瞬間固まったので慌てて

「い、いや普段の先輩も好きですよ!? 凛々しくって無敵って感じで!」

 そんな弁明をしてみたものの不覚にもあの”京太郎ぶわーか”発言を思い出して

「でもそれでいて、オチャメだったり子供っぽかったりもしますけどね」

 ビンタ一発もらう覚悟で”ハハハ”と笑ってみた。しかしリアクションが薄いお姉様。

 もしかして地雷発言なのかなとヒヤヒヤしてると

「……例えばだぞ? 例えばだ」

 軽く睨まれました。何の念押しでしょう?

「もしさっきの方が、いつもと違う方が本当の私だったら」

 俺の目を真剣に見ながら

「お前どうするんだ?」

 腕組みして仰いました。やれやれこれがホントの”何を仰いますやら”

「”どうするんだ”って、何かしていいならキスしますけど?」

 笑顔で一発もらいました。グーで。

 でも直後に顔から火を出して

「そういう意味じゃなくてだ!」

 ”あー可愛いなーミユキ先輩”というセリフは飲み込んで

「すみません分ってますよ。別に何も変わりません。いつも通りです」

 ほっぺ擦りながらの解答。こんなの言うのもアホらしいんだけどね。

 そういうことで軽さ演出のため肩を一度すくめて

「そういうのもみんな含めて、ミユキ先輩じゃないですか?」

 疑問形で聞いてみた。

 このとき俺は思ったとおりの言葉を言っただけ。たったそれだけ。

 でもこのセリフはミユキ先輩にとって何か大きな意味を持ってたようで、一瞬その栗色の瞳をユラユラとさせました。

 しかしそれは良い意味なのか悪い意味なのか、その答えとしてお姉様は穏やかな笑みを浮かべて

「うん」

 頷かれました。感触は悪くなさそう? 見守ってると

「それじゃ、今日はもう一人の私で」

 予想外の返答が来ました。”もう一人の私?” 

 でもその疑問を口にする前にミユキ先輩は突然俺の胸に飛び込むように抱きついてきてああ何たる至福かよもやネコミミメイドコスプレさせたお姉様とこういうシチューエーションが体験できるなんてこの小説どんなルートが存在するかわかんないなムフフ……って

「ミユキ先輩!?」

 素っ頓狂な声をあげると

「お願いだから静かにして」

 顔を埋めたまま仰いました。

 ていうか声色が違う。あとセリフも……なんか違う?


”もう一人の私で”


 あれはいったいどういう意味だろうか?

「あの、先輩さっきのは」

「お願いだから……」

 やっぱり何か違う。

「もう少し」

 そうして顔を上げたミユキ先輩。間近で見るその表情はいつもよりとっても暖かくて柔らか。

「ねぇ」

 首を傾げるお姉様。やばいな心臓がいろいろとやばいな心臓がいろいろと。

「京太郎にも”線”はいらないのかな?」

 俺に聞いてるような自答してるような。でも聞こえてしまったので

「線?」

 そんな言葉を漏らせば彼女は染めた頬を見せたままニッコリと笑って

「んんん。何でもないよ」

 そのままそっと顔を埋めた。合わせて鈴がリンと鳴る。あーーヤバイな可愛い過ぎるだろ先輩どうしちゃったんですかこれ以上魅力度アップとかオーバースペックにも程があるでしょ!?


【1:頭なでなで 2:背中なでなで 3:お尻なでなで(セーブ推奨)】


 いきなり何ですかこの選択肢は。良い子の皆は早まっちゃダメだよ人生にセーブもロードもないからね。


【3でいっときますか? YES・NO】


 ないからね!?


 まぁ冗談は置いておいて。一人の女の子がこうして胸に飛び込んできてるのなら紳士がすべき行動なんて決まりきってるわけで。

 俺はいつもより女の子っぽくて、そしていつもよりも小さいというかようやく等身大っぽくなったミユキ先輩の背中にそっと腕を回してみた。

 温かくて柔らかくて良い匂いがして。そして幸福感で心が満たされていく。

 この時間が永遠に続けば良いのにと思った。


「お邪魔しますわー」

「遅くなりました」

「ちーっす」


 こんな時間は永久に来なければ良いと思った。


 マリリンにミキさんにモモスケの三名様到着ですかそうですかよーこそルーチェへ。

 ほらほらそこで仲良く石化してないで適当なテーブルについてお茶飲んでさっさと帰るといいよ。

 ねーもうホントこの狙ったかのようなタイミングはお約束なわけですねホント勘弁して下さい。つかいい加減にして下さい。

 半泣きになって彼女達を見守ってたら京太郎君に抱きついてたネコミミが何食わぬ顔で離れてこれですよ


「新調したドレスの試着を頼まれてそれに袖を通していたら待ち伏せていた京太郎が急に私を襲い始めてだな」


 これはシャレになってないですねアハハハハ


 マリリン落ち着いて(それ)をしまうといいよこれ一応コメディだからね流石に”溜め3”はないでしょ。


 そこでヒクヒクしてるティラミスてめぇいつも人が窮地の時だけナイスタイミングに現れやがって人の不幸がそんなに嬉しいか嬉しいのか。

 後でそのスーパーロングポニーで舫い結びつくってやるから覚悟してろよ。


 わーミキさんすごいシュールだね赤面して平静装うのに失敗してるのは想定の範囲内だけどキャンディボックスのキャンディを包み紙オープンしないままバリバリ食うのはもはやネタとしか思えないよ。


 落ち着け京太郎クールダウンだテイクイットイージーだ。急いてはことをし損ずる。もう既に大失敗だけど。

 俺は3人の美少女にクールに微笑んで

「弁明の機会は与えられますか?」 

 申し立てを行えばツインテールの破壊神は100万ドルの笑顔で

「言い残すことはあるかしら京太郎さん」

 遺言しかないそうです。

 しかし俺は平静を失わず

「なら最後に一言」

 人差し指を立てる。マリサは手でテールの片方を華麗に払って

「よろしくてよ?」

 青い瞳を細めた。ここはこの小説の毛色を決める極めて重要な場面だ失敗は許されない。

 一言間違えたらコメディがシリアスになるどころか展開次第ではこのままバッドエンドならぬデッドエンドもありうる。

 言葉を選べよ慎重に。ただし威厳をもって述べられよ。俺は親指を立てて 

「貧乳はステータス」

 ありがとうございました。

 待てこれは軽いアメリカンジョークだマリサの麗顔を見るにまだ一言くらいの余裕はある! 

「つるぺったん」

 生存権の放棄ですね分ります。

 直後に破城鎚のような正拳を食らって身体も意識も吹っ飛んでいく京太郎君。あ~でもまさかミヤコシスターズ全員でメイドカフェやることになるとはまだこのとき思わなかったよ。


桜咲くここは桜花学園:第3部(予定):「ようこそルーチェへ!」

ルートミユキ2:「素顔のお話、園田美雪の場合」より

常日頃無一文です^^



えーと第三部はまさかまさかのメイドカフェネタでいきます。

学園パートと喫茶パートをほぼ交互でやっていく感じです。

ちなみにですがシリアスパートは皆無で終始ドタバタなラブコメになる予定です。

ところで今なかなか決まらないのがヒロイン達のお店での名前や役割。


現時点で決まってるのは


桃介:ティラミス(コンセプトは小悪魔。日焼け担当。親しくなると関西弁を話します)

ヨードーちゃん:ミルフィーユ(甘ロリでいいでしょう。看板娘担当。でも男の子です)

ミキさん:マドレーヌ(男装でボーイッシュに。2階でピアノ担当。女の子のファンを得ることでしょう)


未定なのは


アヤ:名前未定(正統派メイドでメイド長担当。ようやくメインキャラ入りですよ。奇跡以外なにものでもない)

ユキたん:名前未定(ネコミミ担当。メインヒロイン。ネコジャラシという名目でヤスツナ持ってる危ない子です)

ミィちゃん:名前未定(アイドル担当。歌をリクエストすると喫茶の雰囲気を盛大にクラッシュするオチャメな子)

マリサ:名前未定(お嬢様&ツンキャラ&ツインテール担当。お客様には決してデレません)

美月ちゃん:名前未定(典型的ヒロイン&ポニーテール担当。殺人クッキーに磨きがかかってきます)


こうしてみればほとんど名前未定ですね(爆)エクレアとかショコラとかそういうお菓子の名前を割り振ろうと思ってます。

もし良かったら可愛らしいお菓子の名前教えてください^^


そして一番のウリになるのは後半、学年があがって後輩が出来ます。

あわせて新キャラも入れようと思ってますが、シロクマの妹にしようか大山君の妹にしようかいろいろ迷ってます(え)



それではこれでこの小説は完結となります^^

本当に長い間お付き合い頂いて有難うございました!


マリサルートやミヤコルートの連載はもう少々お待ちくださいませ^^


あ、そうそう。今流行のツ○ッターや少し下火のm○xiにも生息してるので見かけたら声かけて下さいね^^

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