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ルートミユキ1の9:真実へ

 世界が黒色というか灰色というか闇色というか。

 ともかく京太郎君はそんなダークな世界にて足先を黒々しい沼に飲まれております。

 もがけばもがくほど埋もれていくこの沼は頭までスッポリ沈むと他界すると本能が告げているので

”こんなとこでエンディング迎えてたまるかまだキスしてないだろ俺!” 

 と男気全開で必死に生還を目指してるわけです。そこスケベいうな。

 そもそもなぜこんなとこに京太郎君がいるのかという疑問があるわけですがそういうことを腰据えて考えてる余裕もないので今はとりあえず本気モードで泳いでます。1時間くらい。


 なんて気軽に話してるけど結構必死なんだよな。


 そうしてさらに2時間くらいバチャバチャやってると突然、芽吹いた花のような甘い香りと共に天より一筋の光明が。


”京太郎”


 神々しくこだます救いの声は闇を照らし。


”京太郎!”


 京太郎君に心地よい浮力を与えて死の沼から天上へと誘う。


”京太郎!!”


 声はさらに力強く。


”しっかりしろ!”


 香りはさらに甘く。


”こんなつまらないやられ方あるか!”


 クリアになった感覚は胸を満たす暖かなそれが肺だと告げる。


”目を覚ませバカ!”


 口唇にとろけるほど柔らかな感触。肺を通る温もりが脳に伝わって痺れていた全身に感覚が戻ってゆく。


「お願いだ……京太郎」


 ああ。ミユキ先輩の声じゃないかこれ? 

 

 招きに応じて目を開ければもうアレですよ。

 この世に生れて来てこれほど良かったと思える瞬間もなかったですハイ。

「京太郎!?」 

 眼前には目を真っ赤にして大粒の涙浮かべてるかつてないくらい可愛いミユキ先輩の顔がございまして、さらに後頭部に感じる温もりと柔らかな丘の感触はアングルを考えるに間違いなく膝枕。

 そして何より今も口にハッキリと残るこの甘い香りと胸を満たしている暖かな空気は間違いなく……。

 俺はまだウツロながらも目線をお姉様に向けて

”先輩が介抱してくれたんですか?”

「先輩キスしました?」

「な!?」

 死亡旗(フラグ)入りまーす。

”ゴス!”

「あー! 今死んだ俺絶対死にました! 黒い沼に一気にドボンしました今の衝撃!」

 頭を抱えて悶絶マジで今一瞬脱衣ババに謁見してきました。

「言葉を選べ馬鹿!」

 とか何とか言いながらお顔真っ赤なミユキ先輩萌え萌え萌え。ああこの枕マジで神ですねこれはまだまだ重症を装わざるを得ない。

 俺はイモムシのように丸まりつつ

「ううう痛い……」

 と両手で頭を抱えれば

「だ、大丈夫か京太郎?」

 レアですよ皆様ユキたんがオズオズしてますよ。

 京太郎君は迫真の演技で

「むーまた人工呼吸的な何かがあればきっとこの頭痛も治」

「その煩悩(ズツウ)は治すよりむしろ断ち切ったほうが良さそうだな」

 ”キン”と刀のツバが起きる音に

「全快致しましたミユキ先輩」

「もう少しでお前の首が胴体とさよならするところだったぞ」

 いつものクールな笑みで腕組み。

”恐ろしいこと仰いますねお姉様”

 とか脳内コメントしてたら

「お前は本当にバカなやつだよ。全く」

 そっとミユキ先輩が俺の頭に手を乗せて

「自分の身も守れないヤツが格好つけるな」

 頭を撫でてくれました。ああやばいマジで甘えたい俺がいるんだけど。

 てかお姉様やっぱ目が赤いんですけどマジ泣きしてくれてたんでしょうか?

 ミユキ先輩は照れ隠しなのか”やれやれ”とわざとらしい溜息を吐いてから

「しかし今度は本当に私が押し倒されるなんてな」

「何か聞き捨てならないこと仰いましたか?」

 チラっと目線あげれば

「いいや聞き捨てろ」

 そっぽむくお姉様。わーツンツン。


 イヤイヤ待て待てさっきのセリフだとお姉様が誰ぞを押し倒したことになるじゃないか!


「誰か知りませんが暗緑色の殺意を覚えるんですがそいつに」

 負のオーラ全開で発言。でもミユキ先輩はソッポ向いたまま。

「誰のことですか?」

 問う。

「知らないな」

 答えず。

 ううう気になって今夜眠れないよクソ。

 誰だよ俺の一生分の運を消費しても実現不可能なシチュエーション”ミユキ先輩に押し倒されるの図”を構築した幸せ者は!

「ヒントお願いします」

「鈍感なヤツかもな?」

 ふーむこれでクレバー&スマートな京太郎君は除外されてしまったわけか。え? されてない? 

「”そいつ”が誰のことかは知らないが」

 何かお言葉があるのかと顔をあげてみたもののやっぱりまだあっち向いてます。でも

「もし出来るならどうしたいんだ?」

 とのこと。それはもちろん

「全力で殴りますよ。俺のミユキ先輩に何をさせるんだ! って!」

「なら私が代わりに殴ってやろうか?」

「ええ! 今度あったらキツイの御願いします! むしろ刀でバッサリと」

 言うや否や振り向いたミユキ先輩が頭に

”コツン”

「「……」」

 とりあえず間が出来る。

「「……」」

 さらにしばらくして

「……俺ですか?」

 ミユキ先輩は答えずに俺の目を見たまま。

「「……」」

 いやそりゃ部活ではビッタンビッタンにやられてるけどあれは違う。これは雰囲気的にアクシデンタルな何かだよな?

 もっと言えばイベントシーン的な何かだよな? そんな神イベントがあったなら京太郎君が忘れるはずないというか人生のハイライトだろ。死んでも良いだろ。いや良くはない。

 気付けば腕組みしてる俺にクスっと笑ってから

「お前。いつから”俺のミユキ先輩”なんて言える身分になったんだ?」

 あーそれでコツンとやられたってことねスッキリ。


 ていうかミユキお姉様に所有格つけるとか俺マジで何様ですかシねばいいのに。


「すいませんちょっと調子に乗ってたみたいで」

 顔面発火。

「調子に乗り過ぎだ」

 腕組みのお姉様。

「すみませんホントマジで」

「お前が私のものの間違いだろ?」

「はいすみま……え?」

 伏せていた顔をあげれば言った当人のミユキ先輩もほっぺがピンク色。

 だめだ最近お姉様の表情が驚異的な殺傷能力。

 見惚れてるとまたソッポ向いて

「どうした先輩の返事は全てハイだろ?」

「え、でもそれって」

「返事は?」

「……はい」

 これって何かが成立したと見なして良いのでしょうか?

「ところでだが……」

「……何でしょうか?」

 放心状態のまま首傾げてる俺にニコリと笑顔で

「いつまで私の膝で寝ているんだ?」



”若干のノイズ音”

”定時連絡。こちら運行バス2号車。異常無しです”

「こちら研究所長クリスティ。了解よ」

 クリスティと呼ばれた白衣の女は受話器を置きながら

「全く飽きもせず何度も何度も同じセリフを言えるわね。少しくらいマニュアルから外れてシャレの一つでも言えば良いのに」

 彼女がそう毒づくと、壁にもたれて髪をとかしている着物の女が

「なんや面白くなさそうやな」

 赤い瞳を向けている。

「い、いえ。ただ退屈なだけよ」

 腕時計をしきりに確認している白衣の女。

 その表情に焦りの色を読み取った着物の女は壁から身を離し、静かにクリスティへと歩み寄る。

「例えば……」

 間近で聞こえた艶っぽい声にクリスティが振り返る。

「例えば”事故”でも起きてバスが消し飛ぶなんてことがあればむしろ、その額の汗は止まるんか?」

 ”フ”と鼻で笑っている桜花にクリスティは椅子をクルリと回して身体を向けた。

「……桜花さん。あなたどこまで知ってるの?」



「……それでお姉様の特上膝枕と熱烈なキスを頂いて今に至ると言う訳かふむふむ。この待遇ならもっかい生死の狭間をさまよっても」

 ”メキ”

「今幽体めいたものが口から出ました!」

 あらぬ方向に曲がった肩を抑えつつのたうち回ってる俺に

「言葉を選べと言っただろ馬鹿!」

 赤面してるお姉様。

「いやでも音とかちょっとヤバかったですよ! ”メキ”って何か元に戻らないタイプの変形音じゃないですか!?」

 ガンプラ作ってるときに聞こえたらアウトなやつ!

 とまぁ冗談はそのくらいにして

「でもビックリしましたよ」

 やや収まったとは言え頭痛がするほどパニックになってる脳内を整理する。

 そして改めて確認作業。

「今でも信じられないんですけど、あの脅迫状書いたのがミユキ先輩ってマジですか?」

 ミユキ先輩は大きく頷いて

「ああそうだ。といってもお師匠様の原本写しだがな。しかし今はまだ内密で頼む」

 確認完了。間違いないらしい。

 え~っと脅迫状が京太郎君ハウスにやって来たのは確か一ヶ月くらい前の朝食時だ。

 ミユキ先輩がオウチに現れて俺の朝食を頬張りつつ


”今朝、お前の玄関にも同じものが落ちてたぞ”


 とテーブルに広げてたんだけど、つまりあれは落ちてたんじゃなくて届けに来てた訳か。

「実際に殺し屋が襲ってくる訳だから皆には気をつけてほしくてな。お師匠様からは”今回のことはバラさず、しかし周りの皆には注意喚起して欲しい”って頼まれて私なりに苦心していたんだ」

 苦笑い。

 ところで”今回のこと”についてはえらくスケールの大きな話を聞かされたんですがどうしたもんだろう。

 いや俺はどうもしないっていうかどうも出来ないけど。

「え~っと確かお師匠様の桜花さんについてですが。それも……」

 さりげなくいまだ膝枕してもらってる俺の目線にミユキ先輩は

「ああ。本当だぞ」

 と微笑んでから

「敵を欺くには味方からだと言うだろ?」

 ツンと鼻を突かれた。



「とぼけるのもいい加減にして下さらない? もしかしてあなたの言う”事故”は”爆発事故”のことかしら?」

 クリスティの問いに桜花は首を傾げているばかりだ。

「さてな」

 赤い瞳は再び自分の白い髪をとかす櫛へと注がれる。

「全て知ってるのね? 今回の計画」

 クリスティが睨みつけても桜花はウンとスンとも言わずシルクのような髪の手入れをしている。

 彼女は舌打ちしてからデスクのキーボードを操作し、バスの監視カメラへと繋いだ。

 映し出されたバス内に不自然なところはなく、ターゲットのミユキも窓の外をじっと眺めているだけで妙な動きはない。

「何やってるのよ死神(シンシア)。まさかTNT爆薬設置をヘマしたんじゃないでしょうね?」

 食い入るように画面を見つめていると”あること”に気付いた。

 微かにしか見えないがミユキが眺めている窓の外、そこを流れていく密林の景色に何度も同じ木が映っているのだ。

 クリスティはターゲットのミユキばかりに気を取られていたが他の乗客へと視線を移す。

 すると全く同じ動作で繰り返しカバンを開ける女、全く同じ動作で繰り返し腕時計を確認する男。

 そんな具合に全員が一定の動作を繰り返していた。

「……まさか」

 次に目を細めて監視カメラのタイマーに目をやる。

 時刻は14時05分00秒から始まり、14時05分59秒になると再び最初の14時05分00秒に戻った。頭が真っ白になる。

「……録画された映像」

 呟いて自分で答えを出しておきながらその答えが理解できない。

「美雪には1分間動くな言うてたけど腕なんか組んで。なんや怒っとるみたいやな。フフフ」

 後ろで女が訳の分からないことを言っている。

「しかしまだ連絡ないとこみたら……」

 クリスティが振り返る。そのショックで瞳孔の開いた青い瞳を桜花がまっすぐに見ながら


「シンシアはきちんとTNT爆弾を”外せた”のかしらね?」


 告げてから自らの白い髪を掴むとそれはまるで帽子のようにスルリと外れて黒髪が露わになった。

 足元に落ちた白髪のエクステの上には続けて白の着物がフワリと落ちる。

 瞬く間に表れたのは黒のレディーススーツを着た黒髪の女性。

 あっけにとられているクリスティの前で彼女は胸ポケットから取り出したメガネをつけて

「初めましてクリスティさん。桜花学園校長の園田利恵です」

 ウィンクしてから微笑んだ。いったい何なのだこの女は。しかしその問いが口から出ない。出せない。

 園田と名乗った女はそんなことなぞお構いなしという具合にメガネのツルをクイとあげ

「それから私、副業ですけど……」

 懐から取り出したのは銀色のハンドガン。それをクルクルと回しながら

「地検の特捜部部長やってます。随分と神条会から出資してもらったわねこの研究施設?」

 目の前で起きていることが信じられない。

 なぜこんなところに検察庁の犬がいるんだ。

「遅くなりました」

 振り返ると入り口にはエプロンドレスを着たブロンドの少女が佇んでいる。

 クリスティは勢い良く立ち上がって

「シンシア! 何してたのよ早くそこの銃を持った女を始末し」

「お断り致します」

 抑揚のない一言に我が耳を疑う。

「何言ってるのよ彼女はあなたの探してるクローディアを連れ去ったヤツの母親よ!? 復讐するいい機会」

「寝言は寝てから御願いします。いつ私がそんなこと言いましたっけ?」

 証拠はシッカリと押さえてある。しかし電話を盗聴していた、と言う訳にはいかない。

 下唇を噛み、目は泳ぐ。動揺と悔しさの入り混じった表情にシンシアは首を軽くかしげ

「もしかして電話でのあのセリフですか? あれは”ミユキさん”ではなく”あなた”に申し上げたはずですが。こんな風に」

 クリスティにコバルトブルーの瞳を向け

「あなたのように与えた側は時が経つに連れて忘れてしまいますが、一方で与えられた側はどんどんその想いを募らせてゆくものです。今の受け答えがその温度差になってるんじゃないでしょうか? と」



----盗聴記録-----

"携帯の着信音"

「もしもし。どうしたの美雪?」

「もしもし母さん!? 無事なの!?」

「え? ええ。無事も何もいつも通りだけど……」

「何もなかった!? おかしなこと起きなかった!?」

「ええ。別段変わった事はなかったわよ」

「本当に? 本当になにも?」

「ん~……そうね。強いて言うならこの電話ぐらいかしら? 変わった事。フフフ」 

「……」

「美雪?」

「……良かった」

「も~どうしたのよおかしな子ね。あ、そうだそうだ。聞いて。今日美花が危ないところだったの」

「!」

「神社の階段でつまずいて危うく大怪我するところだったわ。あの子本当にそそっかしいから」


【脅迫状第7行目”断るなら美花は自殺する”】


「大丈夫だったのミカ!?」

「ええ、もちろんよ。それに美花がおっちょこちょいなのはいつもの事じゃない」

「うん、でも……」

「でしょ。ああ、シンシアちゃんもうそのくらいで良いわ」

「……待って母さん」

「え?」

「どうして……そこに、シンシアがいるの?」

「何だかおかしいわよ美雪? いったい本当に」

「どうしてシンシアがそこにいるの母さん! お願い答えて!」

「落ち着いて美雪。シンシアちゃんはたまたま近くに来たからって顔を見せに来てくれたのよ。こんな辺鄙なところまで散歩ですって」

「シンシアは今、どうしてる……の?」

「さ~。当てて見て? とっても良い事してくれてるわよ。すぐ(ソバ)でね」

「……シンシアに代わって母さん」

「え? ええ。良いわよ。シンシアちゃん、ありがとう。もう十分よ」

……。

「もしもし代わりました。お邪魔してますミユキさん」

「シンシア。アメリカに渡ったと聞いていたんが?」

「でしょうね。私もそうお嬢様にお伝え致しましたから」

「説明してもらえないだろうか。つまらない理由だと思いたいんだ」

「説明しなくてもミユキさんのお考えの通りです」

「……どういうことだ?」

「そうですね。例えばさっきは利恵さんの首や肩をマッサージさせて頂きましたが、ミユキさんが最初にお読みになった手紙の通りだともう少し”強く”お揉みすることになってますね? とりわけ首を」


【脅迫状第8行目”断るなら利恵を絞殺する”】


「……」

「もう説明する必要、ないですね?」

「シンシア。母さんに手を出すな」

「それもお返事次第でしょうか? 今はまだ猶予期間ということで心地よい程度に加減させて頂きましたが」

「どうしてだシンシア? どうしてこんなことするんだ?」

「……いつだって恨みというのはそういうものです」

「え?」

「あなたのように与えた側は時が経つに連れて忘れてしまいますが、一方で与えられた側はどんどんその想いを募らせてゆくものです。今の受け答えがその温度差になってるんじゃないでしょうか?」

「分らない教えてくれ。どういうことだ?」

「それでは一言だけ申し上げます」

「……」

「クローディアを返してもらいます」

--------------------

 シンシアは右手にギュっと黒い革手袋をハメて 

「手の込んだ盗聴装置でしたが美花さんの目は騙せなかったようですね」

 握り拳を作って手袋に仕込まれた砂鉄を拳へと集める。

「ちなみにですが私は米国から電話回線にジャックし、利恵さんは外出先でジャックしました。作戦開始の合図はミユキさんの”紅茶で良いか?”というセリフ。ジャック開始の合図はミユキさんが自宅へと電話した時です」

 シンシアの流し目に利恵は頷きながら

「といっても私は喫茶(ルーチェ)の裏口。美雪のすぐ近くで電話してたから可笑しくて仕方なかったわ。あの子あんな演技派だったなんて」

 口に手を当てて笑う。シンシアもそれにつられてクスリと笑い

「でも流石親子というか息ピッタリだったみたいですね。ミユキ先輩と桜花(トシエ)さんを喫茶(ルーチェ)まで監視してたここの偵察員、スッカリ騙されてましたし」

 いったい二人は何の話をしているんだ。

「ええ。でも流石にあの子も私だって分ると動揺したみたいで、ちょっと腕を切っちゃったけど」

「その辺りはご愛嬌です。あ、そうだ利恵さん。これ有難うございました。空港での荷物チェックが本当にスムーズにいきました」

 シンシアがエプロンのポケットから取り出したのは小さな鈴。

 いったい何の話をしているんだこの二人は。分らない。何もかも分らない。

 クリスティは割れそうな頭に手を当てて

「そ、それじゃあの電話での3人のやり取りやミユキの落胆も……」




「ああ。一切合財全部が演技だぞ京太郎」

 開いた口も目も鼻も耳も尻の穴も塞がらない。

「マジですか喫茶の後の意気消沈具合とかどう見てもガチ凹みだったじゃないですか!?」

 椅子に座り込んでガックリ来てたし小説の毛色とかも変わってたし!

 俺とアヤ先輩と桃ちゃんは何を必死に慰めてたんだ!?

 口から幽体の9割を排出してる俺にクスリと笑ってからお姉様は

「伊達に演劇部部長の親友を長年やってないさ。それに」

 ミユキ先輩はその美しい髪をサラサラサラと流してから

「私がそんな気弱なヤツに見えていたのか? 京太郎」

 クールな笑みを浮かべるミユキ先輩は強く凛々しく美しくて、やっぱり俺の先輩というか、いや表現なんて出来ないとんでもない人だった。

どもー無一文です^^


今回いろいろ超展開というか説明のないままいきなり答えって感じでしたね(爆)

これからお話的にクライマックスになっていきますがその前に^^


大変ありがたいというか感涙しそうな勢いですが

私目をお気に入りユーザー登録をして下さっている読者様がいらっしゃるようなので

私なりに感謝の気持ちを込めて近日、小ネタを用意させて頂きます^^


お気に入りユーザー登録機能を最近調べて見たところ

登録して頂いてる読者様に活動報告が表示されるようなので

そちらにさりげないものを用意させて頂きます。


何かはお楽しみということで!  


それではまた^^

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