表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/36

ショートノート: エンターテイナーその2

 異次元喫茶”るーちぇ”にて


シキ「今晩は~。お久しぶりですー」


アヤ「え~っと、どなたでしたっけ?」


シキ「やだな姉さん。人気投票最下位ヒロインの弟じゃないですか」


アヤ「骨肉の争いに発展しそうな発言はやめようね。ていうか今ルートだと初セリフじゃないの弟?」


シキ「そうですね。もう作者的にスッカリ忘れていたらしく、ここらにでも置いておこう的なノリで出したそうで」


アヤ「大山君ですら本編でセリフもらってるのにね(一回だけだけど)」


シキ「何かトゲを感じますねその表現。まぁいいか、本題に入りましょう」


アヤ「だいたい予想つくけどね。タイトルがまたショートノートだし」


シキ「実は作者が週末にアメリカ&メキシコへ飛ぶことになりました」


アヤ「いやちょっと待って。作者(アレ)ってついこないだ中国から帰国したばかりじゃない」


シキ「ですね。しばらく落ち着いて執筆できると思ってたらこういう事態になったそうです」


アヤ「ずいぶん急な日程ね。まぁこの際それは良いとして、本編の執筆はどうなるの?」


シキ「ちゃんと書いてるらしいですよ一応。ただ出国までに規定量いかなさそうなので」


アヤ「代わりにニンジン娘パート2置いておきますね。みたいな感じ?」


シキ「ですね。未投稿分の緊急利用です。次回は平常通り執筆とかどの口で言ってたんでしょうね」


アヤ「この口じゃないこの口!」


シキ「いたいいたいいたい!!」


アヤ「え~っと、まぁそう言う訳ですので、読者の皆様にはご迷惑おかけ致しますが」


シキ「しばしの間これにて虫抑えを御願い申し上げます」


アヤ「時差12時間に悶えるであろう作者を鼻で笑いつつお過ごし下さいませ」


シキ「それではどうぞ! 3,2,1」


ミユキ「アクション!」


アヤ&シキ(もっていかれたー!!)

 周辺国に何をされても、”遺憾の意”のみを表明して終わってた日本が、独立国らしい対応を取るようになったのは素直に喜べば良いのかもしれない。


「ジュン」


 対艦巨砲主義。それは日本の象徴だった世界最大の戦艦、”YAMATO”が群がる航空機にレイテ沖で沈められるまで続いた。


「ジューン」


 本当に皮肉だと思う。なぜなら対艦巨砲主義の終わりと、航空機時代の到来を世に示したのは何を隠そう、真珠湾攻撃を行った日本なのだから。


「ジューンちゃん」


 そしてアメリカは、航空機と広大な国土を活かした圧倒的な物量で日本を日に日に追い詰め、ついには日本本土への空襲に至った。


「ねージューン」

 

 そのまま大戦に勝利していれば、日本はアメリカに永久に勝てないということを実証するはずだった。国の大きさと物量と言う、いかんともしがたい差によって。


「ジューーーン」


 だけど新しいオモチャを手に入れた子供が、それで遊ばずにはいられないように、アメリカは(ソレ)を使ってしまった。


「ジュンジュ~ン」


 そしてその圧倒的な破壊力は、戦争に勝利するためには物量も国土も必要なく、ただそれによる先制攻撃だけで可能であると、今度はアメリカが示してしまっ……。


「あーもう!」

 そんなキャロットのヒステリックな声と共に、目の前のPCモニターが”フッ”と黒くなった。やれやれまたか。

「こーら、キャロット」

 椅子に座ったまま振り返り

「PCの電源は突然切っちゃダメって言っただろ?」

 腕組みすれば、

「だって、私がこんなに呼んでるのに返事もしてくれないジュンが悪いんでしょ!」

 手に持ったコンセントをクルクルと回しながらご立腹のキャロット。一応分っているらしく、あくまでモニターの電源だけを抜いたらしい。

 僕はこれまで打っていたテキストをショートカットキーで保存してから立ち上がり

「だからアルバイトには付き合うって言ったでしょ。最強の譲歩だよ。これ以上何が不満なの?」

 キャロットの手からコンセントを取って差し直した。

 すると彼女は人差し指を立てて

「今日はジュンちゃんがとうとう女の子としてデビューする日なんだから。もっと嬉しそうな顔しなさいよ」

 なぜか得意げのキャロット。それを尻目にマウスを操作してPCをシャットダウン。 

「デビューしなくても僕は女の子です。さりげに今の発言セクハラだよ」

 言いながらモニターとキーボードにカバーを被せた。

 そう。今日はジュン君がディスプレイモデルとして表に晒される日、らしい。

 彼女は悪戯っぽく笑いながら

「私にセクハラとか言われても困るわね~? もうジュンのジュンめいた部分は皆触ったり揉んだりしたしマックスが指一本とか」

「明日のニンジンはソルトアンドペッパーに七味唐辛子だからね」

「ごめんなさい。生まれてきてごめんなさい」

 不毛な会話だ。

「じゃ、本題に入るけど、必須科目のレポート課題を遮ってまで僕に伝えたかったのはなに?」

 言うや否や顔に”ポフ”っと何かの衣類が命中。彼女には手で渡すというプロセスがないらしい、枕にしろ。

 とにかく手にとって見れば

「……スパッツ?」

 黒のシンプルなスパッツだ。

 チラっとキャロットに目をやればニコニコとしていて

「履いて」

 用事ってこれだろうか。

「見ててあげるから」

「見られても気にしないけど、敢えて言われると何かやりにくいね」 

 ともかく僕はベルトを緩めた。

 

「あ~っと待って!」

「ちょっとこのタイミングで!?」

 愛用デニムに足を入れようとしてる僕に、彼女が差し出してきたのは黒色の

「もしかしてスカートですか?」

「もしかしなくてもフリルスカートです」

 手渡されたまま石化してると、キャロットは自分の衣装タンスを開けながら

「そうね~。今日はゼブラのハイソックスとショートブーツにして、上はどれがいいかなぁ」

 ポイポイと服を放り出していく。いやちょっと待て

「僕がスカートとか誰得ですか?」

「人類の半分ね。ちゃっちゃと履いて」

「そんなこと言われ」

 クルっとキャロットが振り返って

「私が見てないと履けない?」

 何でそこで目が光るんだ。

「いやいや僕にはやっぱりパンツが……」

「あ~もう!」

 またヒステリックに彼女が立ち上がったと思いきや

「あなたそれでも女の子なの?」

 腰に手を当てていつものご立腹モード。売り言葉なら買ってみよう。

 僕は”ハ”っと小バカにしたように首を左右に振って

「もう男でいいよ」


 その文句に特に効果があるわけでもなく、やはりというべきかそのまま着せ替え人形にされました。

 あー、僕にあともう500kgぐらい握力があれば勝てたのに。たぶん。


 必死の抵抗空しく、たぶん結婚できないようないらぬこともされたあげく、玄関の姿見の鏡までお姫様抱っこって運搬され

「ほら、見てみて」

 言われるがままに自らの姿を見てみれば、

「だから僕こんな格好イヤだったんだー!」

 どう見ても16歳くらいの美少女がキャロットの腕の中でジタバタしていた。しかもツインテールの。かっこ笑い。笑えない。

 彼女はニコニコと僕の鼻を人差し指でツンツンしながら

「何照れてるのよ~? も~私が男だったらコンマ2秒でジュンちゃん押し倒してるわよ」

「さっき押し倒したじゃない」

 口を尖らせるとキャロットが悪戯っぽく笑って

「続き希望?」

 冗談じゃない。あ~それにしてもこの格好、恥ずかしくて死にそう。

 足はスースーするし肩は出てるし。

 だけどまぁ確かに、自分でもちょっと可愛いと思ったのは否めない。

「この格好で良いかな?」

 キャロットが顔を寄せてきたので、目を逸らして抗議の意思表示しつつも

「……今回だけだからね」

 OKサインは出した。

「ジュンちゃん。今のツンデレ具合最高。もう一回」

「やりません」


 午後7時。自宅から30分ほど歩いて件のお店に到着した。

 キャロットと出会ったOSAKAの婦人服店に比べたら少し小さいけど、それでもこの近辺ではお嬢様ご用達のハイソなお店だ。一着10万とか普通にするし。

「じゃぁとりあえず、ここの店長さんに挨拶して来て」

 店長室の前でキャロットにポンと背中を突かれた僕は、一度だけ振り返って

「アポなしとかありえないでしょ。フツー」

 ブツっと抗議し、左右に開いた自動扉を

「失礼致します」

 声をかけて潜った。


 紫で統一された室内は、イヤミがあるけどギリ上品な雰囲気だった。

 部屋の中央には紫色のフカフカのソファーが置かれていて、そこには同じく紫のスーツを着たショートヘアの女性が座っていた。

 長い足を組みながらタバコをふかしている彼女が店長のようだ。

 僕はまずペコリと頭を下げて

「キャロットの友人の早乙女(サオトメ)と申します」

 愛想よくそして明るく挨拶。

 テールを揺らし上がら顔をあげると彼女は泣きホクロのあるセクシーな目で僕を見ながら

「お嬢ちゃん処女かしら?」

「失礼しました」


「あれ? 面接早かったねジュン。もうOKもらったの?」

「そうだよキャロット射殺OK。ちょっと自宅まで(アンチ)(マテリアル)ライフル取って来るね」

「そっか。それじゃぁ気をつ……ってちょっと待って!」

 ツカツカと早足で過ぎ去っていく僕にキャロットが追いついて

「落ち着いてジュン! 何があったのか説明して」

「気にしなくていいよ。ただあのファッキンビッチのケツからクチにかけて弾丸で直通トンネル作ってあげるだけだから」

「なに笑顔で物騒なこと言ってるのよ! あ! もしかして店長に何か言われたのね!」

 僕は立ち止まってキャロットの方を向き

「ええ! 開口一番に”お嬢ちゃん処女?”だってさ!」

 彼女も僕の言われたことにカチンと来た様でムっと腰に手を当てて

「あの店長許せないわね! 純粋無垢で世間知らずなジュンにそんなハレンチな質問するなんて!」。

「ありがとうキャロット。一言多かったけど嬉しいよ」

「非処女に決まってるもんね!」

 殴りたい。

「お尻にダイナマイトつめてあげようか?」

「え、でもジュンってその……」

 何故か淀む彼女。

「僕が何? え、っていうかこのシーンで急にマジ顔されると僕困るんだけど……え」

「えっと私、実は保健体育の教科書で人体に関してその」

 何だろう。嫌な予感というか悪寒。

「寝てるジュンちゃんで確認作業してる間にその」

「え……」

「ゆ、指がついうっかり」

「……え?」

「ええ」

 妙な間。およびしばし沈黙。

「「えええええ!?!?!?」」


 自宅マンション。大事な何かを知らぬ間に消失していたことを悟り、僕、早乙女準18歳はただいまベッドに突っ伏してご臨終。

「あ、あの、ジュンちゃん。今晩は私がご飯作るね?」

 しかも何気にしっかりディスプレイモデルをこなし、カバンの中には時給3000円×3の9000円。

「そ、それからもうお風呂洗ったし、お湯も落ちてるから入ってね? あ、背中流してあげるから!」

 バイトの最中はショーケース越しにスカートを覗こうとする輩が絶えず、キャロットに渡されたスパッツに救われる。

「掃除も済んだからね? ゴミ出しも明日から一週間私がやるから!」

 何をやってるんだろー僕は。というか何をされてたんだろー僕は。

「うううう。今晩はヤケ食いしてやる」

 その日、キャロットは山のような御馳走を作ってくれた。

 でも、そのほとんどがニンジンで出来ていた。

どうも無一文です^^


え~っと、すみません。

出国前の金曜までに投稿目指して書いてたんですが

雑務に時間を取られてしまって、思うように進まず、

推敲までいれたら次話投稿難しそうだったので

前回に投稿やめた部分を手直して緊急利用致しました。

ジャンルはまぁSFとGLとエロコメになるんでしょうか。


ついでに少し予告。

今回投稿するつもりだった分では大事なフラグ回収がされています。

具体的にはあの喫茶の出来事です^^

あそこでミユキ先輩がおかしな行動をとっていたので

違和感を覚えた読者様が多かったと思います。

例えば

”コソコソ尾行してたわりに堂々とお店入ってない?”

とかですね。


現段階では投稿規定量(作者目分量)の6割程度の分量なので、

投稿は帰国後になるかと思います。ごめんなさい<(_ _)>


でも諦め悪いので、もしかしたら出国前に滑り込みセーフのごとく

投稿できるかもしれません(爆)


それではこの辺りで^^

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ