プロローグ
俺は奏 彩斗。幼馴染の柊 美紅と近所の神社でやっている夏祭りに来ていた。
「さいちゃんお祭り楽しみだね。」
「ああそうだな」
「むぅーなんか言ってくれないのぉー?ほれほれ」
と俺に抱きついてきた。柔らかな感触が…って
「おっおいやめろよ!ほら他の人の邪魔になるだろ!」
「あっれれぇー?どうしたのかなぁー?」
っく、そっちがその気ならこうしてやる!
ぐにぃー
「いふぁいいふぁいゆるふぃてー」
ほっぺやわらけぇ
ぐにぐに
おっとやり過ぎたかな?
「うぅーさいちゃんに汚されたもうお嫁に行けない」
「おい、それ人前で言うなよ?本当だかんな?ふりじゃねえよ?」
「どーしよかなぁー?しーちゃんに行っちゃおっかな?」
しーちゃんって言うのは香苗 雫という侍ガールのことだ。香苗はこの前全国大会でベスト4まで上り詰めた程の実力を持っている。あいつは美紅の保護者みたいな立ち位置で学校では「女神の2トップ」やら「クールなお嬢様」とか言われてる。女神の2トップはまあ両方種類は違うけど美人だし、そう言われるのもわかる。クールなお嬢様はお嬢様は合っているが、あいつは結構乙女な感じがあるし、自分の部屋にたくさんぬいぐるみがあるらしい。美紅情報だ。
なんて話しながら祭りの中を歩いていたら
「死ねえぇぇぇ!」
と叫びながらこちらに向かってくる30代くらいのおっさんが刃物を構えながら美紅に向かって走ってきた
「美紅どけぇぇぇぇ」
おれは昔、みんなを守るヒーローになりたくて柔道、空手、剣道の3つを習っていた。だが県大会にも出場できなくてそれに現実的にそんなことができるわけがないと知ってしまって小学1年生からやっていたが5年生になって辞めた。だが心の中ではヒーローになりたがっていたんだと思う。じゃなきゃこんなことしないだろう。後で後悔するだろうが。腹が熱いやべえ何も考えられなくなってきた。すごく眠い、寝てしまおうか。そういえば美紅は無事だろうか?ここで俺の意識は途切れた