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恨み1% スキルのレベルアップ

 箱に手を入れ適当に物を掴んで取り出す。

 取り出した物を見て[鑑定眼]を使用と念じる。

 可能と表示されたので口に入れる。

 この作業をも30分間もしている。


 30分前サキさんにスキルのレベルアップの方法を教えられた。

「スキルのレベルアップの条件は使用回数が一般的です。必要な回数は職業によって異なりこの[鑑定眼]は鑑定士なら20回それ以外の人は500回です」

 ん。聞き間違いかな500回て聞こえたが。

「サキさん500回って聞こえましたけど。50回の間違いですよね」

「いいえ300回であってますよ。だけど貴方なら300回ぐらいでレベルアップすると思います」

 マジかよ300回も使わないと駄目なのか。

 そこで疑問がわく。

「スキルって使用回数の制限があるんですよね。もしかしてそれも祝福で無くなるんですか」

 それだったらなかなか使えそうだと思って聞いて見たが現実は残酷だった。

「違います。元々[鑑定眼]の回数制限は800です。貴方の祝福には回数制限を無くす効果はありません」

 めちゃくちゃ多いなと思ったがこの性能だったら納得する。

「では、始めますよ」

 サキさんはそう言いと廊下に出ていって箱を持って帰ってきた。

「今からこの箱に入ってる物をレベルアップするまで鑑定してもらいます。箱に食べ物と木の偽物が入ってます。昼食も兼ねているので食べ物だったらそのまま食べてください」

 そう言われこの作業が始まり冒頭の部分までいく。


 途中でずるしようかと思ったが見た目や手触りでは判別できないほど似せてあるしサキさんに監視されているので諦めた。

 半分ぐらいは終わって段々慣れてきて無意識に出来るようになったんで暇潰しにサキさんと会話してみる。

「あの~サキさん質問なんですが武技ってなんですか」 

「なぜその様な質問をするんですか」

「えっと、前会った人がそんな事を言ってて。興味を持ったので」

 怒られるかと思ったがサキさんは少し悩んでから答えてくれた。

「いつか必要になるかもしれませんから説明しましょう。武技とは剣士や格闘家などの前衛戦闘職が習得する武術と剣技の総称です。一部を除きスキル同様魔気は使いません。回数制限もありませんが巻物で習得する事は出来ませんし習得条件もかなり厳しいです」

「へー、例えばどんな条件があるんですか」  

「よく知られているのが剣を5千回振るのや1万回物を殴る事ですかね。それと1万キロ徒歩で走るのもありますね。もちろん適性職業の人はもっと楽で100回とかですけど」

 うへー果てしないな。てか適性職業の人ずるすぎだろ。

 これじゃあ生まれた時から人生が決まってる様なものじゃないか。

 少しネガティブになったので話しを変える。

「それにしてもサキさんは色々知ってますね。どこで学んだのですか」

 何となく言って見たのだがなかなか返事が無いのでサキさんを見てみると何故か悲しそうな顔をしている。

 失礼なことを言ってしまったのかと思い慌てたがサキさんは小さめな声で話してきた。

「このスキルの習得方法などもそうなのですが全て貴方が教えてくれた事なのですよ。親に捨てられ森の中で1人途方にくれていた時貴方が助けてくれたんです。そこから貴方は私に色々な事を教えてくれました。さっき言ったスキル等の特殊な事から生活に必要な事まで本当に多くの事を教えてくれました。だけど国王に会いに行くと言ったままなかなか帰ってこなくて。帰って来たと思ったら記憶を無くしていて」

 どんどん悲しい声になっていくサキさんを見て勝手に口が動いた。

「サキさんいつか必ず記憶を戻しますそうしたら沢山話しましょう。だから元気を出してください」

 よくこんなセリフが言えたと後になって自分でも驚いた。

「そうですね。いつかきっと」 

 そう言って元気を取り戻したサキさんは鑑定をしてない俺を叱ってきた。

「ほら鑑定をしてませんよ。早く終わらせないと」

 叱られてすぐに鑑定をしたら頭に色んな情報が入ってきた。

 情報が段々と整理され内容が分かってきた。

「ランク1[鑑定眼]レベル2 鑑定可能物質の追加 第6位動物 第7位鉱石、鑑定取得情報の追加 状態」

 ちょうど残り1回のとこで終わってたのだろう。

 レベルアップしたことをサキさんに伝える。

「サキさんレベルアップしました」

「本当ですか。なかなか早いですよ。早速使ってみましょうか。私を鑑定してみてください」 

 サキさんに言われた鑑定してみると、毒と表示された。

「た、大変ですよ。毒って表示されてます」

 慌てて早口で言うとサキさんは少し笑いながら言ってきた。

「フフ、そんなに慌てなくて大丈夫です。これは本当にレベルアップしたのか確かめるために自分で飲んだ毒です。もう治ってますよ」

 もう一度サキさんを鑑定してみると確かに正常になっていた。

「[鑑定眼]レベル2は鑑定した物の状態を鑑定します。あと第6位動物は牛や豚などの家畜と一般人の事を、第7位鉱石は石や土の事をさします」

 ほう、結構鑑定出来る物は増えたしまあまあ役に立つ様になったな。

「じゃあサキさん早く次にいきましょう」 

 キツイレベルアップの作業が終わって少しハイになってると、何かサキさんが不満そうだ。

「えっと、サキさん何か失礼な事でもしましたか」

「どこか他人行儀みたいですね、サキさんて呼び方。以前は呼び捨てだったのに」

 いやそんな事言われても6年間一緒だった同級生にやっと呼び捨てが出来るようになった俺に今日初めて会った女性を呼び捨てできるわけない。

「それじゃあサキさんだって俺のこと貴方って呼んでるじゃないですか」

「貴方は以前から呼び捨てで呼ぶなっていていましたよ」

 でも俺はサキさんが知ってる俺じゃないし。

 どうやって呼び捨てを回避しようか考えてるとサキさんに先手を打たれた。

「じゃあいいですよ。私は貴方の親しい人だからここに来たので、赤の他人と言うならもう帰ります。いいんですか今日中に[固定]のスキルを習得しないと貴方はキツイ罰を受けることになりますよ」

 さすがにあの地獄とまではいかないだろうが痛いのは嫌なのでサキさんの脅しに屈することにした。

「分かりました。サキさ、じゃなくてサキを呼び捨てで呼びますのでスキルの習得方法を教えてください」

「いいですよコウ。こちらこそよろしくね」

 いつの間にか俺も呼び捨てで呼ばれたがまた脅されそうなので黙認する事にした。

また長くなったのできりました。

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