宿屋、武器
新しい街に来ました。
今回のお話も楽しんでいただけたらと思います。
「長かったな。」
【そうやなぁ。】
あの一件の後、俺たちは森を抜け町にたどり着いた。
前の町は、始まりの町って感じだった。
まぁ、建物が無駄にでかかったが。
ここは、商いが盛んなのか食材や武具、本などあらゆるものが馬車で運び込まれている。
...あそこの門番も大変そうだ。
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「...人が多いな」
中に入ると大通りがあり、そこの両脇には道と同じくらい長く連なる出店が見えた。そしてそこで買い物をする人の多いことに、流石に驚きを隠せない。
前の町の3倍は人がいる。しかも、大通りだけ見てだ。前の町の総人口の3倍はいるだろう。
流石に多すぎる。
そしてその通りはとても活気溢れていた。
声を張り上げて呼び込みをする人
値切ろうと交渉している人
何かを探している人
世間話をしている人
いろんな人の声が聞こえる。
ここで、武器屋と防具屋そして、魔法適性を調べる。
これだけの店があれば可能だろう。
金も、報酬とともに貰った祝い金でそれなりにある。
とりあえずどこかに宿をとるか。
あたりをぐるっと見渡すと、案内板があった。
そこで確認すると宿屋もそこそこ多かった。
できれば安いところがいい。
そこで俺は、建っているところが景色の綺麗な高所でもなく、市場に近いわけでもない宿が一軒あったのでそこに、行くことにした。
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宿屋の名前は...なんだこれ?この世界の文字か?前読めたのに全然読めねぇ。
「なんだ、あんた客か?珍しいなこんな微妙なところにある宿じゃ誰も来ねぇんだがな。」
「あぁ、ここに泊まりたいいくらだ?」
「1泊2食付き風呂もありで...そうだなどうか5枚くらいかな。」
「そうか、なら一週間ほど泊まりたい。」
「本当に言ってんのかい?」
「?あぁ、そうだが...何かおかしいか?」
「兄ちゃんよ、宿屋ってぇのは高級なとこは高級だがよ、こんな寝泊まりするだけみたいな立地の宿は基本どうか3枚までと相場が決まってる。それを5枚でしかも1週間。銀貨3枚と銅貨5枚。銀貨2枚損する気か?」
「そうなのか?てか、何でおっちゃんわざわざ嘘ついといてそんな事教えてくれるんだ?」
「そりゃ、なんの動揺も見せずOKされたら気味が悪いからな。」
「あぁ、まぁそうか。ならおっちゃん、1日銅貨3枚で泊まらせてもらうよ。」
「...あぁ、こんなとこで良けりゃ好きに使ってくれや。」
「ところで、この辺りで評判のいい武器屋、防具屋ってどこがある?」
「武具を買いに来たのかい。兵士かなんかか?ここは色んなとこからいろんなものが入ってくるから、大概はおんなじような品質だと思うがねぇ...あぁ、そうだあの市場を抜けてずっと北に行ったところに山があるだけどよ、その上に住んでる鍛冶屋がいいもん作ってるらしいぜ。」
「山の上の鍛冶屋...ありがとう明日行ってみるよ。」
「今日はどうすんだ?」
「まぁ、色々あって疲れたからな部屋でゆっくり休ませてもらうよ。」
「そうかい」
宿主との会話を終え、俺は借りた部屋へと行き一日体を休めた。
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目を覚ますと宿主のおっちゃんが俺を呼び来ていた。
朝飯ができたから呼びにきたらしい。
俺はある程度身だしなみを整え、その席に顔を出した。朝のメニューは、目玉焼き(なんの卵かはわからない)とベーコン(なんの肉かはわからない)とサラダとパンだった。あちらの世界のものとは少し違い、こちらの世界の食事に少し興味をもてた。
朝飯を食べ終えた後、俺は出かける準備をして山の上の鍛冶屋のところへと向かった。
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山の上について、今にも崩れそうなくらいのボロ屋を見つけた...まさか、あれが鍛冶屋の家なのか。
俺はそこの中に入った。
「誰かいませんかー?」
返答はなかった。
どうしたらいいかもわからなかったので、俺は家の中に入ろうとした。すると、一人の老人が奥から出てきた。
「何か用か?」
「あぁどうも、武器と防具を売って欲しいんだが。」
「...あるにはあるが一から打っていかないのかい?」
「それをするには俺は材料がひとつもないからな。」
「そうか...どんな武器が欲しい。」
「にほんと...刀を一本と軽装でいい防具を」
「あんた、侍かなんかか?」
「まぁ、そんなとこだ。」
「少し待ってろ。」
そう行って老人は奥に戻った。
そしてすぐ帰ってきたかと思うと、その手には防具の箱と刀が3本握られていた。
「好きなものを選べ。素振りもしても構わん。ものは壊すなよ。決まったらまた呼べ。」
「ありがとう...ございます。」
そして、老人はまた奥に行ってしまった。
俺は、老人が持ってきた3本の刀を試しに振ってみた。
一つ目に振った刀は、とても軽かったしかししっかりと手に馴染み細かい芸当ができそうなもなだった。
二つ目に振った刀は、これは重かったものの一つ目と同じように手に馴染んだ。これは、細かいことは出来ないが薙ぎ払うには良さそうなものだった。
三つ目に振った刀は、重くもなく軽くもないし手に馴染みもする。が、これといった特化的なものもなかった。
この3本の中から選ぶのはとても難しい。が、俺は一応スタンダードなのが欲しかったから3本目の刀にした。そして防具は一番軽いものにした。
「決まったのか。案外早かったな。防具と刀合わせて大銀貨三枚だ。」
「そうか、ほいいい買い物ができた。」
「...また金が溜まったらこい。刀の調整やら、打ち直しやらしてやるよ。」
そう言って、老人は奥に戻っていった。
俺は新しい武器を手に入れて、少しはしゃいでいた。
まるで子供のようだ。だが、新しいものは少し嬉しいな。そう感じた。
武器も手に入れたし、次はやっとお目当ての魔法だ。
俺は少し浮かれながら山を降りた。
...浮かれすぎて躓いて少し山の斜面で滑ったのは、恥ずかしい思い出だ...




