魔法、契約
いつもより少し長めになりました。
ブックマークありがとうごさいます!
これからも頑張りますのでよろしくお願いします。
今回も楽しんで読んでいただけたらと思います。
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「何度見てもやっぱでけぇな。」
外は、月の光で照らされていて少し明るい。
俺も流石にどこかで休まなければいけない。
だが、報酬としてもらった金があっても、この時間だ
流石に宿屋も開いてはいないだろう。
本当に、この図書館に閉館時間がなくてよかった。
魔法のことについて調べるついでに、少し休もう。
「...!本当にまたいらしたのですね。」
「約束は守る方なんでな。」
「魔法の本には閲覧制限がかかっており、身分証を提示して頂かないとお見せできません。」
「これでいいか?」
そう言って、俺は司書にギルドライセンスを見せた。
「はい、ではこちらへどうぞ。」
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「まだか?」
「あと少しです。魔法の本は厳重に管理しないと、盗まれることがあるので。」
「それは、大変だな...」
「着きました。」
そこは、司書がいた受付の裏にあるエレベーター?のようなものに乗り、ずっと下に降りてきたところにあった。地下何階なんだろうな。
「ここにいるのは、俺一人なのか?」
「はい、生活に必要な魔法は学校で皆が習いますので。」
「なら、ここに来るのはどんなやつなんだ?」
「研究者の方や軍の方あとは魔法学校の生徒さん等ですね。」
「利用者は限られるんだな。」
「はい。戻りたい時には一声おかけください。」
「それも盗み防止のためか?」
「はい。」
「へいへい、分かったよ。」
「それと、ここでの注意事項です。まず、本の模写などは禁止されています。次に、ここで魔法は使用しないでください。最後に、本に魅入られないようにご注意ください。」
「本に魅入られる?」
「ここにあるのは、魔法に関しての論文だけでなく、『魔導書』もありますので。」
「ふむ...忠告どうも。あ、あとステータスに関しての本とかはあるのか?」
「それは、上の階にあります。」
「また、ここから出たら教えてくれ。」
「かしこまりました。」
「それと、ここで少し休んでもいいか?」
「研究者用の仮眠室ならありますが。」
「そこを貸してくれ。」
「わかりました。」
仮眠室についてから、俺は横になるとすぐに眠った。
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【おい、兄ちゃん】
なんだろう、誰かの声がする...
【おい、兄ちゃん。朝だぞ。】
誰だ...俺が寝る時誰もいなかった。
さらに言えば、朝かどうかなんてこの地下でどうしてわかる。
【それはな、俺様がスゲェやつだからさ】
「誰だ!」
目を覚ますと、俺の周りには仮眠室の壁があった。
ただ、それだけだった。
【はは、起きたかい。】
「お前は誰だ」
【俺は本さ。】
本ということ司書の言っていた『魔導書』か
【その通り、俺は『魔導書』カーネリアの緋炎。カーネリアさんとでも呼んでくれや】
「魔導書がなんのようだ。」
【お前さんを見込んでだな、頼みがある。俺をここから出してくれ。】
「なぜ。」
【そりゃお前、長い間ずっと地下に閉じ込められてみてみろ。特に何もなくただ過ぎていく時間、そんなものに何の価値がある。ただそうやって置かれているだけなら、燃やされた方がマシさ。そこでだ、俺の力をお前にやろう。だから、俺をここから出してくれないか?】
「魔導書に魅入られるか...俺はここで数日間いる。その間俺に時間をくれ。」
【あぁ、いいぜ。出来るだけ早くしてくれよ。】
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夢じゃないんだろうか。
本が話しかけてきたのだ。
魔法は、どんなものなのかさらに知りたくなった。
俺は、仮眠室から出て数日間魔法について読み漁った。
魔法とは、主には四大元素《火・水・土・風》からなる自然的な力で、「火」の属性は、熱や光などを司り。「水」の属性は、物質の対流や生命を司る。そして、「土」は大地や植物を司り。「風」は天や大気を司る。
そして、その他に「聖」や「冥」といった特別な属性がある。
魔法を扱うには適正が必要で、それは特別な道具を用いてわかるらしい。ここにそれはあるのだろうか?
そして魔法を使う時には「MP」を消費する。
魔法の種類で、精霊と契約して自然の本質を操る「精霊魔法」、魔導書と契約しその中に書かれている魔方陣から力を生み出す「媒体魔法」、この世界に存在する生物と契約し、それを魔方陣から呼び出す召喚魔法がある。それらは、自分の魔力も必要だが基本的には契約者、つまり本や精霊、召喚体などの魔力に大きく左右される。
そして、俺が思っていた自分の魔力を使い、炎や土壁を生み出す者達を魔導師と言い、魔導書が使う魔法を魔術と言うらしい。
なかなか難しいな。
でも、概要はだいたいわかった。
そこで、知ったのだが...『魔導書』と契約するには代償が必要らしい。
あいつは、そんなことを何も言ってなかった。
ここから出すことが代償なのか、それとも...
これは慎重に行かなければいけない。
司書に少し話をしてみるか。
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「...魔導書に話しかけられたんですか。」
「そいつは、ここから自分を出せば俺に力をくれると言っている。」
「契約してしまったのなら仕方ないのでお渡ししますが...」
「契約する前に、相談してきたのは初めてか?」
「...はい。それも話を持ちかけたのが高位の魔導書なので。」
「俺が、その魔導書と契約してもいいのか?」
「魔導書から持ちかけてきたのなら代償は少し軽くなるとは思いますが...それでも」
「なら、その魔導書と話してみよう。」
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「カーネリアの緋炎!いるか?」
【おぉ、兄ちゃんから話しかけてきてくれたってぇのは、心は決まったのかい?】
「いや、お前から何も聞いてないからな。俺がお前と契約する場合、お前は何を代償に求める?」
【...なんだ、知っちゃったのかい。俺がお前に求める代償は、まずここから出してもらうこと。そして、兄ちゃんの生き様を俺に見せてもらうことだ。】
「...は?」
【だって、兄ちゃん面白そうな色してんだもん。ほっとくわけにゃ、いけねぇもんさ。】
「本当に、それだけでいいのか?」
【あぁ、この中でいるのは退屈すぎる。兄ちゃんなら、俺を面白くしてくれるだろ?】
この魔導書は、なぜ俺が魔法について調べていたか、調べに来たかをわかっているのか。
「なら、契約してやるよ。俺の名はキョウヤだ。」
【まてまて、そう早まるな契約の儀は外に出てからだ。】
「そうか、まぁ、よろしく頼むぜ『カーネリア』」
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「と、言うことでこの魔導書を貰いたい。」
「まさか、ほんとに契約するとは思いませんでした。ですがまぁ、その方は私の手に余る方でしたので。ぜひ持って行ってあげてください。力に飲まれないように気をつけてくださいね。」
「ありがたい。ところで、ステータスについての本はどこに?」
「こちらです。」
そう言って、俺たち二人と1冊は地下の魔導書庫を後にした。




