試験、門出
3話目です。
今回も楽しんでいただけたら嬉しいです!
「寒いな」
「そうですね」
草原についでまず思ったのが、
寒すぎる!
昼は割と暑く、さっきまでいた町も暖かかったが寒い
狼に殺られる前に凍死しそうだ。
「こんな寒いなんて、ペトロ知ってたんだろ?」
「えぇ、もちろん。」
「なんで教えてくれなかったんだよ。」
「気候については聞かれませんでしたので。」
「くっそ」
「それに、聞く聞かないの前に夜の草原は寒いなんて、一般常識ですよ。キョウヤさんは変わり者ですね。」
「...まぁ、そこは否定しない」
はやく、狼を見つけて討伐しよう...
じゃないと狩る前に死ぬ!
すぐそこに森があるが...
あそこに入ったら迷いそうだな。
「ペトロ草原狼はどの辺にいる?」
「多分そろそろ遭遇しますよ。素早いので気をつけてくださいね。」
「そろそろ?」
バッ!となにかの影が動いた。
どうやら、本当に遭遇できたらしい。
今、ここにいる狼は3匹...殺れるだろうか。
「では、試験開始です。死ぬ前に助けるぐらいはするので、頑張ってくださいね。」
「まじかよ、手伝ってくれるわけじゃねぇのな。」
「一応試験ですので。」
「はぁ、まぁやってみるか」
俺は刀の柄を握り、少し気を引き締めた
まるで狼は、会話の終りを待っていたかのように襲いかかってきた。
刀を抜くと同時に、飛びかかってきた1匹を切った。
だが、傷が浅かったようでむしろ狼を興奮させたようだ。
「厄介だな」
さっきまで様子を見ていた残りの2匹も今度は同時に襲いかかってきた。
3匹同時に相手か...きつくねぇか?
急所は眉間。魔法は使えないから短時間で終わらずにはそれしかない。
俺はそこでやっと狼たちに反撃した。
まず、俺を押し倒そうと飛びかかってきた狼の眉間を刺した。
そのあと、同時に、足を噛もうとしてきた狼を蹴り上げ、首を落とした。
最後、逃げようとしていた1匹にナイフを投げ、怯んだ所を頭を貫いた。
「お見事です。」
「あと2匹か...でも割と大丈夫だったな」
そのあと俺は、すぐに2匹の草原狼を見つけ殺した。
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あちらの世界で体を鍛えていたおかげか、わりと動けた。だが、いくら鍛えていたからと言って、狼の首を切り落とせる力は俺にあるのだろうか?
この戦いで得た疑問だ。
「キョウヤさん、少しはレベルが上がったのではないですか?」
「レベル?」
「まさか、ステータスくらいは知ってますよね?」
「す、すてーたす?」
「...今までどうやって生きてきたんですか?」
「あ、あはは」
「『ステータスオープン』それでステータスは見れます。」
「なるほど。ステータスオープン!」
すると、目の前に数字が書かれた透けた板が現れた。
「これが、ステータスか。」
「はい、まさかステータスまで知らないとは思いませんでした。」
「なるほど、レベル制度なのか異世界にしては少しゲームみたいだな。」
「いせかい?げーむ?」
「いや、何でもない。」
さっきの疑問は物理攻撃の値が高かったからだろうか?基準値がわからないからなんとも言えないな。
あとで、魔法とともに調べるか。
「まぁ、ひとまず試験お疲れ様でした。橘響哉様、合格です。改めまして私、『グリムス・エギュン』No.2ペトロ・アーネリアです。これからよろしくお願いしますね!」
「合格か、良かった。って、No.2?」
「はい、ギルド内でのランキングです。クリアしたクエストの数。モンスターの討伐数などをポイントで、換算してランキングに反映します。ギルド内で、ランカーの権利は大きく基本的には10位以上の人は化け物級です。自分で言うのもなんですけどね。」
「化け物級...ペトロは2位なのか。」
「はい。まぁ、そのへんは置いといてこちらがキョウヤさまのギルドライセンスになります。Fランクからの登録になりますので、頑張ってくださいね。ちなみに私はSSランクです」
「あんた何気にすごいんだな。」
「まぁ、新入団員の選別などを任せられる程度には。強さに自信はありますが驕りを持っているつもりもありませんから、冷静な目線で考えてそこそこ強いとは思いますよ。」
狼討伐の時、あんなに笑いながらいたのにも頷ける
「ちなみに、あなたは新人の中ではトップクラスに強いです。ほぼ無傷で、草原狼5体をそれも短時間で討伐できるのは普通の生活では無理ですので。才能か、またはとてつもない努力を要したのか。それを聞くつもりはありませんが、期待していますね。」
俺は普通じゃないレベルで強いらしい。
とりあえず目的のライセンスは手に入れることが出来た。
やっと、魔法について知れる。
図書館にいくか。
「キョウヤさん!」
後ろからペトロの呼ぶ声が聞こえた。
「報酬を渡すのを忘れていました。今回の報酬と私からのお祝い金です。これで装備でも買って下さいね。『グリムス・エギュン』でのキョウヤさんの活躍、本当に
期待していますからね。」
「...!ありがとう」
そして、俺はペトロに別れを告げ図書館へと向かった。




