第五十二話 お帰り
「ツツジ!」
城に帰るなり、躑躅はルイの熱い抱擁を受けていた。
「ただいまです。ルイさん。」
「それにしても、天使に誘拐されるとはね。」
ポツリと言ったロランの一言に、躑躅は驚いた。
「そう言えば私、誘拐されてたんですね。」
半壊した城を眺めながら思い出したように呟いた。色々混乱し過ぎて、すっかり忘れていた。
「そう言えばこんなにお城が壊れちゃって、皆のお部屋は、無事なんですか?」
私の発言にそれぞれ自分の部屋の方向を向き、ルイさんとロランさんが微妙な表情を浮かべる。その表情で、二人のお部屋は壊れたんだと躑躅は理解した。
「部屋が無いんだったら、資金集めにでも行くか?」
アクアの問いに、ルイとロランは頷いた。そして、躑躅が手を上げた。
「如何した?」
嬉しそうな表情で手を上げるものだから、アクアが躑躅に問いかけた。
「私も行きたいです!」
「え!?」
「!?」
「いや、駄目よ!」
躑躅の発言にアクアとロランが驚きの表情を見せ、ルイが反対の声を上げた。そして続けるように、ルイが躑躅に話しかける。
「資金集めに行くという事は、それなりに大物を狙いに行くのよ!?危ないのよ!?」
「大丈夫です!今回はちゃ~んと作戦を練ってありますから!」
自信満々に微笑む躑躅の姿にルイは沈黙した。そして、吐き出す様に呟いた。
「少しでも怪我をしたら、直ぐに戻るって約束できる?」
ある意味了解とでもとれる返事に躑躅は笑顔で返事を返す。
「はい!約束します!」
こうして、躑躅とアクアとロランとルイの、四人で討伐に行くことが決定した。




