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神の残光  作者: 井上
オープニング
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0. 神話

 数えるのも憚れるほど遠い昔。はじめは神しかいなかった。

 神は大地を生み、海を作り、世界を命で満たした。


 世界は希望に満ちていた。


 しかし、それをよく思わない地底より顕れし魔物とよばれる存在に襲われ、神はその力を失い、その体は世界に散った。

 神の手から転がり落ちたその力は、いずれ三つに別れ、「人間」と神に呼ばれた種族、そのうち三人が手にした。


 一人は「ヘイト」。あらゆるモノを操る力を持つ。


 一人は「アンルージュ」。あらゆるモノを作り出す力を持つ。


 一人は「グリワム」。あらゆるモノを破壊する力を持つ。


 「神の子」と呼ばれる三人は、母なる神を滅ぼした魔物に一矢報いるべく力をあわせ、ついには地底に蓋をし、二度と魔物が地上に出てくることのないようにしたのだ……。


〜〜〜〜〜


 と、いうのがこの世界で謳われている神話であるが、実際は今も魔物は跋扈している。しかしながら、今いる魔物というのはとても「神」に歯向かえるような強さはしていない。


 そして、三人の人間の手にわたったとされる力はいまは一つを除いて(・・・・・・)所在が不明である。今、この世界に満ちている力は「魔術」と呼ばれるものだ。そして、魔術と呼ばれる力には神の力のかけらすら感じられないものだ。


 はたして、神話が間違っているのか、人間が間違えているのか。


 それを知るのは……。

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