0. 神話
数えるのも憚れるほど遠い昔。はじめは神しかいなかった。
神は大地を生み、海を作り、世界を命で満たした。
世界は希望に満ちていた。
しかし、それをよく思わない地底より顕れし魔物とよばれる存在に襲われ、神はその力を失い、その体は世界に散った。
神の手から転がり落ちたその力は、いずれ三つに別れ、「人間」と神に呼ばれた種族、そのうち三人が手にした。
一人は「ヘイト」。あらゆるモノを操る力を持つ。
一人は「アンルージュ」。あらゆるモノを作り出す力を持つ。
一人は「グリワム」。あらゆるモノを破壊する力を持つ。
「神の子」と呼ばれる三人は、母なる神を滅ぼした魔物に一矢報いるべく力をあわせ、ついには地底に蓋をし、二度と魔物が地上に出てくることのないようにしたのだ……。
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と、いうのがこの世界で謳われている神話であるが、実際は今も魔物は跋扈している。しかしながら、今いる魔物というのはとても「神」に歯向かえるような強さはしていない。
そして、三人の人間の手にわたったとされる力はいまは一つを除いて所在が不明である。今、この世界に満ちている力は「魔術」と呼ばれるものだ。そして、魔術と呼ばれる力には神の力のかけらすら感じられないものだ。
はたして、神話が間違っているのか、人間が間違えているのか。
それを知るのは……。




