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第9話 翻訳
星間での翻訳の話です。
星々の間での交流が盛んになった時代。
カタカタとキーボードを叩くある翻訳装置会社の社員がいた。
そこに同僚が話しかける。
「翻訳機を作るのも楽じゃないよな。」
続けて、同僚はこう話した。
「この前。翻訳しちゃって、戦争が起きちゃったじゃん。バグで。」
そう。ちょっと前に翻訳ミスで戦争が起きたのだ。
A星が「友好関係を築きたい。」と相手星にテレビ電話で話したら、
翻訳機が「バーカ。バーカ。お前のバーカ。」と訳して、
伝えてしまったのだ。
しかし、翻訳装置の会社の社員は、こう言った。
「あ~。あれはバグというより、意図的に……」
同僚はなぜだか突然、「ところで俺たちが主役の時代ってくるのかな。」と言いだした。
すると、即答で社員は即答でこう言った。
「もう。来てるさ。」
自分自身が内容をわかってないサービスを使うのは、実は結構怖いことですよね。