小さな小さな盗賊王?(Re)
パシンっ!パシンっ!パシンっ!……
手のひらで打ちつける甲高い音が部屋の中に響く。
「……っつ、クッ……っァン……。」
少女の、堪えきれない声が漏れ聞こえる……。
「お頭っ!」
いきなりドアが、バンッと勢いよく開けられる。
「あっ……スイヤセン……。」
ドアを開けた手下が、気まずそうに顔を背ける。
俺が、少女とと戯れている真っ最中だったからだろう。
「構わん、なんだ?」
俺は少女を責める事をやめることなく、報告するように促す。
「あ、いや、そのぉ……。例の場所をまた商隊が通るそうで……。」
手下が、ちら、チラッと少女に視線を向けながらたどたどしく報告する。
「そうか、それでいつ頃になりそうだ?」
俺は手下に視線を向けることなく、報告の続きを促す
「へぇ、例の難所を抜ける時間も考慮すると、明後日の夕方ごろになる見込みですぜ。ひょっとしたらそこで野営をするかもしれませんぜ。」
「そうか、取り敢えず引き続き情報を集めるように伝えろ。特に護衛の数と商隊の人数をな。」
俺はそう言って、目の前の少女のお尻を激しく叩くと、少女の身体がビクッとのけぞり、くたぁ、と崩れ落ちる。
「へぇ、わかりやした。……」
「どうした?」
返事はするものの、そこから動かない手下に声をかける。
しかし、手下は、何かを言いたそうにしながらも何も言わずにいる。
「なんだ、見たいなら見てればいいぞ?」
俺は少女の髪を掴み無理やり顔をあげさせる。
「ほら、お客さんだ、ちゃんと見てもらえ。」
「い、いや……、見ないでぇ……。」
のけぞるような体勢になったため、少女の小さくも形の良い双丘が露わになる。
「ほら、お前のはしたない所を見てもらえよ。」
俺はそ言う言いながらさらに激しくお尻を叩く。
「あっ、いやっ、嫌ぁっ!見ないでぇっ!いやぁぁぁ……」
少女は激しく首を振って逃れようとするが、両腕を後ろから掴まれているために、それ以上の抵抗が出来ない。
お尻を叩かれるたび、嬌声をあげる少女。
叩かれるたびに「気持ちいいです」と言わされるのを見られているというのが更に羞恥を煽る。
手下の男はその様子を、瞬きもせずに、食い入るように見ている
「どうした?」
「へっ?」
「いつまで見てるんだ?さっさと仕事に戻れよ?」
「あ、はいっ!失礼しやしたっ!」
俺が一声かけると、男は素早く走り去っていく。
誰もいなくなったドアを見ながら俺は少女に声をかける。
「今の奴の目を見たか?まるで飢えた野獣のようだったぜ?」
「……。」
俺がそういうと、少女は力なく首を振る。
「何なら、今ここで放り出してやろうか?さっきの奴が目の色変えて襲ってくれるぜ?いや、他の奴らも集まってくるだろうなぁ。」
俺の言葉に、少女はビクッと身体を震わせ、大きく首を振る。
「さてどうしようか?」
「お、お願い……です……。捨てないで……ください……。」
少女は悔しそうに唇をかみしめながら呟くように言う。
ウンウン、その顔イイねぇ。
ここで、「すきにすれば?」とか自棄になるようであれば、本当に放りだすところだたけど、もう少し可愛がってやるか。
俺は少女に屈辱を与えるような命令をし、少女は顔を歪めながらそれに従う。それからしばらくは、部屋の中に絶叫にも似た少女の嬌声が響き渡るのだった。
◇
「……ケダモノ。」
「何か言ったか?」
俺はぐっりとして横たわっている少女の頭や胸を撫でながら、聞き返す。
「……何も言ってない。……今日はもう終わり?」
「あぁ、物足りないなら……。」
「ごめんなさい。他の事なら何でもしますから、あれだけは許して。」
まだ何も言っていないのに謝り倒す少女。寝たままなのは体に力が入らないからだ。
この少女は、村を襲った盗賊団の頭の娘だ。
先程来た男も含め、現在その盗賊団の生き残り17名が俺の手下になっている。
村での後始末を終えた後、俺は盗賊団の後を追った。
サーラを助けるためだ。
俺のメニューからサーラのステータスを開こうとしたら、グレーになって開くことが出来なかった。
最初は、すでにサーラの命はないのだと思ったのだが、マーニャを始めとした、すでに死亡が確認されている少女たちは、メニュー欄から消えていたことから、サーラがまだ生きている事を確信する。
グレーになっている理由は不明だが、それもサーラを助け出してからの事、と割り切って、盗賊団が逃げたと思われる方へと急いだ。
俺が盗賊団に追いついたのは夜も更けてからだった。
奴らが夜営のために留まっていたところを、気配を遮断した俺が覗き込むと、そこは饗宴の真っ最中だった。
酒を飲み、村から連行してきた女達を犯す、そんな光景が広場の至る所で見られる。
自分たちが襲われる事など全く考えてないようだ。
俺は、背後からコッソリと忍び寄りパラライズをかけて回る。
一部の者が、なにかおかしいと気づいたときには、あらかた制圧し終えていた。
俺は取り敢えずその場を放置して奥のテントを探し回る。
テントの中には、村からさらわれた女性が、まだ数多く残っていたので、戒めを解いて解放してやる。
女性の足でもここからなら1日もあれば村に辿り着けるだろう。
中には、俺が以前攫った少女も居て、俺のことを睨んでいたが、このまま残るか?と聞いたら慌てて逃げ出して行った。
しかしその中にもサーラは居なくて、探し回っていたら、代わりに頭の娘がいたというわけだ。
「貴様、セラをどうするつもりだっ!」
頭の目の前に、娘を連れて行くと、今までのふてぶてしい態度と打って変わって、どことなく焦ったような、怒りを込めためで睨んでくる。
あれから時間をかけて、盗賊団の皆を拘束した。
最初の数人は、ロープで縛り上げていったのだが、途中から面倒になったので、土魔法で穴を開けて纏めて埋めた。
首から上だけは外に出ているので、窒息することは無いだろう。
「アァん?お前等がそれをいうかよ!」
俺は頭の娘……セラの衣類をビリビリと引き裂く。
セラは縛られているせいで身動きが取れないが、それでも反抗的な目で俺を睨み、ペッとつばを吐いてくる。
「おう、親が親なら娘も反抗的だな。」
俺は引裂いたセラの下着を、そのまま口の中に捻り込む。
「さて、お前には聞きたいことがあるんだが?」
「誰がお前みたいなガキの言うことなんか聞くかよっ!」
盗賊の頭は反抗的だったが、目の前で娘に凌辱の限りを尽くしてやると、素直になって色々話してくれた。
結論から言えば、サーラの行方はわからなかった。何でも何処かの貴族が連れて行ったのだとか。
そもそも、この盗賊団が村を襲ったのも、その貴族からの依頼だったそうだ。
盗賊団としても、村を襲うだけで貴族から多大な金が貰え、更には村でやることは目溢ししてもらえるとあれば、こんな美味しい仕事はない。
頭は、相手の素性も聞くことなく、二つ返事で依頼を引受けたそうだ。
とはいうものの、依頼を持ち掛けてきたのは「とある貴族の代理人」だったため、どこの国のどの貴族かまでは、お頭も知らないという。
結局、その後は身動き取れない盗賊たちの眼の前で、さんざんセラを嬲り、埋まっている盗賊たちに八つ当たりを繰り返し、翌日には俺に従うという奴らを従えて、俺はその場を後にした。
勿論、セラはペットとして連れていく。
当初50人ほどいた盗賊の中で、俺に付き従ったのは30人程。
20人近くの盗賊が、放置されて死ぬかも知れないのに、そのまま頭に従うあたり、意外と人望があったんだなとびっくりした。
一応目立つ所にいくつか、盗賊が埋まっている旨を書き記した看板を用意したので、運が良ければ掘り出してもらえたことだろう。
そして俺は、いく先々で商隊や旅人、冒険者などを襲い、必要物資を、時には女も、手に入れながら、手下を増やしていき、今居る場所をアジトとし手定めた時には、総勢100人を超える盗賊団の首領となっていた。
「さて、さっきのヤマの前に一仕事するか。」
俺はセラの首に嵌っている首輪にリードを付けて引きずる。
セラが俺のペットだという事を大々的に知らしめるために、移動するときはわざと見せつける様にこうしている。セラの格好は、局部を辛うじて隠しているだけのほぼ全裸に近い格好の為、屈辱と羞恥で顔を赤くしている。
その顔を見る度、サーラの「女の子を苛めちゃダメだよ、レオンちゃん」という声が聞こえてくる気がする。だからこそ、サーラを奪ったこの盗賊達が許せなくなるのだ。セラの屈辱に歪んだ顔を見ることで俺は怒りを鎮める。
……この顔を見るのもあと少しか。
俺はそう考えると、ふと悪戯を思いつく。
「なぁ、セラ。次のヤマが無事終えたら解放してやるって言ったらどうする?」
俺がそう訊ねるが、セラは黙ったまま何も答えない。
俺は焦れてリードをきつく引っ張ると、ようやくセラが口を開く。
「どうせ、そんな事を言って期待させておいて、直前になったらはしごを外すんだろ?もう騙されないよ。」
期待なんかするもんか!とプイと横を向くセラ。
「まぁ、嘘かホントかはすぐにわかるだろ。それより、目の前の小さな仕事をしっかりやって来いよ。」
俺は襲撃の為に集まっている手下たちに向かってセラを押し出す。
先程手下が報告してきた件とは別の目標に向かう者達だ。そのリーダーとしてセラを向かわせる。
目標は、小さな隊商で護衛の数も少ないと聞いているから、こいつらだけでも十分成功するだろう。
「いいかおまえらっ!いつものように奪うのは積み荷の半分だ。護衛が逆らえば仕方がないが、出来るだけ殺さないようにな。まぁ、コレだけの人数だ、しっかりとお話をすれば、難なく成功するだろう。そして言うまでもないが、女は必ず全員連れて来い。途中で手出しするんじゃねぇぞ。」
俺の言葉に、手下たちは神妙に頷く。
盗賊だから悪いことをしても問題ない……そうは思うが、そう簡単に割り切れるものではなく、かといって、この手下どもをまとめ上げるには綺麗ごとだけでは済まない。
だから俺はルールを定めた。
襲撃する相手は出来る限り生かして逃がす。
積み荷は全部は奪わず半分程度に留める。
女はすべて略取するが、むやみやたらと凌辱はしない。
攫った女はすべて俺が『鑑定』し、必用な女のみを俺が頂く。そうして俺はステータスの底上げとスキルを確保していった。
他の女に関しては、しっかりと話をして手下どもの相手をしてもらってからお帰り頂く。もちろん、手下たちにも紳士的に相手をするように伝えてある。
……こんなルールを定めても、当初は律儀に守るものなど皆無だったのだが、俺の根強い肉体言語による話し合いの末、今では逆らうものはいなくなった。
お話し合いはかなり過激であり、サーラからもらった『水属性魔法』が無ければ、俺もかなりヤバかったのは確かだ。荒くれな盗賊どもを相手にして、勝ち残る度サーラには感謝を捧げている。
最近では、こういう少数部隊の指揮はセラに任せ、部下が何かミスを掏る度、キツイお仕置きをしてやる。
当初はセラも反抗的だった。
ヤマを任せ手下をつけてやった途端、反旗を翻し襲ってくることもあった。
その時の罰として、反乱に加わった手下どもはセラの目の前で拷問、半殺しの眼に合わせ、セラ自身には、言う事を聞かなかったお仕置きとして、三日間、休みなく手下の目の前で、玩具と一緒に放置してやったら、それ以降は従順になり、よくいう事を聞いてくれるようになった。
だから今回も任せて大丈夫だろうと思う。
「セラ。」
俺が呼ぶと、セラがやってくる。
「今回の事が終われば、お前は自由だ。だから頑張れ。」
俺はそう言ってセラに背を向けて、別の場所へと移動する。
俺は俺でやることがあるのだ。
あとには呆けた表情のセラだけが遺されるのだった。
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