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ハーレム建国記 〜女の子はみんな俺が嫌いです〜 ReMake  作者: Red/春日玲音
第二章 激動!?クレイドルの街とセシル共和国

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クレイドル攻略 その3 (Re)

「……とまぁ、そんなわけで、獣人達とは協力体制を結ぶ事になったんだ。」


俺がそう締めくくると、メルナは、ハァ……と大きなため息を吐く。


「レオン君、あのね、もし私たちの中に獣人排斥主義者がいたらどうするのよ?」


「いるのか?」


「いないけど……。」


「だったら問題ないだろ?」


「……そうね。」


諦めたように頷くメルナ。そして、先程の会話がなかったかのように話を進める。


「……それで、実行部隊は確保できたとして、この後は?」


俺は、シルバに座って会議に加わるように視線で促しながら、口を開く。


「まずは、この資料の情報を精査しつつ、こちらに協力できそうな人物をピックアプする。その際、獣人をはじめとした異種族に嫌悪感を持つ人物は外していい。最低限、いい気はしないまでも、仕事の上では割り切って付き合える、それぐらいじゃないとダメだ。」


「まぁ、そうよね。」


キャシーがそう言いながらソワソワしている。

よく見て見ると、アリスと一緒に入ってきたレフィーナの耳に視線をチラッチラッと向けていた。

……意外とケモミミ好きなのだろうか?


今度、レフィーナと一緒に呼んでやろうと、心の中にメモしておく。


「街の中心人物を、友好的、中立、敵対の三勢力に振り分けつつ、それぞれの勢力に接触し、しかるべき対応をする……これは俺とメイド隊でやることになるな。」


「しかるべき対応って?」


「簡単に言えば、情報操作だな。友好的な人物には、街を立て直すことをセシルは諦めていない、その為に力を貸してほしい、と言うような情報を流す。場合によってはセシルと直接接触することも考えている。敵対人物は、悪事の証拠固めと、いざと言う時の脱出経路の封鎖。そして人質の確保ってところだ。」


「中立の人物には?」


「そこはセシルが街の為に帰参を狙っているという噂を流して、後は放置……と言うか様子見だな。こちらの味方になりうる人物であれば、接触を図るだろうし、敵対するような人物なら、敵対行動を起こすはずだ。それでも様子見を決め込んで動かない奴は、そもそも必要ないしな。」


「成程ね。それでいつ動くの?」


「情報操作の関係もあるからな、大体1か月以内ってところだ。……俺のプランとしては、大体こんな感じだが、何か意見や聞きたいことなどあるか?」


「あのぉ、一つ聞きたいんだけど?」


セシルが、申し訳なさそうな顔で手をあげる。


「なんだ?分からない事でもあったか?」


セシルの役割は、街を押さえてからが本番なので、今現在では情報の精査以外にやることはなかったはず。


だから、セシルが何を聞きたいのかの予測がつかず、つい不審そうな視線を向けてしまう。


「いえ、そのぉ………、獣人さんたちの賠償って、具体的にはどうなされたのかと……。」


セシルが言うには、結果論ではあったが、獣人達との約束が守られなかったことを悔いているという。

だから自分にできることがあるなら、少しでも肩代わりしたい、とのことだった。


しかし、今ここでその話題を持ち出すかぁー。


シルバーを見ると、苦虫を噛み潰したような表情をしながらも、視線を背けている。


「まぁ、その、何だ。賠償についてはすでに話が付いているし、セシルが思い悩む事はない。もし、どうしても気が済まないと言うなら、クレイドルを取り戻した後、獣人達が対等な立場として、安心して暮らしていける街作りに力を注げばいい。それが、結果的に獣人たちへ報いることになる筈だ。」


俺はそう言って、肝心なことから話題をそらし、セシルの意識を将来へと向けさせる。


「そうですね……流石レオンさんです。私頑張りますねっ。」


セシルは納得したように頷くと、メルナと今後のことについて、早速話し合うことにしたらしく、書類の束を抱えて、メルナの横に座りなおす。


「さて、他にはないか?

なければ今日のところは解散だ。各自自分の役割をしっかりと理解して、過不足なく動けるようにすること。」


俺は周りを見回し、他の意見が出ないことを確認すると、解散を宣言し席を立つ。


「アリス、シルバにお土産を渡してやってくれ。ジョン、シルバだけだと大変だろうから、お前も一緒にお土産を里まで運んでやってくれ。ついでに、向こうの連中と話をしてくるといい。なんて言ってもお前たちが戦闘の要なんだから、しっかりと意思疎通が出来ないと困る。」


俺は、他にもそれぞれ指示を出してから部屋を出ることにした。



「ふぅ、ひと仕事終わり。」


俺は外に出ると大きく伸びをする。


……この後はもうひと仕事残っているからなぁ。


俺は軽く身体を解すと、ゲストが来ているであろう部屋へと、足を向けるのだった。



「…っ………んっ………ハァハァ………。」


声が出ないように、手を口に押し当てて必死に耐えている少女。


俺はその様子を見て楽しみながら、更に刺激を与える。


「んっアッ………。」


「おいおい、大きな声をだしたら聞こえるぞ?隣の部屋ではまだシルバが話をしているんだからな。」


「くっ………ハァハァ……んっ………。」


少女は、与えられる刺激に必死に耐え、声を押し殺している。


彼女の名はアイーシャ、銀狼族の娘だ。シルバとは伯父、姪の関係になる。


彼女は……いや、彼女達は、前回の賠償ということで貰い受けてきた娘の一人だ。


獣人の隠れ里には、銀狼族、妖狐族、山猫族、灰熊族、跳兎族の5つの枝族があり、それぞれの枝族から賠償代わりの「友好の証」として、年頃の娘を頂いたのだ。


銀狼族からは、今必死になって耐えているアイーシャ。

山猫族からはもちろんレリーシャ。

妖狐族からは、カチューシャという、アイーシャとレリーシャの幼馴染の娘。

ただ、灰熊族と跳兎族には年頃の娘がいなく、8歳になる幼女を、クレイドルを落としたあとに作る予定の屋敷に、行儀見習いとして預かることになっている。

勿論奴隷なんかじゃない。彼女たちはあくまでも()()()()()で、俺のもとに来たのだ。


そして、俺のもとに来たからには、俺の強化に付き合ってもらう……という事で、今はアイーシャを美味しく頂いている最中というわけだ。


アイーシャの身体に触れるたび、アイーシャは胎内を駆け巡る快楽の波に耐え忍んでいる。

こういう時、声を出すことによって、意識を発散させることが出来るのだが、今ここで、少しでも大きな声を出せば、扉1枚隔てた向こう側にいるシルバ達にバレてしまう。


アイーシャにとって、それだけは何としても避けたかった。

だから、必死になって声を押し殺し、耐えているのだが、声を抑えることによって、却って耐え難くなっていくのに気がついていない。


「ほらほら、声出してもいいんだぞ。伯父さんに「発情期も迎えてないのに発情する淫乱娘です」って教えてやるか?」


「い、イヤっ、やめて……。違うもん、違うのっ……発情なんて……アァんっ……。」


「そうか?ここはそう言ってないようだが?」


「あっ、い、イヤっ、言わないで……んぅ、ぁっ、んっ、んんっ……」


俺が激しく嬲ると、すでに声が聞こえるとかどうとかいうのは吹き飛んでしまい、乱れて叫ぶアイーシャ。


「今のお前の淫乱っぷりをレリーシャ達に見せてやりたいな。」


「い、いや、言わないで……こんなの知られちゃ……いやァァァ………。」


イヤイヤと首をふるシーシャを、更に責めたてる。


「そんなこと言って、もう限界なんだろ?」


激しく身を捩り、乱れながら喘ぐアイーシャに、俺は情容赦なく襲い掛かる。


部屋の中に悲痛な少女の叫びが響き渡るのだが、その声に応えるものは誰もいなかった。


◇ ◇ ◇


某日、某国の某街外れの酒場……。


男がひとり静かに酒を飲んでいた。


中央のテーブル席はそれなりに賑わっているものの、男が座っているカウンターの片隅までは、その喧騒は届かない。


しかし………。


「隣、いいか?」


不意に声をかけてくる怪しい風貌の男。


どこが怪しいかというと、まだそんな季節でもないのに、フード付きの分厚いローブを羽織り、フードを深く被せているため、顔が見えづらい。しかも、少しだけ見える顔も、目元を隠すマスカレードマスクをしているため、素顔がわからないと来ている。


誰がどう見ても、訳アリの不審者以外の印象を持たないだろう。


その男は返事をまたずに隣に腰掛けるとエールを注文する。


その後はお互いに話しかけることもなく、ローブを着た男は、エール一杯を飲み干した後、そのまま帰っていった。


「………なぁ、さっきのお客さん、代金はアンタに貰えって言ってたけど………いいのかい?」


マスターがそう声を掛けてくる。


男は黙って自分の分とフードの男の分の代金をマスターに渡す。


そしてそのまま無言で酒場を出ていく。………来た時には持っていなかった古びた革袋を手にして。



某日、某貴族のサロンにて………。


「……皆集まったようだな。」


主催した男は、席についた面々を見回す。


皆顔がわからないようにマスクをしている。もちろん主催者の男もマスクで顔を隠している。


………自分の屋敷に呼んでいる時点で、誰なのかが丸分かりなのだが。


「では本題に入ろう。」


その一言で、ジョークとも本気ともつかない、怪しげな仮面茶会が始まる。


最初は取り留めのない無難な話題を適当に交わし合っていた面々だが、ある人物の発言により、その場の緊張が高まる。


「噂の段階だが、あの方が帰ってくるらしい。」


「………亡くなられたのではなかったか?」


「いや、何でも悪魔に助けられたのだとか。」


「悪魔ねぇ………。」


その場にいる者たちは、「悪魔」が何を指す隠語なのかを考えるが思い当たるフシはない。


「それで、今更何しに戻ってくるんだ?生きていたなら、そのまま遠くで平和に暮せばよかろうに。」


「これも噂でしかないが、悪魔との契約のため、街を生贄に捧げるのだとか。」


「いやいや、某の聞いた噂では、街を乗っ取るのだそうだ。」


「おかしいですね、私が耳にしたのは、国に反旗を翻すそうですよ?この街はその拠点にされるのだとか。」


「いやいや………。」


「そうではなく………。」


ある男の言葉を皮切りに、それぞれが、自分たちが集めた噂を披露していく。


それぞれに異なってはいるが、その中で共通していることを繋ぎ合わせると『追放されたあの方』が『街を占領する』だろうとのことだ。


これだけの情報では、どう動くことも出来ず、仮面の男達は結局、具体的な対策が取れないままXデーを迎えることになるのである。


◇ ◇ ◇


「そろそろ頃合いだよな。」


「そうですね、噂も十分拡がってますし、主要人物への工作も終了しています。」


俺の問いかけに、メルナがそう答える。


「しかし、意外とセシルの人気が高いのには驚いたぞ。」


「そうですね、おかげで話がスムーズにまとまりました。……少し周りが見えている人物は口を揃えて『セシルがいたからクレイドルの街が栄えた』と言ってましたからね。」


「みたいだな。俺の集めた情報でも、近隣諸国は『エリカ共和国ではなく、セシルと交渉していた』という認識が殆どだったしな。」


「では、予定通り?」


「あぁ、セシルを代表にした『セシル共和国』を興す。Xデーは5日後の議会が開催される日だ。」


「わかりました。ではその様に。ところで、国の名前どうにかなりませんか?セシルさんがやめさせてと泣いて頼んでいますが?」


「………俺のネーミングセンスを期待するな。そんなに嫌なら自分で考えろとセシルに言っておいてくれ。」


「すでにそう伝えましたら『レオナルド鬼畜帝国』で、というお返事が帰ってきております。」


「……………国の名前はメルナさんが考えるか公募で。」


「……わかりましたわ。」


短かい打ち合わせではあったが、なぜか精神的に疲労してしまったため、あとのことをメルナに任せ、いつもの疲労回復に行くことにした。



「いざ尋常に勝負にゃ!」


俺がドアを開けた途端、そんな声が聞こえると同時に槍が突き出される。


奇襲を仕掛けておいて、尋常も何もないと思うのだが……。


俺は身体を横にずらすことで、その槍を躱す。


そして、空振ったことで体勢を崩したその娘の足元をバインドの魔法で絡め捕る。


いきなり足の自由を奪われた娘は、当然のことながらバランスを崩し、その場に倒れ込むのだが、そのまま倒れたら危ないので、抱き抱え、近くのベッドに放り投げる。


そして、更にバインドの魔法で、彼女の手足をベッドに括り付けて拘束する。


「にゃ、にゃんでにゃ!動けにゃいにゃ。卑怯にゃっ!」


「ハイハイ、言い訳はあとで聞くからねぇ。」


俺はそう言いながら娘の衣類を一枚一枚ゆっくりと脱がす。


声をかけながらゆっくりとするのは、彼女の羞恥心を煽るためだ。


「ドアの前で、あんなに殺気を放ってたら、気づかない方がおかしいだろ?」


「さわるにゃぁぁぁ……クッ、次こそ……、」


俺は、次こそは負けないと息巻くキツネの獣人娘、カチューシャの身体をを弄りながら、この娘との始めての時の事を思い出すのだった……。



「よるなっ!ボクにもアイちゃんやレリちゃんにしたようなことするつもりなんだろっ!」


彼女の部屋に赴いた俺を罵声が出迎える。


「ほぅ、それはどんなことだ?」


「そ、それは……い、言えるわけないだろっ!はしたないっ!」


「ほほぅ、言えないようなはしたない事を、彼女たちがされたと……彼女たちから聞いたのかい?」


「レリちゃんやアイちゃんが言うわけないだろっ!でもボクにはわかるんだっ!」


「ふむぅ、興味深いな。」


俺は彼女のステータスをチェックしてみる。


『カチューシャ 妖狐族 Lv20 Job 武器使い(ウェポンマスター)?』


HP 220  MP 880

STR 220  INT 85  VIT 110

SPD 180  DEX 65  LUK 43


スキル:火属性魔法Lv3 幻術魔法Lv5 武器操作マスタリー 鑑定眼 生活魔法


妖狐族は、幻影魔法を主とした魔法が得意な種族と聞いている。


しかしカチューシャは、種族特性で魔法値が高いにもかかわらずINTが低く、代わりにSTRが高いという、なんとも言えないアンバランスなステータスをしていた。


「ボクと勝負しろッ!ボクが勝ったら、今後ボクたちに手出ししないと誓ってもらうよっ!」


彼女は、年齢の割には異常にレベルが高いが、レリーシャもアイーシャも同じぐらいだったので、獣人独特の特性なのかもしれない。

だとすれば同じ年頃の人族より成長が早いことになる。この辺りに種族差が現れるのだろう。


そして、そのレベルの高さが彼女の自信の源になっているのだろうが、まだまだ世間を知らなすぎるようだ。


「いいだろう。ただし俺が勝ったら、お前はアイーシャやレリーシャより恥ずかしい目に遭ってもらう。」


「フフン、決まりだね。今から、やっぱりヤメってのはナシだからね。」


「それはこっちのセリフだ。」


「あとで泣いても許してあげないからね。」


そう言いながらカチューシャはどこからともなく剣を取り出す。


「あとでたっぷり鳴かせてやるよ。」


仕方がないので、俺も練習用の剣を出して立ち向かう。


「ボクを小さな女の子だからと思って甘く見たのが、あなたの敗因だよっ……ってアレ?」


カチューシャの振るった剣が見事に空振る。


「ウソっ、何で……ボクの方がレベルが高いのに……。」


「成程な、鑑定眼で俺のレベルがわかったから強気でいたと、そう言うわけだな。」


俺は背後からカチューシャを羽交い絞めにし、そのまま縛り上げる。


「何で、何でさ。ボクの方がレベルが高いのに、何でアンタを振りほどけないんだよっ。」


「そんなん、ステータスに差があるからに決まってるだろ?」


因みに現在の俺のステータスはこんな感じだ。


『レオナルド 人族 Lv15 Job 辺境の支配者』


HP 320  MP 800

STR 270  INT 320  VIT 640

SPD 700  DEX 620  LUK 88

BP:270 SP:410


スキル:ナイトメアモードハーレムパック 全属性魔法マスタリー 隠形マスタリー 探索マスタリー 空間魔法Lv4 魔道具作成Lv3 付与術Lv7 錬金術Lv4 鍛冶Lv2 細工Lv5 ……



アリスやメルナという慈愛持ちとエッチしているため、LVは上がっていなく、ステータスの上りも遅くはあるが、それでも、地道に女の子を襲い、それで得たBPでステータスを補っているため、ステータス面だけで見れば、LV以上の強さになっている。大体通常で言えばLv45~50と言ったところか。


因みに、一般的にはLV差が5もあれば、余程立ち回りをうまくしない限り、正面から戦っては勝ち目がないのが普通であり、カチューシャもそれを踏まえて勝負を挑んできたのだろうが、このステータスをもってしても、Lv45のジョンには、正面から挑んでは勝てないのだから、レベルやステータス以上に、培われた経験がモノを言うと言うのがわかるだろう。


さらに言えば、レベルは低くとも、STRだけ取っても、俺の方がカチューシャより上回っているのだから、この結果は当然の事だろう。


「くぅ、卑怯だっ、何かしたんだろっ!」


「卑怯ってどの口が言うのかね。」


「も、もう一回だっ!さっきのは本気じゃなかったからなっ!」


……これって完全に連敗フラグだよなぁ。まぁ、いいけど。


「じゃぁ、次も俺が勝ったら、俺の事は「おにぃちゃん♡」と呼ぶんだぞ?」


「誰がそんなこと……。」


「いやなら、これで決着ってことでいいか?」


「……ふぬぅ……わかった。どうせボクが勝つんだから関係ないよね。」


そう言って、カチューシャは再び剣を抜く。今度は流石に油断はしていないようだが、剣技そのものは素人同然。


今まではレベルとSTRの高さで、力任せに戦ってきたのだろう。


アンバランスとはいえ、恵まれたステータスを持っているのにもったいない。


「いいぜ、レベルの差が圧倒的戦力の差じゃない事を教えてやるよ。」


俺は、彼女の力任せに振るう剣をさっと躱し、すれ違いざまにスタンの魔法を叩き込む。


動けず倒れたカチューシャを手早く縛り上げ、「俺の勝ちだな」と勝利宣言をする。


「くぅっ、魔法使うなんって卑怯だぞっ!」


「お前も使えばいいじゃないか?」


「そ、そうか……じゃぁもう一回勝負だっ!」


「はぁ……、じゃぁ、俺が勝ったらお前はこれから喋る時は語尾に「にゃん」を付けるんだぞ。」


「今度こそボクが勝つっ!」


カチューシャは剣を振るうと見せてファイアーボールを打ってくる。


……危ないなぁ、室内は火気厳禁だぞ。


俺はウォーターウォールで火の玉を防ぎ、その火が延焼しないようにする。


しかしカチューシャはそれを読んでいたかのように、ファイアーボールとは別の方面から俺に向かって飛び込んでくる。


「クリエイト・ゴーレム」


飛び出したゴーレムが、片手で剣を受け止め、カチューシャを拘束する。


「くっ、魔法の使用禁止っ!」


「ハイハイ。」


カチューシャは、今度は剣で攻撃をすると見せかけ、寸前で剣を捨てメイスを取り出して振り回す。


中々考えたと思うのだが、まだまだ甘い。フェイントとはこうやるんだよっ!


カチューシャが斧に得物を変えたところで、「あ、レリーシャ。」と後ろを指さす。


普通に考えれば、今までいなかった室内にいるわけないのだが、根が素直なカチューシャは見事に引っ掛かり視線を逸らしてしまう。


その隙に隠形を発揮させ、気配遮断してカチューシャの背後に回り込む。


そして、その小さな胸をわしづかみにして勝利宣言をする。


「わわっ、どこ触ってるのさっ!……クッ、次は……。」


その後も、カチューシャの要望に応えて戦い、勝利をしてはその都度カチューシャへの要望が増えていく。


「なぁ、そろそろやめにしないか?」


ゼェゼェ、と息を切らしているカチューシャにそう声をかける。


現段階で「おにぃちゃんと呼ぶ」「語尾ににゃんを付ける」などから始まって、毎朝キスで起こす、俺が許可したとき以外は裸で過ごす等々、かなりエッチな要望まで加わっているのだが、いい加減ネタが尽きたというのもある。


「くっ……今度こそ、……。」


「まぁ、いいけど、これで最後な。それで、俺が勝ったら、レリーシャとアイシャの目の前で初めてをもらうからな。」


俺がそういうと、カチューシャの動きはピタッと止まる。


そしてしばらく思案した後、剣を虚空へとしまう。


「……ボクの負けだよ。」


「違うだろ?」


ふてくされた様に負けを宣言するカチューシャに、俺は言い直しを要求する。


「ボクの負けだにゃん。」


「そうそう。じゃぁ、そのベッドの上で、一枚づつ脱いでもらおうか?」


「くっ、何でそんな事を………ぐがっ!」


俺の言葉に反抗しようとして、カチューシャは突然襲ってきた痛みにのた打ち回る。


「さっき契約しただろうが。何いきなり契約違反しようとしてるんだよ。」


「くぅ……脱ぎます……にゃん。」


カチューシャは諦めたように、一枚ずつ衣類を脱ぎ始める。


「ほら、何か言う事あるだろ?」


「……ぼ、ボクの、おっぱい見て興奮してください……にゃん。」


ちっちゃな胸を隠すようにしながら、恥ずかしそうに、悔しそうに、そう口にするカチューシャ。


その顔だけでなく、身体全体が羞恥で真っ赤になっている。


獣人族にとって、発情期以外ではこうした行為をする気も起きず、そもそもその気にならない。


だからと言って、肌を見られて恥ずかしくないわけでもなく、また、発情期じゃないと言っても、間断なく与えられる刺激が続けば、身体は反応し、発情を促していく。


「あ゛っ…… な、なんでぇ…… なにこれぇ……。……んッ、あっ……」


俺に愛撫をされるカチューシャは、初めての感覚に驚き戸惑うが、その声はだんだんと艶っぽいものへと変化していく。


自分の中に湧き上がる感覚を持て余し、どうしていいかわからなくなる。しかし、想いとは裏腹に、快楽を覚えた身体は止まらない。


俺は時間を掛けて、たっぷりとカチューシャをかわいがるのだった。



そして今現在。

今回も返り討ちにあったカチューシャは俺の腕の中で悶えている。

その耳が、尻尾が、気持ちよさそうに震える。


発情期じゃないのにこんなことになっているなどとは、恥ずかしくて口に出せないというから、レリーシャもアイーシャも、そしてここにいるカチューシャも、こんな目にあっているのは自分だけだと思っている……もっとも、カチューシャはうすうす気づいているようだが。


そして、たがいにお友達想いなため、「いやなら別の娘に」と言えば、大抵の事は受け入れてくれる。

それが楽しいので、最近の俺はこの三人を代わる代わる可愛がって、ストレスの発散と癒しを求めているのだった。



ご意見、ご感想等お待ちしております。

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