廃墟の教会とシスターアリス (Re)
……ん、ここは?
目が覚めて、知らない場所であることに少し混乱する。
「えっ、キャッ……。」
ミアを抱きしめているのが半裸の男性であること、自分がなにも身に着けていないことに気付き、小さな悲鳴を上げる。
慌てて跳び起きようとしたけど、男性にギュッと抱きしめられていてうごけない。
ミアが身じろぎしたことで、男が、うぅーんと呻く。
……起こしちゃったかしら?
思わずそんな事を思い申し訳ない気持ちが沸き上がる。
昨晩の事を思い出せばそれどころじゃない筈なのだが、ミアにしても、色々な事があり過ぎたのと、寝起きという事もあって少しボケていた。
男は少し身じろぎすると、ギュッと抱きしめる腕に力を入れて引き寄せる。
そして、逆側の隣で寝ている女性と口づけをする。
寝ている女性も、夢現のままそれを受け入れ、くちゅくちゅと音を立てながら、口づけを躱している。
……って、よく見たらセレス様じゃない!
そして思い出す昨晩の出来事。
……私にあんなことしておいて、セレス様と……。
理不尽な怒りを覚えたミアは、そのままレオンにしがみつき、その胸板を叩きかけて……やめる。
もし起きてしまった場合、どんな顔をすればいいかわからなかったからだ。
結局、その胸に頬を添えて、二度寝を決め込むことにしたのだった。
◇
……ん……。
何か柔らかな……。
薄目を開けると可愛い小ぶりな唇が飛び込んでくるので、その唇を奪う。
最初は反応が薄かったが、少し突っつくと、拙いながらも舌を使い絡めてくる。
俺は半覚醒の状態で、その状況を楽しんだ。どうせ起きたら、酷い事をしなきゃいけないしな。起き抜けくらい、甘い時間を過ごしても罰は当たらんだろ。
そんな事を考えていると、爺さんが親指を下に向けてブーブーと言っているイメージが浮かんだので、無視することに決める。
◇
「ケダモノ」
ミアが俺に向かって、ケダモノと言い続けている。
おかしい、俺はただ、汚れたままでは嫌だろうと思い、風呂場に連れて行って洗ってやっただけなのに。
「別に一人でも洗えるわよ、今までだってそうしてたんだし。大体公女だなんて言われても知らなかったし……。それにセレス様だって、私が洗ってあげられるのよ、なのに……。しかも二人一緒だなんて……。」
どうやら、この公女様は、俺に洗ってもらうというのがお気に召さなかったようだ。
……まぁ、洗いながらいろんなところを触りまくったのが悪かったのかもしれない。
「二人っきりが良かったか?」
「ばっ、そっ、そう言うこと言ってんじゃないわよっ!」
「ん?俺はセレスと二人っきりが良かったかって、聞いたんだが?」
俺がそう言うとミアの顔は瞬く間にまっかになる。
「バカッ!しらないっ!」
ミアは近くにあった枕をボスッと投げつけてくる。
「おっと」
俺はそっを軽く受け止めると、ミアを押し倒す。そして軽く口づけをするだけでその場から離れる。
「どこ……いくの?」
「何だ、淋しいのか?」
「そんなんじゃないわよ。アンタが何処か行くなら、その間に逃げ出せないかって思っただけよ。」
「……頑張れば、アンタと外にいるオッサンだけなら逃げだせるだろうな。」
俺はあえて呆れた風に言う。一応釘は刺しておいた方がいいか。
「どういう事よ?」
「まず、セレス以外の他の女の子達だけどな……」
俺は部屋の壁を指す。そこから見えるのは、格子で遮られた小部屋が三つ。その内の二部屋にはそれぞれメルナとキャシーが捉われていて、残りの一部屋にメイドが5人一緒に押し込められていた。
「キャシー姉さん、メル姉!」
ミアが駆け寄ると、その声が聞こえたのかキャシーはよろよろと格子の傍まで寄ってくる。
「ミア、大丈夫?」
「う、うん………。キャシー姉さんこそ。」
ミアの歯切れが悪いのは、昨晩俺にされたことをキャシーにはすべて筒抜けだったことが分かったからだろう。
だからだろうか?キャシーはその事に一切触れず、俺に毒つく事で話題を変える。
「あぁ、そこのゲス野郎が食事をくれないもんでな。」
「もうすぐ餌の時間だから我慢しろよ。後、そっちの女には話しかけても無駄だからな。こっちの姿は見えないし声も届かない結界が貼ってある。」
「そんな、メル姉、メル姉っ!」
ミアが格子の向こう側に向かって叫ぶが、そこにいる女性はうずくまったまま何の反応もしない。
「……酷いですっ!出してあげてください。」
「悪いな、そのあたりの話はまたあとでな。……俺が帰ってくるまで部屋から出るなよ。」
文句を言いながら突っかかってくるミアにそう言うと、そのまま部屋を出ていく。
ここは、森の中の洞窟を利用して作った俺だけの「隠れ家」だ。ここの事は盗賊の手下たちも知らない。
いつかあの盗賊どもを陥れた後、しばらく身を隠すために、幾つかの場所に創った拠点のうちの一つだ。
洞窟の壁をくりぬき、幾つかの小部屋を作っただけの簡易なものではあるが、魔法で空間を弄ってあるので、見た目よりは中も広いし、各種結界が作動しているから外から認識されることはまずないから安全だ。
因みにその結界があるから、ミアとセレナのいる部屋とキャシー部屋はがいる部屋は行き来が出来ず、更にはメルナがいる場所は目に見えても近づけないし、声も届かない。もちろん助け出すことは不可能だ
彼女を置いて逃げるのも可能ではあるが、セレスとミアはすでに隷属化にあるから、俺の許可なしに部屋を出ることは出来ない。
結界の外にいるジョンは逃げることが出来るものの、ミアを置いて逃げるという選択肢はとれないだろう……というか、逃げる気があるなら最初からついてこないだろう……から、結局はその場に留まることになるだろう。
本当は、もう少しじっくりと煮詰めたい案件もあるのだが、今は急ぎで処理しなければならない事が有る。
ミアとセレスは外に出ない限り自由に動けるように戒めを解いてあるので、この後は、勝手に今の状況を理解してくれるだろう。
それで俺に対するヘイトが溜まってくれればいう事なしだ。
……正直、嫌われる行動するのって結構辛いんだよ。
俺は隠れ家を出ると、一路国境に向かって走っていくのだった。
◇ ◇ ◇
クヴァール王国の端、マシーラ公国との国境付近にカグヤの街はある。いざという時に最前線になる為、砦も設置してある大きな街であるが、其の実、マシーラ公国とはズブズブの関係であり、いざ戦争となれば、ここでマシーラ公国を押しとどめるのではなく、平気で公国軍を通したうえ、公国軍へ物資を補給する役割を担うだろうともっぱら噂されている。それだけ、この街と公国の結びつきは深いのだ。
もっとも、現在両国は同盟関係にあるため、そのような心配はないのだが、だからこそ、いざと言う時に備えているのだが……。
「公女を盗賊に奪われただと?」
「いえ、まぁ、・・・・・・その通りで……。」
公国の秘密工作員の前で、ダニエルは冷や汗を拭い続ける。
「困りますなぁ。我が国に公女様を預ける代わりに、大公殿の面倒を見る、そう言うお約束でしたよね?」
「ごもっともです。はい。今盗賊の討伐隊を編成しておりますので、2~3日中には……。」
「はぁ、それまで無事だといいですがね。」
「それはもちろん。かの英雄ジョナサン殿がついてますゆえに。」
「おー、あのジョナサン殿がついていれば心強いですな。」
「えぇ、それはもちろん。それで……。」
「それはそれ。お約束はお約束です。違いますかな?」
「いや、その通りで……。」
「心配成されぬな。公女様がこちらに届き次第、大公様を救う軍勢を差し向けましょう。その手筈も整っておるのですよ。」
「はぁ、その節はどうか……。」
ダニエルが冷や汗をかきながら何度も何度も頭を下げている。
……予想通りか。
俺はその光景を半れた場所からそっと眺めていたが、それ以上の進展がないとみると、ゆっくりとその場を離れる。
公女がいない事を知ったダニエルは、取り返すために必ず討伐隊を差し向けてくるだろうと予測はしていた。と同時にクライアントへの言い訳もしなければならないだろう。
そう思い
今日ここに来たのは、その裏付けを取る為であり、裏付けが取れた今となっては、これ以上ここに留まる必要はない。
人数を集めるのに約二日、並行してアジトの場所を探っているとしても、まとまった情報が届くのに約四日、それから人を集めて進軍すると考えると、早くて1週間内には大規模な盗賊狩りが行われるだろう。対して盗賊達と言えば、今朝の段階で、まだダニエルの妻とその娘を嬲ってバカ騒ぎをしていた。セラたちの様子を身に足を延ばしてみると、こちらも無事に仕事を終えたみたいで、荷馬車一杯に摘まれた戦利品と数人の女の子の姿が見えた。荷馬車の速度からすれば明日にはアジトに戻るだろう。そしてアジトに俺がいないことに気いづき、何かおかしいと感じて逃げ出すことが出来るかどうかは、セラの器量次第、と言ったところか。セラたちが盗賊狩りに会い、時間を稼いでくれればいいが、最悪の事まで考えると、俺に残された猶予は1週間……予定している隠れ家までの移動を考えると、準備にかけることが出来るのは2~3日しかないから時間は無駄に出来ない。
俺は足早に門をくぐると、国境沿いにあるもう一つの街へ急ぐのだった。
◇
アマクサの街……クヴァール王国とマシーラ公国の国境沿い、マシーラ公国側にある小さな町だ。
カグヤとは違い、この街はいざという時には見捨てられる運命にある。
その為、国境沿いで隣国の物品が手に入りやすいという環境にあり、普通であれば経済的に大きく発展するはずのこの街は、どこか寂れていて、活気が少ない街になっていた。
その街からそれなりに離れた場所にある、「堕ちた精霊の森」とよばれる森の入り口近くに、廃墟と言ってもいいようなボロボロの教会がある。
俺の目的はそこだった。
◇
「今日はどのようなご用件です?懺悔ならいつでもウェルカムですよ?さぁさぁ、懺悔室はこっちなのですよ!」
俺が教会に入ると、掃除をしていたシスターが、俺に気付いて駆け寄ってくる。それだけではなく、俺の腕を引っ張って懺悔室へ連れて行こうとする。
「アホ、誰が懺悔するって言った。俺は懺悔しなきゃいけない事なんかしてないっ!」
俺がそう言うと、そのシスターはじっと俺の眼を見つめ、しばらくしてから呟く。
「嘘です。昨晩女の子に酷いことしたって顔に書いてありますです。」
「何でそんなんことが分かるんだよっ!」
俺は思わず顔を隠す。その様子を見たシスターがにまぁ、と笑みを浮かべる。
「私にはわかるんですぅっ。」
「えぇい煩いっ。いい加減な事を言って、ただ懺悔させたいだけだろうっ!」
「いいじゃないですかぁっ!ここには誰も来ないですよっ。私だってたまには、懺悔を聞いて許すシスターをやりたいですっ!」
必死になってつい本音を漏らすシスター。
「シスターがそれでいいのかよっ。」
俺は、いつものようにシスターを押し倒すと、両手を頭の上で縛り上げ、動けなくする。
更にはジタバタともがく脚を、無理やり拡げた状態で固定し、そのまま下着をむしり取る。
「あっ、ダメですぅ。そんな事されたら替えが無くなっちゃうのです。」
「そんなもん、また買ってやるよ。」
「ホントですかっ、絶対ですよ。可愛い奴ですよ、約束しましたっ……ぁんッ、いきなりはダメぇぇ……。」
下着を買ってやる、と言ったら大人しくなるシスター……。いつも思うが、そんなんでいいのか?
俺は曝け出された、ツルツルのシスターの大事なところを乱暴に弄り、強制的に奉仕させる。
かなり恥ずかしいのだろう。シスターの眼の端には涙が溜まっているが、それでも俺に対し呪詛の言葉を吐こうとしない。
「ぐすっ……いいんですよ。アリスは……受け止めるです……、だから……他の人イジメちゃ………メッですよ………………。」
弄られながらも、お説教をしてくるシスターに、辟易しながらも、俺はその口に力一杯解き放つ。
暫く余韻を楽しんだ後、俺は奥にある風呂にお湯を張ってやる。
「えへへ、レオンさんが来てくれると、お風呂に入れて嬉しいのですよ。」
一緒の湯につかりながら寄り添ってくるシスターアリス。
コイツは出会った時から滅茶苦茶やっているのに、なぜかこうして懐いてくる。俺のスキル「ナイトメアハードモード」の影響など関係がないかのように……。
そもそも、彼女との出会いからしておかしかったのだが……。
◇ ◇ ◇
俺はあの時、森の中の川辺で佇んでいた。
特に何があるってわけでもない。ただ、盗賊の手下たちの近くにいるのが無性に嫌だったのだ。
アイツらは、敵であることは間違いない。ただ、俺の顔色を伺い、恐怖に怯えた目をしながら俺の指示に従っている奴らを、何の理由もなく殺す気にもなれない。
だからと言って、へらへらとしている理由もない。
腹いせにセラを嬲っても気分が晴れない。むしろ、そんな事をしている自分が無性に情けなく腹立たしい。
そんなグチャグチャな気分を抱えたまま、アジトを飛び出して、気づけばここにいた。
どこかで見たことのあるような風景に懐かしさを感じ、ついその場に佇んでいたのだがそれがいけなかったのかもしれない。
せせらぎの音、木々の間を通り抜ける風が運んでくる森の匂い……それらに包まれているうちに、俺は何時しか涙を流し、そして寝入ってしまった。
……ん?
「あ、起こしちゃいました?」
目を開けると、可愛いシスターさんが目の前にいた。そのシスターさんは俺に膝枕をし、俺の髪を優しく撫でていたようだ。
「えっと、これは?」
「美少女の膝枕です。おにぃさん、得したのですよ。」
「自分で美少女と言うか?、まぁ、間違ってはいないけどな。」
俺は身を起こしながら改めてシスターさんを見る。
つぶらな瞳は空のように青く、桜色の小ぶりな唇が、少しだけ膨れているようにとがらせている。やや幼いながらも、整った顔立ち。10人いれば10人が可愛いというに違いなく、美少女という表現に間違いはない。
「可愛い子がこんなところで一人でいると襲ってくれなんて言ってるようなもんだぞ。しかも、見ず知らずの男に膝枕をするなんて、無防備にもほどがある。」
「おにぃさんはいい人ですから大丈夫なのですよ。」
俺の言葉に、平然とそう返すアリス。
「俺がいい人だって?しかも、可愛いという所は否定しないのかよっ!」
「はい、ですぅ。」
俺は彼女をじっと見ながらステータスを確認してみる。
『アリス 人族 Lv3 Job 見習いシスター』
HP 87 MP 320
STR 35 INT 178 VIT 99 SPD 22 DEX 20 LUK 75
スキル:回復魔法Lv5 神聖魔法Lv3 精霊魔法Lv2 空間魔法Lv2 慈愛の精神 慈愛の心 真実の眼 転移術 転送術 生活魔法Lv5
称号:女神に愛されし娘 慈愛の聖女
……なんだ?このステータスは?
この見た目で、まだLV3なのにVIT99って、……というかINTとMPが高すぎる……訳が分からん。
いや、それよりもだ、問題なのはスキルだ。
魔法関連はともかくとして、慈愛の心だの、慈愛の精神だのは初めて見る……いや、そう言えばサーラも『慈愛の聖母』とか持ってたっけ……いや、あれは称号だったか?……
俺は少し遠くなった記憶を思い出し、軽く頭を振る。
そんなことより気になるのは……
俺は改めてスキル欄を見る……間違いなく転移術とある。字面からしてみれば、きっと瞬間移動みたいなものなんだろう。……であるならば、是非とも手に入れたい!
となると……。
「そうか、俺は良い人か。」
俺はそう言いながら彼女の背後に回り、服に手をかける。
「はい、私が言うから間違いはないです……って、何で脱がされてるのです?」
「いいからいいから。」
「はぁ、ソウデスカ……っていいわけないのですっ!」
俺はあっという間にアリスを裸に剥くとそのまま抱え上げる。
「えっと、まさかと思うのですが……襲われる、ですか?」
朱所の声に、はじめて怯えの色が浮かぶ。
うん、ふつうはそうだね。だけど、ここで止めるわけにはいかないのだよ。
「さぁ、どうかな?」
俺はニヤリと笑うと、そのまま少女を貫く。
「い、イヤァァァァァァ………。」
・
・
・
「クスン……初めてだったのに……。」
アリスは傍らで蹲って愚図っている。
「いや、泣きたいのはこっちだよ。」
まぁ、初めてを見ず知らずの男に奪われそうになったんじゃショックも大きいだろう。
と言っても、いつもの如く、直前で果ててしまい、事を成せなかったのだが……。
「初めては、高級な宿屋で、ふかふかのベッドの上がよかったですぅ。」
「……いいのか、それで。」
俺が思わずそう言うと、アリスはじっと俺を見つめた後、ぼそりと呟く。
「言いたいことは、色々あるです。……でも、私を抱くことで、おにぃさんの心が晴れたみたいなので、今回はそれで許すのです。」
したり顔でそんな事を言うアリスに、少しだけムッとする。
「抱けなかったけどなっ!」
アリスの言うとおり、確かにさっきまでの鬱屈した気分は晴れていた。
認めたくはないが、アリスを抱こうとしていた時は楽しかった気がする。……もっとも、果ててしまった時は情けなさで一杯だったのだが……。
「……泣いてる顔より、今の顔の方がずっといいですよ。……って何でぇ!」
俺の表情を見て、ニンマリとするアリスを見て、俺は背後からアリスを犯すことにした。
その、わかってますよーという表情が何となくムカついたからだ。
結局、何度トライしても最後まで至ることは出来ず、アリスに「大丈夫ですよぉ。アリスが慰めてあげるです」と、何度も頭を撫でてもらう事になる……ホント、情けない。
その後、アリスの案内で教会に移動するが、そこはハッキリいえば「廃墟」だった。しかし、アリスはここ2~3年ここで生活しているという。
教会のバックヤードというか居住区らしき場所は、辛うじて人が住める程度には整えられていて、そこで食事をご馳走になった。
食後にアリスが俺を懺悔室に連れて行き「今日の事をここで懺悔するのですよ。そうすれば女神様も許してくださいます。」というので、俺はアリスを縛り上げてベッドまで運んだ。
「えっと、なんでこうなるですかぁ?」
アリスは今、それぞれの手首と足首を一緒に縛ってベッドの上に転がしてある。
流石に恥ずかしいのか、身を捩りながら悶えている姿を見ているのは楽しい。
「何でこんなことするです?」
「可愛いからだろ?」
俺がそういうと、アリスは分かりやすく、ぼっと頬を赤く染める。
「私……可愛いです?」
「あぁ。だからもっと可愛いところを見せてくれよ。」
俺がそう言いながら、アリスの身体を弄る。
その度に顔を真っ赤にして身を捩るアリス。
「ダメですよぉ……。」
「いいからいいから……。」
「よく無いのですぅ。」
アリスが切ない声を漏らすたび、その仕草が可愛くて愛おしくて、俺は我慢が出来なくなりアリスに覆いかぶさる。
結局、疲れ果ててそのまま眠ってしまうまで、アリスと遊ぶのだった。
◇
その後も、俺は何かと理由をつけて教会に訪れ、アリスの面倒を見て、アリスを襲い、ついでに癒してもらうという奇妙な関係を続けてきたわけだが……。
「あのな、明日ここに人を連れてくる。」
「お客さんですか?」
「いや、居候だ。しばらくここに住むことにする。……勿論俺もな。」
俺がそう言うと、アリスは顔を真っ赤にして慌て始める。
「あわわ、どうしましょ?旦那様が、堂々と愛人を家に連れてくるって宣言をしましたよ。ここは妻としてどういう反応をするのが正しいのでしょうか?」
「落ち着けっ!後、誰が妻だっ!」
俺はアリスの頭を軽く叩いたあと、膝の上に乗せてその身体を弄りながら、事の経緯を話すのだった。
全年齢版って、どこまでの表現が許されるのでしょうか?
ご意見、ご感想等お待ちしております。
良ければブクマ、評価などしていただければ、モチベに繋がりますのでぜひお願いします。