公女様を美味しくいただく方法?? (Re)
……いったい、どうなったのだろう?
もう長い事こうして隠れている。
無事に終われば、キャシー姉さんか、メル姉が迎えに来てくれる手筈になっているけど……。
(ミアさん、外は大丈夫なのでしょうか?)
椅子の下からセレスの声が聞こえてくる。
「しっ!黙って。」
外にまで漏れないとは思うが、用心しなければならない。
気を張っていたのが良かったのか悪かったのか、私はいつの間にか気を失っていたことすら気づかなかった。
◇
「いやぁぁぁ~………。」
少女の絶叫で意識が覚醒する。
………えっ、何?何が起きてるの?
意識は覚めたものの身体が動かない。
周りを見回して、自分の置かれた状況を確認する。
拘束されてベッドの上に寝かされているのがわかる。
ロープで手首足首を縛られており、全く自由が利かない。唯一動かせる首を横に向けると、
私と同じような格好の女性がいる。違うのは、私はまだ衣類をまとってはいるけど、彼女は全裸ということだ。
「セレス様!」
「ッァっ……。よ、良かった、ミア様お目覚めに……、ァっぁあんっ………。」
眼の前のセレスが、耐えきれない、と喘ぐ。
よく見ると、セレスは玩具で責められているらしい。
「ん、ァ、もぅダメぇぇ………。」
セレスの身体がビクンビクンと痙攣し、大きくのけぞった後、ガックリと力が抜ける。
「やめてあげてっ!」
セレスの、そんな姿を注視できるはずもなく、思わず叫ぶと、男が近づいてきてセレスから玩具を外す。
「やっと起きたのか?お前が目覚めるのが遅いから、こっちのお嬢さんがたいへんだったんだぞ?」
突然現れた男がそんな事を言う。
つまり、私が目覚めるまでずっと、セレス様はあんな目に合わされていたってこと?
「もうやめて。彼女に非道い事しないで。あの子は公女様なんです。代わりに私が………。」
「ダメッ!その娘に手を出す位なら、私を好きなだけ辱めなさいっ!」
私の言葉を遮ぎって、セレス様が叫ぶ。
ダメ、そんな事。
私はセレス様の影武者になるようにと育てられたのだから、責め苦は私が受けるべきなのに。
「あんな事言ってるけど、どうするよ、公女様?」
男が私にそう聞いてくるけど、公女様って…?どゆこと??
「おや?その顔は知らされてなかったって顔だな゙?」
「そんな……。公女はセレス様で……。」
「まぁ、そんなことはどうでもいい。」
男が私の背後に周り、抱き締めるようにしながら私の身体を弄り始める。
「くっ、ぁっ………ダメ……。」
………何で、こんなの知らないっ。
体を弄られて、嫌なのに、気持ち悪いのに、体の奥底から、変な感じがせり上がってくる。
「い、いや、いやぁ。ゴメンナサイ、やめて、許して………。」
私の必死の懇願も、相手に聞き入れてもらえず、抗おうにも動きは封じられ、その勢いの前に、なすすべもなく、男の自由にされてしまう。
………何でこんなことに………。
未知の感覚から逃れる為か、いつしか私の思考は過去へと遡っていった。
◇
私が物心ついたときには、廃墟みたいな教会で、母と二人ひっそりと暮らしていた。
何もなく、食べるものも少なかった毎日だったけど、母様がいたので私は全然寂しくも苦しくもなかった。
母様がそばにいてさえすれば私は幸せだった。
そんな私の生活が一変したのは、私が5歳の頃。
貴族様の使いという人が現れて、私は大きな屋敷へ連れて行かれた。
母様も一緒だったけど、住む場所は別にされたうえ、しばらくしてから母様が亡くなったと聞かされた。
一人ぼっちになった私だったが、元気つけてくれたのはそのお屋敷の娘であるセレス様。
私はその日から、セレス様と同じ様に育てられた。
成長して、物事の通りがわかるようになってくると、今住んでいるのは大公様のお屋敷で、セレス様は公女様ということを理解する。そして私が同じような教育を受けさせてもらっているのは、セレス様を守るため、ひいてはセレス様の影武者として振る舞えるようにするため何だと、子供心ながらに理解した。
その日から、私の日々の日課に戦闘訓練が加わり、10歳になる頃には冒険者登録もして、屋敷の中にいるだけでは出来ない経験をするようになり、その自分が体験したことをセレス様に話す、そんな日々を過ごしていたのだ。
………なのに………。
「くっ、ァッ、いや………いやぁぁぁ……」
痛みとは違うなにかが身体を支配していく。
私の思考は現在に引き戻され………。
………もういい、このまま流されればきっと楽になる………。
そう思った瞬間、私は感覚に引きずられるままに大声を上げ、そしてそのまま意識を手放した。
◇
「非道い………。」
意識を失ったミアを見て、セレスが抗議の声を上げる。
「人のことを心配してる余裕があるのか?」
俺はミアを離すと、セレスを引き寄せる。
「さっき言ったよなぁ?こっちの娘の代わりに自分を好きなだけ辱めていいって。」
その言葉を聞いたセレスが身を捩って逃げようとするが、逃がすわけがない。
「希望通り、たっぷりと辱めてやるよ。」
俺は、セレスに見えるように様々な道具を取り出す。
全部、貴族の間で、女性を責めるために作られたものばかりだ。
セレスもその辺の知識はあるのだろう、それらを見ただけで、自分の身にこれから何が起きるのかを理解したみたいで、顔から血の気がなくなる。
「さて、まずはこれから行ってみるか。」
俺はロープの束を掴み、セレスに見せつける。
セレスは、イヤイヤと首を横に振るが、残念なことにセレスに選択肢はない。
「時間はたっぷりある。自分からおねだりが出来るようになるまで、たっぷりと可愛がってやるぜ。」
俺がそういったとき、セレスの顔は絶望に歪んでいた。
◇
「も、もぅ……許してぇ……。」
半ば強制的に、絶頂へと誘われ、ガクッと力が抜ける。
もう何度目になるかわからない、そもそもどれだけの時間が過ぎているのかもわからない。
必死に声を絞り出し懇願するが、新たな刺激が襲い来るだけ。
激しくはない。どちらかといえば緩やかな刺激だった。
しかしそれが、ジンワリとゆっくりと続くのだ。
焦らされ続け、気が狂いそうになる頃ようやく強い刺激が与えられるがそれもつかの間。すぐに緩やかな刺激へと置き換わる。
しかも、男は未だにセレスを犯そうとせず、セレスの痴態を見てニヤニヤしているだけ。
「お願い……何でも言うこと聞きますから許してください……。」
セレスの心が折れる。
泣きながら懇願し許しを乞いながら思う。
………私の人生、何でこんな事に………と。
おかしくなりそうな思考の片隅でそんなことを思い、そして即座に否定する。よく考えなくても、私の人生は、相手が違うだけで、今の状況と変わらない筈だった。
私は7歳の時に大公様に買われた。
孤児だった私を引き取ってくれた、というのが世間一般的には正しいのだろうけど、目的を考えれば買われたのと大差はない。
自分で言うのも何だけど、私の容姿は整っている。
実年齢以上に大人びていると言われたこともある。
そんな私を貴族様が所望するとすれば、目的は一つしか無いはずだった。
実際には、大公様自身が求めておられたのではなく、そういう趣味の貴族様へ差し出される用途だったらしいのだけど、私にとっては同じことだった。
そんな私の運命を変えたのがミア様だった。
私が大公様に買われてから数日後に、大公様の隠し子であるミア様が見付かったらしい。
大公様にとって唯一の娘になる、ミア様が見つかったことによって、私の処遇が一気に変化した。
ミア様を守るため、影武者として生きる事を強要されることになったのだ。
その日から、私は公女として育てられることになり、公女として相応しい振る舞いを身に着けさせられた。
ミア様も同じ様に教育を受けているが、彼女自身が実は公女だとは知らされておらず、彼女は私の護衛として相応しい教育を受けさせてもらっていると信じて疑わなかった。
………本当は逆なのに。
彼女とともに成長しながらも、時折覗かせる昏い感情。
同じような境遇だったのに、彼女は公女様で、私は単なる身代わりのニセモノ。
彼女が、忠誠の目を向ける度、わがままを言って困らせてやろうと、何度思ったかもしれない。
私を庇って酷い目にあえばいい……そんな事を思う自分が嫌だった。だけどそれが本音でもあった。
だから、先程、彼女が目の前の男に純潔を奪われた時、心の奥底では悦んでいる自分がいた。
そして、今私がこんな目にあっているのは、あの時喜んでしまった罰なんだと思う。
「っぁ………。ンっ………。」
………ダメ、何も考えられない。
………切ないの、切ないのぉ。
男に、求めるように手を伸ばそうとするが、拘束されているためそれすらも叶わない。
私に出来ることは、彼に懇願することだけだった。
「お願い………。何でもするから……」
……私を助けて……。
何度目かの懇願の後、彼の声が聞こえる。
「俺の奴隷となって一生仕えるか?」
私は、応えが返ってきたことに喜び何度も頷く。
もう何でもいい。ただ、私を、私自身を見てくれるのであれば、私の立場なんてどうでもよかった。たとえそれが奴隷だとしても、ご主人様は私を見てくれる……たったそれだけのことがうれしかった。
だから私は何度も頷く。
「何でもします。私はアナタのモノです。だから、だからぁ………。」
私だけを見て……。
……もうダメ、何も考えられない。
近づいてきた彼の唇に、私から吸い付く。
キスの仕方なんて知らない。だけど、本能のままに舌を動かす。
「あっ………。」
彼が身を離す。離れていくのが非常に淋しく「いや、行かないで……」と呟いてしまう。
彼が耳元で囁く。
「抱いてやらない。お前は一生このままだ。」
…………非道い!あんまりだ。酷すぎるよ。
私は知らずのうちに、大粒の涙をポロポロこぼしながら、彼に訴える。
「非道い、お願い……、抱いてください……何でもします……だからお願い………。」
………自分でも、もう何を言っているかわからない。
ただ、一人にしないでほしい……。
やがて、私の望みは叶えられ、彼に抱きしめられる……今の私にとって、そのぬくもりはご褒美以外の何物でもなかった。
……もう話さないで……何でもするから……。
◇
「ミア様、ゴメンナサイ。ゴメンナサイ……。ミア様、ゴメンナサイ……ダメぇぇ………。」
セレスは、何度も何度も、ミアに対する謝罪を口にし、俺の放ったものを口で受け止めるとそのまま気を失った。
…………やりすぎたか?
ベッドで横たわるセレスとミアを見てそんなことを思う。
セレスがどう感じてたかは分からないが、セレスを責めていた時間はそれほど長くない。
ただ、あの様子では、本人の中では、すごい時間が流れていったように感じたのだろう。
しかし、これでセレスもミアも、嫌だと思っても逆らえなくなった筈。
はず、と言うのは、俺の持つユニークスキル「ナイトメアモード」は、わからないことが多すぎるからだ。
確実なのは「エッチすれば強くなれる」ということだけだ。
一応色々検証した結果、「強くなる」にも3パターンがあることがわかっている。
1つ目は、単純にステータスが上がる。
これは、俺より相手のステータスが高いほどあがりやすく、俺より低い場合は殆ど上がらない。
そして、このステータスは、俺に対するヘイトが高いほど上がりやすい。
そのヘイトを高める補佐をしてくれるのが、俺が「屈従」と名付けた効果だ。
これは、どのようなことでも構わないので、「負けた」という認識を植え付ける………簡単に言えば、心を折ると、俺の言うことに逆らえなくなる。
詳しい作用は解らないけど、心が折れた時点で、「負けたのだからレオナルドの言う事を聞かなければならない」という認識がからだに刷り込まれるらしい。
日本の知識で例えるのならば「日本に住んでいるのだから、国に税金を納めなければならない」「信号無視をしてはいけない」「NHKの受信料を払わなくてはならない」といったようなもので、個人の意識は別として、守らなくてはならない事、となり、逆らうことに非常に大きな罪悪感を覚えるようになる。
しかし、これは絶対というものではなく、強い意志があれば跳ね除けることも可能なので、安心はできない。
ただ、何度も強く心を折ったり、何度も「命令」して、俺の言う事を聞くのが当たり前、という状況に慣れさせることによって、効果は強く、長く、継続させることが出来るらしい。
また、一度屈従させて「奴隷になる」と宣言させると、一時的に隷属状態にすることが出来る。
効果がどれくらい続くかわからないので、隷属させた後に改めて「隷属の首輪」を嵌めるのがいいだろう。
2つ目はスキルの取得。
相手の持っているスキルを、エッチすることによって得られる。
これは、取り上げるのではなく、コピーみたいなものなので、使えそうなスキルを持っているものがいれば、ドンドンエッチするべきだ。
ただ、この取得に関しては完全にランダムで、1回で得られることもあれば、何十回しても得られない場合もある。
一応、スキルLvが3以上あると得られやすいとか、複数所持の場合、熟練度の高いほうが得られやすいといった傾向もあるが、ハッキリと言い切れない。
後、スキルを取得するにあたって、相手のヘイトは関係ない事はわかっている。
最後の3つ目は、経験値やボーナスポイントなど。
経験値は一定数貯まると、レベルUpしてステータスが上がる。時には新たなスキルを得ることもある。
ボーナスポイントやスキルポイントについては、初めてエッチした場合に10〜30ポイント得られるが、同じ相手と複数回してもそれ以上上がることはまずない。稀に1〜3ポイント上がることもあるけど、本当に稀で、何がトリガーになっているのかは皆目検討もつかない。
これらの者は、必ずしも、最後までいたさなければならない、というものでもなさそうで、未だ童貞の俺でも、少女たちを辱めれば、少しづつではあるが成長していっている。
俺は動かない二人を両腕で抱きしめると、そのまま眠りに落ちていくのだった。
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