最初はもちろん、異世界転生だろ?(Re)
コンテスト用にセルフリメイクです。
尚、過激な表現をお好みの方はノクターンの18禁Ver.へどうぞ♪
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気がつけば、何もない部屋に俺はいた。
あ、うん、ここ知ってるよ。異世界転移とやらで、神様っぽいなにかからチート能力を貰う部屋だよね。何貰おっかな?
「あ~、何やら期待してるところスマンが、帰ってくれないかのぅ。」
俺が色々模索していたらそんなことを言われた。
「えっ、誰?」
「儂じゃよ、儂。」
「だから誰?」
眼の前には見たこともない爺さん。
「お主が自分で言っとったじゃろが。神様っぽい神様じゃ。」
「……チェンジで。」
「…………お主、いい根性しとるのう。」
「いや、だって、ここはエロい格好した女神様が出てくる場面でしょうがっ!」
俺は凄んでくる、自称神様のジジィに反論する。
実はメチャビビってたのは内緒だ。
「ウム、ヤツは今有給休暇中じゃからな。」
「あ、ヤッパリ普段は女神様なんだ。」
「ウム、こういう受付は見目麗しく、ちょっとエロさを感じる女の子と相場が決まっておるじゃろ?」
あ、なんかこの爺さんに親近感が湧いてきた。
受付嬢に関して語りだした爺さんを見て、何故か共感を覚える。
「しかしのぅ、最近の若い娘は堪え性がなくてのぅ。まぁ、ここのところ異世界へ転生を望むものが増えてるのも確かなのじゃが、それでも、毎日残業が8時間程度で、たかが8年ほど無休だったぐらいで………。」
「いやいやいや、それブラックってレベルじゃないからっ!」
思わずツッコむ俺。なんか神様の世界ってのも大変なんだ、と、まだ見ぬ女神様に同情してしまう。
「ま、そういうわけじゃから、担当者は溜まりに溜まった有給を消化すると言って、突然姿を消してしまったのじゃ。」
「いや、まぁ、よく今まで勤めてましたよねぇ。」
「そういう訳じゃから、ココは休業中なので帰ってくれんかのぅ?」
「帰れって、俺死んだんですよね?」
直前の記憶が全く無いので、ハッキリとは言えないが、ここにいるってことは、そういうことなんだろうと思う。
「このまま帰ったら、生き返れるってことっすか?」
「いんや、別の窓口で天獄でも地獄でも好きな所に案内して貰うが良い。」
「そなの、じゃぁ天国へ。」
「天獄じゃな。だったらここを出て突き当りを右に………。」
「ちょっとマテ。………天国だよな?」
「天獄じゃよ?」
「…………。」
「…………。」
俺とジジィは無言で睨み合う。
最初に折れたのは俺だ。
何が悲しゅうて、ジジィと見つめ合わなならんのだ。
「オーケー、俺は転生を望むぞ。」
というか、転生と天獄行きと地獄行きだったら、誰だって転生を選ぶだろ?
っていうかなんだよ『天獄』って!
「じゃから、今は担当者がいなくての。」
「代理とかいないのか?」
俺がそう言うと、ジジィはあからさまに目を逸らす。
「居るんだな、代理が。さっさとソイツ出して仕事進めさせろよ。」
俺がそう言っても、ジジィは視線を逸らしたまま、鳴りもしない口笛を吹く真似をしている。
あ、なんか分かったかも。
「なぁ、代理ってアンタだろ?」
「な、何のことじゃな?」
「ネタはあがってんだよっ!さっさと仕事しやがれっ!」
「イヤじゃ、面倒なんじゃ。」
「うるさい、やれよ!」
あーだ、こーだと、ジジィと言い合いを続けること1時間あまり、ようやく折れたジジィが手続きを始める。
「クソっ、面倒じゃの。……で、お主の希望は?」
「え?希望叶えてくれるの?」
「空きがあれば、じゃな。」
「そうか、じゃぁ、無敵のチート能力で、ハーレムで、邪魔が入らない辺境みたいなところでのんびりとスローライフが送りたい。」
「無理じゃ。」
俺の希望を即却下するジジィ。
「何でだよっ!希望聞いてくれるって行ったじゃないかよ。」
「空きがあれば、と言ったじゃろ?」みんな同じこと言いよるから、お主の希望を叶えようとしたら800年待ちになるがいいかの?」
「えーと、一応聞いておくけど、その場合、800年もの間、何すればいい?」
「何も。そのあたりの片隅で、日々消えないことを願ってじっとしているだけじゃ。」
「マジ!?」
俺が尋ねると、ジジィは大仰に頷く。
「じゃぁ、別のにする。」
俺はそれからも色々条件を出してみたが、尽く「空きがない」と却下される。
ってか、お前らどんだけテンプレが好きなんだよっ!
「クッソッ!じゃぁ………。」
「………お主も妥協という言葉を覚えるべきじゃ。このままでは100年かけても希望は通らんぞ。」
「クッ………わかったよ!でもハーレムだけは譲らないからなっ!」
「ハイハイ、ハーレムじゃな………っと、コレはどうじゃ?」
「おっ、何かあったのか?」
「ウム、辺境の小さな集落で生まれ育ち、お主の才覚次第で、そのグループのトップに立てば、女子の方からよってきて、子作り三昧の日々も夢じゃない、とあるが?」
ソレでいい、と言いかけて、言葉を切る。
何か話がうますぎないか?
「なぁ、それって何か裏があったりするんじゃないか?」
「そんな事ないぞ。まぁ寿命が30年ほどしか無いのじゃがゴブリンキングまで進化すれば、100年以上生きることもできるから、問題なかろう?」
「大アリだよっ!何でゴブリンに転生せにゃならんっ!人類限定だっ!」
「面倒くさいのぅ。」
その後も、ジジィは色々出してきたが、どれもこれも意にそぐわないものばかり。
流石に疲れが見えてくる。
ジジィも同じだったようで、ある提案をしてくる。
「この際じゃから、もうOKの案件から選ぶのはどうじゃ。このままではいつまでたっても終わらぬぞ?」
「うぅ、それしかないのか。しかし妥協が過ぎると……。」
「なに、多少のことはボーナスとして、儂が何とかしてやるぞ。」
「くゥ、じゃぁそれで。」
俺が折れると、ジジィは順番に決め始めていく。
ボーナスをくれるというのだから、俺も多少は譲るべきだろう。
「まず行き先じゃな。とは言っても、空いてる場所は一つしか無いのじゃがのぅ。」
そう言って爺さんが出してきた世界は、ベナレスという、何の変哲もない世界。文明は大体中世ヨーロッパ程度だが、魔法があるため一概にはくらべることができない。そして、人類と魔族が相争い、人類同士でも国ごとに争いが絶えないという殺伐とした世界なんだそうだ……イヤすぎる。こんな所でスローライフなんておくれるのか?
とはいっても他の世界空きがないから仕方がないらしい。俺の意見がことごとく却下されたのも、他に空いている世界がない背だとか……。
「争いが嫌だったら、巻き込まれないように逃げながらひっそりと暮らすか、お主が世界征服すればよいじゃろ?」
「無茶言うなよ。世界征服ってゲームじゃあるまいし、実際にどうやって国を経営してくかなんて知らねぇよ。」
「そうか?じゃぁ、ゲームみたいに数値化出来るようにして、メニューから指示出来るようにしてやろう。ここで指示すれば、適当な命令に置き換わるから、ゲーム感覚で出来るじゃろ?」
「そんな事できるのか?すげぇ!」
っていうか、ゲーム感覚で国の運営していいのか?
「ボーナスじゃ、儂に任せておけば良い。」
「すげぇ。」
このジジィ……いや、爺さんやればできるじゃないか。
「じゃぁ、ハーレムは?ハーレムはどうなんだ?」
「ハーレムか、難しいのぅ。………コレはどうじゃ。」
爺さんが提案してきたのは、『魅了の魔眼』を持つこと。
コレは、魔眼の支配下においたものすべてを魅了するという、名前そのままの能力だ。
メリットとしては、有名どころなので消費ポイント?が少なくて済み、その分他の能力値を底上げ出来るという。
「いいじゃないか、魅了の魔眼。……でもメリットがあると言うことは、デメリットもあるんだろ?」
「そうじゃのぅ。自分よりレベルの高いものには効かないとかもあるんじゃが、一番はヤッパリ、「異性と交わっわったら死ぬ」ということかのぅ。」
「死ぬ?マジで?」
「そうじゃ、ぶっちゃけ、咥えられただけで昇天するじゃろう、……物理的に。」
「却下だっ!女の子とエッチできないでどこがハーレムなんだよっ!」
「別に交わらんでもエッチなことは出来るじゃろ?なんだったら同性と交わればよいではないか?」
「アホかっ!とにかく却下だ!」
その後も、色々と提案してきたが、ろくなものがなかった。
なんだよ、スキル「クッころ」って!……少しだけ興味があるじゃないかっ!
「もうハーレムは諦めたらどうじゃ?こっちの『ちーとのうりょく』を使えば、運が良ければ一人ぐらい嫁を捕まえることが出来るぞ?」
「くぅっ、ハーレムはぁ、ハーレムはぁ、男のロマンなんだよぉ!」
「男のロマンと言うなら実力で叶えようとは思わんのかのぅ?」
「出来るならやってるよっ!」
クソっ、人の気も知らないで……。
「フム、仕方がないのぅ……コレならどうじゃ?」
「いいのがあるのかっ!さすが爺さんだぜ!やれば出来るって信じてたよ。」
「見事なまでの手のひら返しじゃな。まぁ良いわ。それよりこれじゃよ。」
爺さん、いや爺様が選んだものは『ナイトメアモードハーレムパック』とか言うスキルで、説明によると、スキル、能力値、成長度合いなどが一つにまとめられたモノらしい。
まず、このスキルは常時発動のパッシブ型で、スキルを使うのに特別なにかする必要はない。
スキルの効果が発動されるのは相手を負かしたとき。
負けた相手は、スキルの持ち主に対して逆らえなくなるので、「命令」すれば相手の意志とは関係なく従うことになる。だからエッチだってし放題とのことだった。
「良さそうだけど、どうせまたなんか致命的なデメリットがあるんじゃないのか?」
「フム、デメリットといえるかどうか微妙なところじゃが……。」
まず、このスキルを持っていると、異性とエッチした場合、相手の能力値の一部が上乗せされたり、スキルを得たりすることが出来るので、エッチをするだけで簡単に成長できるとのこと。
因みに、このスキルを貰ったら、他のスキルとか能力値を上げたりとか武器を貰ったりする「ポイント」が足りなくなるため、一切のボーナスがなくなるという。……そして素の俺は向こうの世界基準によれば非常に弱いらしい。
だからある程度強くなるまでは、女の子を捕まえてエッチを繰り返すのがいいそうだ……何、その美味しい設定は。
ただ、同じ相手と何度もエッチをしても、一定以上の効果はないので、常に新しい相手を捕まえるか、相手のレベルを上げさせる必要がある。
また、エッチの相手の自分に対するヘイトが高いほど効果は高い。
簡単に言えば、嫌われていればいるほどエッチをして得られる効果が高くなるらしく、またその効果を高めるためか、エッチした相手にはもれなく嫌われるという付属効果付き……余計なお世話だよっ!
「俺の考えるハーレムとは少し違うような気もするけど………。」
「男だったら、細かいことに捕らわれず、決断する時はスパッと決めるものじゃよ。」
能力的にはスキルでフォローしてやるから、さっさと決めろと爺様に背中を押される。
爺様もいい加減疲れてきたらしい。
俺としても、これ以上のものは出てこないっぽいので、ここらで妥協するべきだろう。
「あら、お客さんかしら?」
爺様に手続きをしてもらっていると、背後から突然声が聞こえる。振り向けば、無茶苦茶エロボディのお姉さんが立っていた。
「あぁ、今から送るところじゃよ。」
神様爺さんが慌てて言いつくろう。そのこめかみに一筋の汗が流れている所からして、なにかやましいところがあるのだろう。……なんか色々隠してるのがバレバレだぞ?
「そうなの?……ってこれ!?」
書類を手にして確認していた女神様が何かに気づき声を上げる。
「ヤバい、坊主、わしが許す、あの女神を襲うんじゃ。」
「襲うって……おい……。」
「おじいちゃん、これって……。」
「まずいのじゃ、えぇいっ!」
神様爺さんが、杖を振るうと、女神様の動きが止まる。
「今のうちじゃ!」
俺は神さまに突き飛ばされるようにして、女神さまの前に突き出される。
バストは95……いや98はあるか。普通ここまで大きいとエロさより気持ち悪さの方が先立つもんだが、均整の取れたそのボディは、その大きさが当然とばかりにエロさを主張していた。
……ゴクリ。
俺は思わず手を伸ばす。
「ちょ、ちょっと、や、やめ、やめなさいよ!」
俺は構わず、そのたわわな胸を揉みしだこうとして……
「いやぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~~!!!!!」
突然稲光が俺の身体を貫き、女神に蹴り飛ばされる……俺の意識は一瞬にして刈り取られ、どこか奈落の底へ落ちていく感じがした。
(見どころあるから頑張るのじゃよ~~~~)
遠くで爺さん神様の声が聞こえた気がした。
そして、意識を失う前に俺が見たモノ……蹴り上げた女神様の脚の付け根……
……女神様はノーパン……神様、ありがとうございますっ!
……コレが、俺、田中一郎としての最期の意識だった。
本当は、書き換えるまで非表示にしたかったのですがやり方が分からず(==;
取りあえずリメイクが完了するまで前後の話が繋がらない事もありますがご容赦ください。
リメイク済の話はタイトルの最期に(Re)を付けていく予定です。
※ とりあえず、表示分のリメイク作業終了しました。
続きはゆっくりと書いていきます。
ご意見、ご感想等お待ちしております。
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