Theapplehumanは不滅のバンド
朝僕が目覚めると琴葉は大学に行っていた。小鳥の鳴き声と同時に僕の部屋の窓が開く。僕は欠伸をしながら
「もう朝か…いや朝か昼か分からん時間帯だな…」
時刻は既に十時半。朝という訳でもなく昼とゆう訳でもない中途半端な時間だった。僕は少し焦らせながらもリビングに向かい朝食をとることにした。
「やばい…完全な遅刻……あ…仕事クビになったんだったな…」
朝食をとっていた時に、焦らなくても良い事を再確認した後は優雅な午前を過ごしていた。その時にふと中学生の時を思い出した。
「いつもの三人か……」
よく周りの人から言われた言葉がポツリと出る。僕や琴葉…祐介の三人は、いつも一緒に下校したりしていた。それもそうだ…何故なら 幼馴染 なのだから。
「今日は…出かけよう」
そう言い出掛ける準備と着替えを済ました後僕は、楽器店に足を向けた。
歩いて恐らく二 三十分は経った頃だろうようやく楽器店に着いた。
「ふぃー…きっつ…」
そう言いながら店の中に入り…店長と話をした。この楽器店は、ギターを買ったばかりによく練習場として…二階を貸して貰った事が何度かあった為…店長とは仲が良い。
「おお!廻君!元気かい?」
店長がそんな陽気な声が店内に響く。その後に僕は店長と会話を初めた。
「お無沙汰です。店長…ちょっと頼みたい事がありまして……」
「お!なんだね?弦の交換かい?いつでも来てくれ!俺は君のギターさばきに惹かれてしまったんだから!」
そう店長が笑って言った後僕はギターケースから自分の、エレキギターを取り出した。店長は目を丸くしながら
「お!って…弦綺麗じゃん!どうしたの?」
「いや…少しお願いがありまして Theapplehuman is immortal! って書いてくれませんか?」
そう言い僕は書いて貰いたい文と…書いて欲しい場所をメモした紙を店長に渡していた。
「何かあったのかい?祐介君が居なくなって「活動休止」とは聞いていたが…」
そいえば店長には琴葉の事を言っていなかった。
「あ〜…腕のたつベーシストがいたんでね…そいつを誘ったんですよ。」
そう言った後店長は少しだけ微笑みながら僕に、こんな事を聞いてきた。
「その選択に…廻君は後悔していないかい?」
僕の答えはすぐに出てきていた。
「後悔はしてないです…なんせ…僕と祐介の知り合いなので」
そう僕が言った後店長は作業に取り掛かりながら返事をくれた。正直…店長には、僕があと少ししか生きられない。とゆうのを伝える気にはならなかった。
「そうかい…おっと!…作業に取り掛かるから!商品を見ていってくれよ!新しいアンプが入荷したもんでね!」
そう嬉しいそうな声を上げながら…上機嫌に鼻歌混じりに作業に取り掛かってくれた店長の、言葉に甘えて僕はギターアンプを見ることにした。
「へぇ…良いやつばっかじゃん…」
新入荷したであろうアンプを、眺めながら僕は考える。琴葉にアンプをプレゼントしようかとか…もちろん理由はある。恐らく僕が死んでも Theapplehuman は消えない。何故ならTheapplehumanは不滅のバンドなのだから……。僕がアンプを買おうとレジへ持って行った時にはギターに刻印を残す作業は終わっていた。
「お!そいつを買うかい?良いね!新型アンプだよ!」
上機嫌に店長は言いギターを渡してきた。僕は会計を済ました後少しだけだが、店長と話をしていた。
「いやぁ…廻君が今本格的に動いているとなると…俺も宣伝活動とか頑張らなきゃな!」
「あ〜…ありがとうございます…」
そんな会話の後僕は楽器店を後にした。帰路につく直前に店長は笑顔で僕に言った。
「また来てくれよな!」
そんな店長の言葉は明るかったが…僕はもう永くは無い。僕は一間置いて振り返り店長にその返事を返した。
「はい…!また来ますね。」
嘘だ。もう来れない。だけどそれを言うと…罪悪感が出てしまいそうだったので店長には言わなかった。
家に着くともう裕二や恭太郎…琴葉が玄関前で待っていた。僕は少し笑いながら
「待たせたね…買い物をしていたもんでさ。」
そう言った後裕二は、まるでアトラクションを待つ子供のような感覚で僕に言った。
「お!早く始めようぜ!」
よく見ると皆微笑んでいた。そんなに楽しみにしていたのだろう。家に入り僕の部屋に着いた時には皆楽器を取り出していた。
「あれ?廻のギター…なんか描いてない?」
琴葉が今日描いてもらったものに気付いた。その琴葉の言葉に続いて裕二と恭太郎も声をあげた。
「確かに…なんて書いてあるだぁ?そりゃあ…」
「Theapplehuman is immortal!……ってどうゆう…」
僕は笑いながら三人に話した。
「このバンドは…不滅って言いたいんだよ…」
僕はそう言い…琴葉のベースに今日買ったアンプを接続していつものように皆に言う。
「さぁ!…練習始めようか。」
そんな一言で今日も楽器の音が僕の部屋に響き渡った。




