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林檎の実と僕の後悔  作者: 穂先ロア
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君の想いは月明かりに照らされて……

夕食を終え風呂に入り終わった後…僕らは眠る事にした。琴葉は僕のベッドに…僕はソファで寝る事にした。あんな胸糞悪い話の後に寝れるか不安ではあったが…問題無いみたいだ。僕は琴葉に寝る事を告げて瞳を閉じた。

「寝る…おやすみ…」

そう言った後琴葉の言葉が響いた。

「うん…おやすみ」

その後意識がヒューズのように落ちていった。


それから何時間たっただろう。僕は風のせせらぎで目覚めてしまった。もう朝か?そう思い瞳を開けると…まだ空は月明かりが灯る深夜だったのだ。

「二時半……」

時計を見てみると二時を回っており…寝ようにも寝れない。それだけでは無く…窓も開いていた。それは風がなびいて起きるわけだ。でも誰が開けた?考えても一人しか思い浮かばない。

「琴葉?」

ベッドに寝ているであろう琴葉に、僕は声をかけたが…そこに琴葉はいなかった。そいえば…僕の部屋にはバルコニーがある。もしかしたらそこで夜景を見ているのかもしれない。

「窓ぐらい…閉めてくれよ。」

そんな愚痴を零しながら僕は、バルコニーに向かった。ヒュー…そんな風がなびく音が夜のこの景色に音を付けていった。やはり琴葉はバルコニーで夜景を見ていた。僕はそんな琴葉に近づき会話する。

「おはよう…風の音で起きてしまったよ。」

「あ〜…ごめんね!それと…おはよう。」

「気にして無いから…大丈夫。それにしても……どうして夜景を?ずっと起きてたのか?」

僕がそんな質問をすると琴葉から返答が帰ってきた。

「ずっと起きてた訳では無くてね…途中で起きちゃって…眠気覚めた感じだよ。」

多分写真を見ていた時に琴葉の心に何かが引っかかったのかもしれない。僕が起きた理由は同じで、琴葉と写真を見ていた時… ほんとに祐介が僕らに伝えたい事はなんだろう そんな事を考えてていた。でも考えても答えは出て来なくて…心がモヤモヤしていた。

「ねぇ…廻私の想いって祐に届いていたのかな?」

少し寂しげに夜景を見ながら琴葉僕に質問をしていた。僕は少し考えその質問に答えることにした。

「僕は当の本人でも無いし分からないけど…君が届いたと思ったのならそれは…もう届いてると言ってもいいんじゃないのか?」

琴葉はこの僕の答えになんてかえすだろう。正直今のは僕の本心で…僕の理想にすぎないのだから。

「廻?廻ってば!」

おっといけない。考えこんでしまっていたようだ。僕は琴葉の方を向き言葉を返した。

「ん?ああ…すまん。でどうした?」

琴葉は笑顔で懐かしく…でもどこか切ない話を僕にしてきた。

「私達の想い…祐に届いてると良いね!」

何故だろう。笑顔でそんな言葉を言った。琴葉などこか愛しくて…懐かしくて…いつの間にか僕も笑顔になっていた。

「……そうだな。」

風がなびくバルコニーに僕と琴葉の二人の声が響き渡った。琴葉は夜空を見上げ話題を変えていた。その時の、笑顔と君の想いは…月明かりに照らされていた。

「それにしてもさ!懐かしいね!よくこのバルコニーで三人仲良く天体観測したもんだよ!」

確かに懐かしい。なんせ中学生の時にやっていたのだから。

「夏休みとか…泊まり込みで勉強しに来てたな…君ら二人はさ。」

「うわっ!懐っつ!」

気付けば…琴葉以外に…僕の笑顔や想いが、月明かりに照らされていた。暗い夜のはずなのに何故か僕らの周りは…明るかった。


あれから三十分ぐらいが経った後僕らは、寝る事にした。僕は仕事を解雇されたのでまだ良いが…琴葉は学生だ。僕は電気を消しながら琴葉に親みたいな事を言っていた。

「おやすみ…早く寝ろよ」

「分かってるよ!おやすみ…」

そんな言葉を交わしまた僕らは眠りについた。

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