周りから見れば小さな一歩 僕から見れば大きな一歩
次の日職場に行き早々上司によばれた。無理もないなんせ二週間も連絡せず出勤もしなかったのだから。
「遠江君…何故二週間も音信不通だったのだね?」
言えない。だって後僅かで死ぬとか言ったら…仕事の引き継ぎ等で大変だし…退職届を出したとしても…一ヶ月後にその内容が適応される。それだと遅すぎる四年のブランクはすぐには戻せない。だから僕は無言を貫いた。
「………」
こう僕と上司の言葉の攻防戦が一時間続いた末…上司はこう言った。
「もういい…君はクビだ…」
社会人にとって有るまじき行為だが…それをしでも僕にはやりたいことがある。いや出来たと言った方が正しいか。僕は、職場に出てすぐに携帯を取り出しとある人物にこんなメールを送った。
「話したい事がある…夜今残っているメンバーで貸スタジオに集合」
さて問題は全員来るかどうかだ。なんせあんな終わらせ方をしてしまったのだから。
十時間後…
僕は既に貸スタジオに入り…呼んだ人物を待った。二人だあの二人が今僕には必要なのだろう…僕は、ギターをつま引きながら待っていると
「ガチャ」
そんな音が響き渡る。その後僕の呼んだ人物が溜息を吐きながら入って来た。少しの愚痴を零しながら。
「んだよ…いきなり呼んでよぉ…」
「まったく…廻らしくないじゃないか」
そう言って入ってきたのは…裕二と恭太郎の二人…そう僕はこの二人としか出来ない事を…今からやる。僕はギターをつま引くのをやめ二人に
「ごめん…色々考えてさ…またバンドをやりたいから…協力してくれないか…僕には君達しか居ない」
そう言い頭を下げた。十秒経過したぐらいの時裕二は、笑いながら言ってくれた。
「言うと思ったよ…悔いの無い人生にしてぇもんな…協力するぜ。」
恭太郎は静かに笑いながら僕の肩に手をやってこう言ってくれた。
「誰しも悩みながら前へ進む…周りから見たら廻の行いは小さな一歩だけど…僕ら…いや君にとっては大きな一歩だよ…僕も協力する。」
こう言ってくれる友達がいる僕は…幸せ者なのかもしれない。その後僕達はそれぞれのパートの練習を行い…帰路に着いた。僕は帰り道に言葉を出していた。
「周りから見れば小さな一歩…僕から見れば大きな一歩」
と…




