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ばかって言う君が好き。  作者: 下駄
oneyear
6/38

Sept


仕事帰り、コンビニに寄って、ビールとおつまみを買う。


大好きな、するめ。

ちょっと辛めのやつ。


「ありがとうございましたー。」

 そう見送られて、明るい店内から、街灯ちょっぴりな、いつもの帰り道へ。


カツカツカツ、ヒールがアスファルトをならす。



夜空を見上げて、雲の隙間からわずかに覗いてる三日月を見ながらぷしゅっとビールを開ける。


ごくっ。

一口。


雲にすっかり隠れてしまっている星たちの様子から、明日の天気を予測する。


明日は雨かあ。

そんな風に。


カツカツヒールを響かせる。



ピンポーン

静かな夜道に音が響いた。


たぶん、きっと彼からの連絡。




……うん、やっぱり彼。



お疲れさま。

ごめん、まだ仕事たてこんでて、

今週末も会えそうにない。


9月に入ってどこにも連れていけてなくてごめんな。

また連絡する。




ぐびっと一口。

ふうっと一息。



「ピンポンパンポーン 

 まもなく電車が参ります。」


 最寄駅からのかすかなベルが聞こえてくる。


だんだん近づく電車の音。

私の横をガタンガタンと通過する。



「寂しい。」



ガタンガタン―――


電車が私の声を隠す。



お仕事お疲れさま。

体調に気を付けてね。


私も仕事頑張ります。また落ち着いたら、会う約束たてようね。



携帯を鞄にしまう。


ビール一口。


ぐびっ。


ふう一息。



私の横をまた電車が。

ガタンガタン―――。



~♪

彼からの着信を隠して。



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