ウィーン編 第9話
大学の準備が忙しいです……
あの後近くにあった喫茶店に無理やり連れてこられた。
―喫茶店―
「久しぶりね!アドルフ!」
「そうだね……久しぶりだね……」
「どうしたの元気無いわよ?」
元気無いと言われても……いきなり抱きつかれてその後地面に叩きつけられてさらに段差に後頭部をおもいっきりぶつけた後なのに元気でいる方がおかしいと思うよ……
「それはそうと何でエーリカがウィーンにいるんだ?」
「それはね!夏休みだからよ!」
「夏休みか~もうそんな時期なのか……」
「そういえばアドルフ、あなた学校は?」
「ん?やめたよ?」
「ふーん……」
「驚かないんだな……」
「だって手紙に書いてあったじゃない」
「ああ……そうか……」
ちなみに1906年の春に学校を中退している。理由はウィーンで暮らすからっと学校には伝えた。
「ところでそちらの方は?」
オレはエーリカの右斜め後ろにいる人のことをエーリカに聞いた。
「この人はミーナと同じあたし専属メイドの…」
「アリーセ・バルシュミーデと申します。先程は演技ではございましたが高圧的な態度を取ってしまい申し訳ありませんでした。」
「いえ……気にしてませんから」
アリーセ・バルシュミーデさんか……髪の毛の色は茶色で身長はミーナさんと同じぐらいで胸は……まな板では無いと言っておこう……
「ねぇ~アドルフ……」
「なんだ?」
「アドルフの家に泊まりに行っていい?」
「ダメ(即答)」
「…………えっ?」
「どうした?そんな驚いたような顔して?」
「……こういう時は普通の人はね……泊めてくれるんだよ?」
「だってオレの家、一部屋に男が四人住んでるんだぜ。お前が寝るスペースなんて無いぞ」
「そっか……」
そんな残念そうな顔をしてもオレにはどうすることもできない……
「エーリカ、この後暇か?」
「暇まだけど……どうしたの?」
「これからみんなに会いに行くか?オレの幼馴染みも紹介したいし」
「行く行く行く!!今すぐ行こ!!!」
「お、落ち着け!」
思いっきり顔を近づけてきた!そんなに顔を突きだしてくるな!!ドキッとするじゃないか!
「アドルフ!早く行こ!!」
「分かったから少し落ち着け!」
オレたちはみんなに会いに行くことにした。
ミーナさんは次回から出ます。




