ウィーン編第6話
独裁者フラグ成立?
正義とは何か……
俺には分からなかった……
だがこいつは何が正義で何が悪かを知っている……
そう俺は感じた………
「この世界を変えることだぁ!?」
「そうだ」
「何でまたそんな夢なんだぁ?」
オレはそこで朝、目にしたものをベネディクトに話した。
「……そんなことがあったのか……」
「オレはその瞬間、思ったんだ『腐ってやがる!』ってね……ベネディクト、オレはおかしいか?こんな事を考えるのはおかしいか?」
「………いや、おかしくない」
「ベネディクト……お前は軍人になるって言ったよな」
「ああ、言った」
「なら一緒にドイツ人になろう!ドイツ軍なら最先端の兵器がある!海軍だってある!陸軍は欧州最強だ!だから一緒にドイツに来てほしい!!」
オレはありのままにベネディクトに話した。この世界を変えたい、その時にはベネディクトにも手伝ってほしい、そう言った。
「…………わかった、わかったよ……いいぜ!その話のった!!」
「本当か!?」
「ああ、本当だ!お前の夢を叶える事のほうが面白そうだし、楽しそうだし、それに………」
「それに……?」
「それにそっちのほうが正義の味方みたいだしな!!」
「……ありがとう」
「ほら早く朝飯食いに行こうぜ!」
「そうだな!………またオレが奢るのか?」
「ヨロシク!!」
金がいくらあっても足りないゼッ!
それから部屋を出てヤーコブとフォルカーを起こして朝飯を食いにいった。
―喫茶店―
「おばちゃん、注文!」
各自好きなものを頼んで美味しく朝ご飯をいただいた。(ベネディクトは二人前、食べやがった……)
「そう言えば二人の夢ってなんだ?」
オレがヤーコブとフォルカーに言うと………
「俺は日本に一度でいいから行ってみたい。それがオレの夢だ」
マジかよ……日本好きだね~オレも行きたいけど……なんか死ぬ前の事を考えてしまう……父さん、母さん、兄……元気かなぁ……?
「どうした殿?そんな悲しそうな顔をして?」
「い、いや何でもない!オレも日本に行きたいな~って思ってただけでけして悲しい事なんて思っていないから!!」
「そうか?」
「そうだ!」
「そうか……」
バレずにすんだか……この体で日本に行けたら嬉んだけどな……
「フォルカーの夢は何なんだ?」
そうこうしていたらベネディクトはフォルカーに質問していた。
「僕の夢はね……父さんみたいな時計職人になることなんだ」
「時計職人……?」
「そう、僕はね、いつか自分の店を開きたいな~って思ってるし可愛いお嫁さんも欲しいと思ってるし……その為にも修行して腕の良い時計職人になりたいな~って思ってる」
なんか…すごく良い夢だな……
「どこに店を構えるつもりなんだ?」
「まだ決まってないけど……?」
「ならドイツに店を構えろ!」
ベネディクト!?なにフォルカーを道ずれにしようとしてるんだ!?ドイツに行くのはオレとお前で十分だからな!?
「何でドイツ…?」
「それはだな……ドイツのほうが何かと良いからだ!俺もアドルフもドイツ人になる予定だし!そうだろ!?アドルフ!」
「……そうだね」
「殿、それは本当か!?」
「アドルフ君、本当なの!?」
「………そうだよ…本当だよ…オレとベネディクトはいずれドイツ人になる予定だ」
「何でだよアドルフ君!オーストリアだって良い国じゃないか」
「そうだ殿!なぜ俺も誘ってくれない!!」
………ヤーコブ何て言った?
「……なぁ…ヤーコブ今、何て言った?」
「なぜ俺も誘ってくれない!!と言ったんだ」
「……普通はさ…フォルカーみたいに止めない?」
「俺もドイツ人になりたかったんだ」
なん……だと……!?
「………何でドイツ人になりたいんだ?」
「オーストリア軍は貧弱極まりないからだ」
オーストリア軍が可哀想だ……まぁ事実だけど……
「……それだけ?」
「そうだが?」
「マジかよ……」
「殿は何でドイツ人になりたいんだ?」
「………オレの夢にはどうしてもドイツの力が必要だからな……だからオレはドイツ人に成らないといけないんだ」
「殿の夢とはなんだ?」
「……この世界を変える事だ」
「……世界を変える…?」
「そうだ、オレはこの世界を変えたい……その夢にベネディクトは手伝ってくれる」
「壮大な夢だな……」
「笑いたければ笑え……だがオレは本気だ」
「……なるほど……分かった。俺も手伝おう」
「……えっ?」
「俺もドイツ人になるんだ。どう変えるかは知らないが殿の夢だ。良い夢に決まってる。だから俺も手伝おう」
ヤーコブ……何て良いやつなんだ……( ;∀;)!オレは良い友をもった!
「じゃあ……皆でドイツ人になるか!」
「そうだなそれが良い!」
「そうだろフォルカー!お前もドイツ人になろう!」
「いや、僕はこのままで…」
「そうか!お前もドイツ人になりたかったんだな!」
「いやだから僕は……」
フォルカーよ……なんかゴメン……
そろそろウィーンでの活動拠点を探します。




