青年期第7話
アドルフvsマティウス!!
エーリカの別荘の庭のベランダ
「調子はどうだねバルツァー?」
「はい、従来の戦術ではいたずらに戦力が失われます。」
「やはり、君もそう思うかね?」
「はい、しかし参謀本部の連中は全く理解していないようです」
「困ったものだな・・・・」
「全くです!」
「あ、そろそろお前の息子とエーリカの護衛がやり合うぞ」
「えっ?」
「ほら、あそこで」
「あ、ほんとだ」
庭
「来やがったな、貴族の野郎・・・」
「殿、どうする?」
「まずは、平和的に話し合いで解決するさ」
「それがダメなら?」
「実力行使だな・・・」
「分かった」
そこに走ってきたマティウスがやって来た。俺達を見つけて近づいてくると、顔が驚いていた。
「どうした?」
「あ、いや失礼した。私以外にもここに来ている者がいるなんて・・・・・・」
「なんだそんなことか」
「申し遅れた私はマティウス・フォン・ディートリヒという」
「オレはアドルフ・ヒトラー」
「ヤーコブ・ビーガー」
「ヒトラーにビーガー?そんな貴族いたかな?(小声)」
「どうした?」
「いやなんでもない。ところで出身地はどこだい?」
「オレもヤーコブもオーストリア出身だ」
「なるほど・・・」
「オーストリアの貴族か(小声)」
「どうした?」
「大丈夫だ、しかしバイエルン訛りではないかね?」
「ああ、オレは小さい頃バイエルンにいたからそこで覚えた。」
「なるほどバイエルンに別荘があるんだな(小声)」
「お前大丈夫か?」
「ああ問題ない、ところでエーリカさんを見なかったか?」
「エーリカさん?」
「エーリカを知らないのか!?」
「いや、知ってるけど・・・さん付けしなくてもいいんじゃ・・・・」
「君はエーリカさんを呼び捨てにしているのか!?」
「そうだけど」
「エーリカさんは貴族の中でも上位に入る高貴な家系だぞ!それを呼び捨てにするとは、君は本当に貴族なのか!?」
そろそろだな・・・・・・・・・
「なに勘違いしている・・・・・・オレたちは貴族じゃないゼ!」
「なに!?」
「なに早とちりしてるんだよ、バーカ!」
「貴様、平民の癖にエーリカさんをなぜ呼び捨てにしている!!」
「それはだな~オレとエーリカが《友達》だからだよ!」
「嘘をつくな!貴様のようななんの取り柄もない能無しの平民がエーリカさんと友達になれるものか!!」
「ならば!本人に聞けばいい!!」
「何だと!?」
茂みの中からフォルカーに守られたエーリカが出てきた。
「エーリカさん!そこのユダヤ人!エーリカさんから離れろ!!」
「おいおい、なんでフォルカーがユダヤ人ってことがわかるんだ?」
「そんなの頭の骨格の形を見れば簡単にわかる!」
「アッソウデスカ・・・」
「おいユダヤ人!さっさとエーリカさんから離れろ!劣等人種が!!」
あっと、ヤーコブが怒ったぞ。ヤーコブは友達をバカにされると切れるからな……
「貴様!!」
「なんだマジャール人!戦うことしか能がない癖に優良人種たるゲルマン人に逆らうのか!!」
このやろう・・・オレの親友を馬鹿にしやがって・・・・・・・・殺す!!
「おいマティウス・・・」
「なんだ庶民?気安く名前で呼ぶな!!」
「歯、食いしばれ。」
「なに?」
「修正してやる!!」
オレはマティウスの顔面を思いきり殴ったバキッ!!と鈍い音がした。
「ぐあっ!?……なにを・・・なにをするんだ!このクソ平民!?私の顔をその薄汚い手で殴るなして・・・・・・万死に値する!!」
「ギャァギャァギャァ・・・うるせんだよ!このクズ貴族!ぶっ殺すぞ!!」
「その前に貴様を殺してやる!!」
「上等じゃーねーか!来いよクソ野郎が!!」
ケンカの始まり
エーリカの庭のベランダ
「派手になっているな~」
「あれがエーリカちゃんの護衛ですか・・・」
「そうだ貴族じゃない……ただの平民だがな」
「そうなのですか・・・」
「お前も気に食わないのか?」
「いえ、そうではなく・・・ただ平民にしては武術を学んでいるような気がして・・・・・・」
「確かにそうだな・・・・・・」
「あの、そろそろ止めません?」
「そうだな・・・・・・」
庭
「さっさとくたばれ!クソ貴族!!」
「貴様がくたばれクソ平民!!」
お互いに一歩も譲らない拳の応酬!もうケンカが始まってから1時間が経っている!二人の体はとうに限界を迎えている。意地でお互い殴り続けているのだ!!
「さっさと死ねつってんだろうが!クソが!!」
「貴様が死ね!!」
「ねぇヤーコブ、フォルカー、止めなくていいの・・・」
「無理だよ、あの中に入っていったら死んじゃうもん・・・」
「ヤーコブは?」
「俺でも止めれる自信がない・・・・」
「じゃあ、あたしが止めるしかないはね「「それはダメ!!」」
「死ねぇぇぇぇぇえ!!」
「キサマが死ねぇぇえ!!
こうして父親の二人が来るまでケンカは続いた・・・
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