2、ある日始まりの日 午後
タグにR15とか残酷な〜とかありますが、みんなつけてるみたいなので付けただけです。保険のようなもの…と考えてたけど骸骨って残酷な〜にあたるのかな?
ある日始まりの日、午後
~夕?~
日も暮れ、夕闇に染まる逢魔ヶ時。
「オロロローーーーン」
骸骨が泣く。
「オロロオーーーーン」
その首の下には何も無い、ただ首だけが宙に浮かび涙もなく泣き叫ぶ。
虚ろな双眸は光を灯さず、ただがらんどうな穴が広がっている。
「カチッ、カチカチカチッ、カチン」
歯を鳴らす、何かを憎むように、空腹に肉を求めるように。
哀れな亡者、そこには誰も居るまいに。
「カタッ…………ポチャン」
いや、正しくは″昨日までは誰も居なかった″だろう。その島に。
「ちっくしょおおおおぁぁぁ!!!」
意図せず音を出してしまったからだろうか、獣のような、しかし間違いなく人の声が………
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〜昼と夕の間?〜
海から這い上がり、達成感に浸ったのもつかの間。
「うぐぐぐ…っと」
のっそりと起き上がる、気分はちょっとテンション下げめで。
死体と同じ格好なんて縁起でもない。
「この人も脱出できなくて死んだのかな…」
ネガティブ、だけどとりあえずはそれが1番可能性が高そうだ。
「って、なんだ″も″って″も″じゃないだろ″も″って」
頭を抱えてゴロゴロゴロゴッ
「痛いッ、痛いよッッ!何かいきなりゴツゴツになった!?」
でもおかげでで少し冷静になれた。
「あ〜、しかし登れて良かった。よく考えたら引き潮で詰みだよな。満ち潮に賭けるとか命ベットしなきゃじゃん」
濡れた服でゴロゴロしたせいで砂だらけだ。
ジャリジャリする…っと思ったけど何でこんなに砂があるんだ?
「ん~?」
よく見ると砂と…透明な結晶が混じってる。何だこれ。
ペロッ
しょぱ
「塩か、そらそうだ。」
俺の寝ていた場所は砂が溜まっているおかげで柔らかい。
また塩も砂:塩=3:1くらいで混ざっているみたいだ。
いよっ、と掛け声かけて立ち上がる。砂が水を吸ったのかぺたぺたして何か痒い。
が、やる事をやらないと。
まずわっと
「なんまんだぶ、なんまんだぶ」
骸骨に手を合わす。
それからヘルメットに荷物とジャケット、ジーパンを手元に持って来て…とりあえず全部脱ぐ。
まっぱである。
いやそうじゃなくて。
服を全部絞り、あとカバンからタオルを…水泳用のラップタオルと普通のタオルを出して体を拭く。
それからラップタオルを首、普通のを頭に巻き
「まっぱマン!!」
腰に手を当てVサインなポージングをしてみた。
無論もろ出しだ。
…
…
「全俺がこれは無いと言っている…」
絞った服のうちパンツとジーパンを着て、てるてる坊主な感じになる。
絞っているとはいえ、下半身がじっとりぺたぺたとして不快指数が上がる。
上半身はタオルのマントで快適だ。
「まぁ、日焼けするよりはましか。」
ということで残ったTシャツ、ジャケットは地面に敷いて手頃な石を載せ飛ばないようにして乾かす。
砂だらけだ。
…
さて振り返っては骸骨だが、なんと服を着ている。
前の開いた革のチョッキと同じく革製の長ズボン、革靴だ。
肋骨が丸見えでセクシ~…とかは置いといて。
「これは…憧れのシリーズ防具‼」
とかテンションを上げる。
いや、それもちょっと脇に置いといて。
「意外と最近死んだのかな?、革も綺麗だし…でも白骨だし…何かに食われた?…砂にも埋まってないって…ブツブツ」
と情報収集を進める。
革の服ってのが何か引っかかるが、とりあえず気にしない。
革が痛まないようにさっき使ったゴミ袋ともう一つゴミ袋を出し服と骨を分けて入れる。
さすがに壺は持ってないので我慢してくれ。
さて、これからは探検…の前の観察タイムだ。
島中央の方を見ると山…と言うかサイズ的にも見た目的にも丘と呼ぼう…がある。
木は細っこいのが数えられるほど…てか見えるだけで4本。
そしてあとは高くても膝くらいの高さの草が芝生みたいにぶわーっと生えている。
まばらに白い岩が突き出し、岩の生えた緑の丘といったかんじだ。
また、頂上で二階建ての家と同じくらいの高さがあり向こう側は見えない。。
自分のいるところから砂場、その先の岩の平地が続いて丘に接続する感じ。
丘まで6〜7mくらいか。
「特に見た感じ、不自然なとこは無いよな〜。」
という訳で後回し、足下に注目しよう。
さっきも少し話したが、自分のいるこの場所は砂地だ、しかし実は少し不自然な点がある。
砂地なのは自分と骨の寝ている4m×4mのきれいな正方形の土地だけ、その外は岩の平地である。草も避けるように生えておらず…怪しい、実に怪しい。
しかもこの4m×4mの場所、他と比べると微妙にえぐれているのだ、5cm程。
でかい砂場って感じだ。
さらに掘ると砂の層が5cm程続き平らな岩にぶつかる。
計10cm程の深さがある。
懸垂のとき登れたのはこの砂場の縁に手が掛かったからだろうか。
うん、仮称:砂風呂、としよう。
骸骨さんは最後のひとっ風呂だったのかなぁ…
少し気になって、骨のあったとこの下の砂をどけて調べてみた、宝とか秘密の扉とか遺言とか………まぁ、何も無かったけどさ。
…
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〜夕?〜
「うーーーーんッ、ぶはぁぁァァ。」
顔を上げ、背筋を伸ばす。
辺りはもうかなり真っ暗だ。
疲れた、もうやだ、ちょっと凝り症すぎた。
反省している。
何してたかって?
骸骨の下だけに飽き足らず、砂風呂全体を遺跡発掘してました。
だって
「だって怪しいじゃん!! 明らかに人工物だし、骸骨いるし、鍵とか指輪とか埋まってるのはお約束じゃん!深さ5cmくらいしかないなら探せそうじゃん!」
袋からしゃれこうべを取り出し骸骨さ~んと漢泣きする。
カチカチとかしてみる。
…空腹と疲労でちょっと変なテンションだったから良く覚えていない。
「ちっくしょおおおおぁぁぁ!!!」
何も覚えてないお。
明かりになるものも無く、月も出てなかったので、その日はカバンの中のポ○リ(1.5L)を大事に飲んで砂風呂で寝た。
砂もポ○リもほんのり暖かかった。
冒頭部分は髑髏持った主人公が荒ぶっている感じなのですが、うまく伝わったでしょうか?
難しい…。
感想ありましたらお願いします〜
オススメの小説などもあれば教えて〜