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推しの悪女の侍女になりました 〜断罪フラグ? 推し愛で全てへし折ります〜【書籍化・コミカライズ】  作者: 海城あおの
第二章 ブランド誕生編

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1.ある女の独白

 


 あの女、

 まだ生きているわ。


 処刑されるはずの時期はもうとっくに過ぎている。


 机の上に広げたノートを睨みつける。

 あの女が消えて、ようやく始まるはずだった。

 私と彼の恋が。


 なのに、何?


 処刑どころか、今や社交界の中心。

「悪女」と呼ばれて、笑い者になって、

 彼の手を二度と取れなくなる。

 そう決まっていたはずでしょう?


 顔を伏せ、ノートにぐっと爪を立てる。

 ページが破ける音が、部屋の中に響いた。


 どうして、壊れるの。

 どうして、原作通りに動かないの。


 ──私が、やっと手に入れた世界なのに。


 静かに立ち上がる。


 月の光が差し込む窓辺に近づき、あの女の顔を思い浮かべる。

 月明かりに浮かぶ、あの女の赤い瞳。


 お前は、消えるべき存在なのよ。


 彼の心は、私のもの。

 ……そうじゃなきゃ、この世界を生きる意味がないのよ。


 彼は、もう壊れてしまった。

 私が救ってあげるまで、まだ少し時間がかかる。

 なら──


「私が消してあげる」


 静かな囁きが、月明かりの下で溶けていく。

 炎に呑まれるのは──お前の方。



「綺麗に燃えてね、ロザリア・ヴァレンティーノ」





ここから第二章「ブランド誕生編」がはじまります!

一章で婚約破棄されたロザリアが、ソレイユやダミアンと共に新しい挑戦を始めます。

……だけど、スタートからなんだか不穏な気配。


ロザリアとソレイユの奮闘、そして「ある女」の暗躍。

噂と陰謀が入り乱れる社交界で、彼女たちはどう戦うのか──。

ぜひ見届けてください!


今日、もう一本更新します!



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― 新着の感想 ―
これはヒロインで合ってる? 別人でしょうか、でもヒロインの冷ややかな瞳という印象的な言葉が二度も出てきているので、彼女には何かあるんでしょうね。
(┘*^^*)┘第♪ (o`´ノ)ノ2♪ ┌(*^^*)┘章♡ めーーーーっちゃ嬉しいです♡ありがとうございます! この作品ゎヒロインとシンクロする! 『──ああ、私の愛しの美しい女王様。 (ロザリ…
あ、やっぱりフィローレも転生者だったのか。 だったら「物語の世界にヒロイン転生すると、ヒロインと悪役令嬢の役目が入れ替わるのがお約束」って事も覚えてりゃよかったのに。プークスクス
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