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『NOA: Reincarnated for Revenge(復讐のための転生)』  作者: mikioneko


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13/52

討伐隊 ⓶

 日が暮れかかった頃。

 冒険者パーティー達を乗せた各馬車が、とある小さな村に差し掛かり、ここで少し休憩をとることになった。

 立ち寄ったサンヴェル村は、小さな農村だった

 馬車からみんなが降りてきて、村の広場に集まった。

「この村で暫く休憩をとる。馬も休ませないとな」とギルド長が全員の前で叫んだ。


 --ルーヴェル村と似た感じか?

 

 村の雰囲気はやはり、のどかな田舎という言葉で片付くが、どことなく緊張感が漂っているように感じられた。


 ギルド長とリーダーのカイの所に一人の人物が駆け寄ってきた。

 なにやら三人で話し合っているが、その顔には驚きの表情があった。


 各パーティーのメンバーが勢ぞろいし、リーダーのカイが前に出て叫んだ。

「みんな聞いてくれ!この村を急遽、拠点にして活動することになった」カイの隣には、先ほどの人物が立っていた。


 その人物が一歩前に出て「私は村長のゾットといいます。みなさんを歓迎します」と言った後「この村は最近魔物が頻繁に現れて、村人も襲われております。冒険者に依頼をしたりしていますが、全く追いつきません。村にやって来た商人も行方不明になったままで・・・」そこまで言うと、項垂れてしまった。


「今村長から聞いた通り、この村の先にある森の辺りに、魔物が大量に発生しているようなのだ、一刻の猶予もない、早速だが今から調査に入る」ギルド長のザリオが厳しい顔をしながら叫ぶ。

「休憩」なんて言葉はすでに誰の頭にもなかった。

 カイの通達と、ザリオの声が広場に響き渡った瞬間、各パーティーの空気がピリリと引き締まった。

ノアは剣の柄をそっと握る。

 ナディアは周囲の様子を確認しながら、フィオナの近くで魔力の流れを察知。

 アイナは既に広場の屋根上に目をやって、狙撃位置を確保できそうなポイントを探していた。

 ギルド長のザリオが再び叫ぶ。

 

「ブレイヴフォース、ローズスパイラル、ブレイズリンク!先行調査としてすぐに出発してくれ!」

「了解!」

 全員の声が重なった瞬間、討伐の幕が静かに上がる。

 村人たちが遠巻きにしながら、期待と不安の表情を浮かべていた。


 カイたちブレイヴフォース、セリナ率いるローズスパイラルそして、ノア・ナディア・ウキのブレイズリンクは、森へと入って行った。

「ウッキー、先に森の奥に行って」

「了解っす!」

 ウキはサッと身を屈めそのまま走って行った。


 ――ほぉ・・やるなぁあいつ・・・。


「この辺りから魔物が増えると思う、気を引き締めて行こう!」カイが叫ぶ。

 森の中は想像以上に暗く、樹々の隙間から差し込む光が不規則に揺れていた。

 湿った空気の中にどこか鉄のようなにおいが混じっている。

 三つのパーティーはそれぞれ右方向、正面、左方向へと分かれた。

「姐さん」

 先行していたウキが木の上からひらりと姿を現した。

「来たっす。三体、多分ブラッドファングっすよ」

「もう来たか・・・!」

 ノアが剣に手をかける。

 その直後、ガサリと草を踏み占める音が響いた。


 ―――グルルル・・・。


 目の前の茂みから現れたのは、二足で立ち上がった狼のような魔物。

 血に濡れたような毛並みとギラついた目、牙には黒い液体が滴っている。

 三体の魔物が“獲物を見つけた”という目でこちらにその視線を向けた。

「ブラッドファング・・・本当にいたんだな」ナディアが弓を構えた。

その一体がセリナ達にロックオンした。

「リズ!回り込んで!!」セリナの声が飛ぶ。

「りょうーかい!」


 リズの双剣が銀色の弧を描き、敵の脚部を削ぐ。

 セリナが透かさず首に斬りつける。

「フィオナ!援護を!!」

「火炎裂波!ラグナヴェイン!」

 魔法陣から噴き出す紅蓮の魔流、前方のグールごとブラッドファングを包む!

 アイナの矢が焼け残った敵の心臓を射抜いた。

 ズドンッ!!

 胸から黒い血液を噴き出しながら倒れた。


「リアード!前を!!」カイが叫ぶ。

 もう一体がブレイヴフォースに襲いかかる

「任せろ!」

 ランスが地面を抉りながら突き刺さる。

 爪を受け止める金属音――ギギギギッ!!

「ゼイン!右から来てるわ!」

「見えてる!」

 風のような動きからの一矢!

 牙を開いた瞬間の口内に、光の矢が突き刺さった。


「ウッキーは右!ナディアは左から!」

「了解!」


 ナディアが放った矢がブラッドファングの右目に突き刺さる。

 錯乱状態になったブラッドファングがノアに襲いかかった。

「姐さんっ!!」


 刀の柄に手を掛け、強く握った瞬間、ヒュン!と風を切る音だけが残った。

 その場に立ったままのブラッドファングの首が、ドサッと落ちた。

「姐さん・・・・・・・・・スゲェーーーーーーーーッす!!!」


 目を見開いて驚愕の声を上げたウキ。

「噂通りあんたすげぇな・・・」カイが近寄って来てノアの肩に手を掛ける。

 カイは、メンバーたちを集め「気を緩めるなよぉー」と喝を入れた。


 ノア達と他のパーティ―を含めた3パーティーは、さらに森の奥へと進んで行った。


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