聖戦士クルセイダー・マフィーナ山のような熊の獣人プーシャンと野球する
聖戦士クルセイダーのマフィーナは、アーサー城の広大な敷地内にあるアーサー王夫妻が暮らす宮殿キングアーサーパレスの騎士の広場で行なわれたガーデンパーティでユミナ教皇のステージを見た後、王都を観光しアルテミスシティへ帰る途中、森の中でキャンプをはって休憩していた
「食料もっと買っとけば良かったわ」
マフィーナは食料が底をつき困っていたのだった
アルテミスシティまでは、まだ相当の距離がある
すると突然
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ものすごい地響きと共にマンモスの群れがやって来たのだった
「しめた!!!」
マフィーナはバギーでマンモスの群れを追いかけ始めた
だがバギーでも、なかなかマンモスの群れには追いつかなかった
その時、群れから一頭遅れるマンモスがいた
マフィーナは背中から槍を取り出しマンモスに狙いを定めた
その時だった、後ろからものすごいスピードで、四つん這いで走る物体が現れた
その物体はバギーと並走しながら言った
「おい、俺の獲物を横取りするんじゃない!」
その物体は巨大な熊だった!...いや熊の獣人だった
急に、熊の獣人はバギーの前に出た
キーーーーーー!!!!!
バギーは急ブレーキをかけ停止した
「あっ、危ないじゃないの!」
マフィーナのこめかみがピクピクと脈打っている
「おっ、やるのか?」
「望むところよ!」
睨み合うマフィーナと熊の獣人...
辺りに緊張が走る...
実はこの熊の獣人こそ、何を隠そう以前カフェ・ド・セリーナでアルバイトをしていた元空浮艦アイコディーナ号の機関長で、カフェ・ド・セリーナの店長、巨大な白熊の獣人カゴシャンの親戚の山のような熊の獣人プーシャンだったのである
プーシャンはアルテミス神殿の神官ユーカリスがアルバイトとして入ってきたので、店の手伝いをやめ王都に帰る途中だったのだ
プーシャンは背中から、武器の長さ1メートルの金棒を取り出し、野球のバットのように構えた
マフィーナはポケットから直径7センチの鉄球を取り出した
辺りは木の葉が舞い散る音だけが聞こえている
「3球勝負よ!!!」
「おー!!!」
マフィーナは地面を足で軽くならすと振りかぶった
だがマフィーナはプーシャンをなめていた
マフィーナはストレートを普通に投げてしまった
球速はおよそ140キロ
グワラグシャピングワチャッ!!!!
ものすごい音と共にプーシャンが打った鉄球が森の高い木の上を飛び越していきみるみる小さくなっていった
「どうだ!!!」
「チッ」
マフィーナは舌打ちした
マフィーナは怒りに満ちてすぐに振りかぶった
そして魔球マフィーナを投げた
鉄球はクネクネ曲がりプーシャンの目の前で急激に落ちプーシャンは空振りした
「ふんっ、私の勝ちね」
「こざかしいまねを...ストレートじゃ敵わないからこんな変化球投げたのか?度胸のないやつめ!」
ブチブチブチ...
マフィーナのこめかみの血管の切れる音が辺りにこだました
マフィーナは振りかぶった
「これで勝負が決まるわよ!!!」
「おー、来い!!!」
マフィーナは体全体を使い全力で投げた
球速は300キロを超えた
ガチャブチャビワリキンゴ!!!!
「ギャーっ」
金棒に当たるとものすごい音がし、プーシャンの叫び声と共にプーシャンはその場に崩れ落ちた
両手がジンジンと痺れているらしく、両手を突き出し痛がっている
金棒を見ると金棒は見事に90度に曲がっていた
山のような熊の獣人プーシャンは言った
「俺の負けだ...マンモスはくれてやる」
だがマフィーナは言った
「いや、マンモス、もういませんけど」
するとプーシャンは言った
「フッ、そうか、そうかもな...お前、なかなかやるな、名前なんて言うんだ?」
「えっ、私?私はマフィーナ...聖戦士マフィーナよ...あなたもなかなかだったわよ」
こうしてプーシャンはマフィーナの仲間になったとさ...




