大天使ミカエルへの相談と新しい軍服
「なるほど、そういう訳ですか...それは困りましたね」
「申し訳ありません、ミカエル様」
静まり返った深夜、誰もいないエルフの国の女王の別荘クイーン・エウリュディケ・ハウスの庭に、天界大天使軍アークエンジェルス西方面小隊長、天使ヒナスタシア配下の新人天使ミユナシアは、今後どうしたらいいか決められず、アークエンジェルス総司令官、大天使ミカエルをクイーン・エウリュディケ・ハウスの電話で天界に電話して呼び出していた
「いえ、良いのですミユナシア、見つかってしまったものは仕方ありません、このままスパイとして潜入してください...それより、新しい制服が出来たので持ってきました、さっそく着てみなさい」
そう言うと大天使ミカエルは天使ミユナシアに、ミリロリの制服を渡した
「ここで着替えるんですか?」
「ええ、ここでです」
天使ミユナシアは仕方なく庭にとめてある、女神見習いココアサンドラの最新式小型空浮艦ココアサンドラ号の陰に隠れて着替えると言った
「めっちゃ可愛いですぅ!着心地もいいですぅ!
ヒナスタシア小隊長も同じ服を支給されたんですか?」
「いえ、階級によって、色とデザインが少し違います...それよりヒナスタシアとは連絡を取っているのですか?」
「いえ、そ、それが王都に入る前に、はぐれてしまって、その少し前までは小隊長の乗った雲は空にあったんですけど...」
「そうですか、ヒナスタシアはこちらで探します、ミユナシアは、引き続きルキを監視するように」
「はい、分かりました」
「あ、あとこの小型空浮艦...最新式ですね、誰のものですか?」
「ああ、それは女神見習いのココアサンドラのものです」
「ああ...あの有名なじゃじゃ馬の...分かりました、では任務を頑張ってください」
「分かりました、では失礼します」
そう言うと天使ミユナシアは、クイーン・エウリュディケ・ハウスの中へ入っていった
大天使ミカエルは小型空浮艦ココアサンドラ号をまじまじと見ると言った
「ココアサンドラね...あのお嬢様、生意気なじゃじゃ馬娘...私はちょうどこんな小型空浮艦が欲しいと思っていた所だったし、もらっていきましょう」
そう言ったあと大天使ミカエルがココアサンドラ号に向かって手をかざすとココアサンドラ号の下側についている自動ドアが開いた
「では、行きますか...」
大天使ミカエルはそのまま自動ドアから乗り込み、しばらくするとココアサンドラ号は音もなく夜空へ飛び立って行ったのであった……




