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魔法王国国立魔法学院教師ユーナ【魔法探偵能力検定3級取得済み】

アイコディーナ王女がササーヤンマートへ向かうためカフェ・ド・セリーナから出ていき、しばらく経った頃、開店準備を終えたカフェ・ド・セリーナの店長で巨大な白熊の獣人カゴシャンは、一息つくために窓際の席に座ってコーヒーを飲んでいた……


「あっ!!!!!!!!」


カゴシャンは叫ぶと同時に飲んでいたコーヒーをこぼしてしまった


なぜなら突然、窓から見えるソフトクリームサインの、ソフトクリーム部分が、持ち上がったかと思うとそれが取れて、中から日傘がニューっと出てきたからである


「せまいわね……」


日傘に続いて出てきたのは全身クラロリ姿の女性だった……スカートのすそには刺繍ししゅうで一族の紋章がほどこされている


その女性は辺りを見回すと店の方を向いた


そしてカゴシャンと目が合った途端、突然その女性は壁に顔を押しつけた


どんどん壁の中に顔がめり込んでいく……ついには顔が壁を突き抜けた


カゴシャンは、店内の壁に突然現れたその女性の顔を見た……するとその瞬間その女性の両目だけがカゴシャンの方を向いた


びっくりしているカゴシャンを、よそ目にその女性の体全体が徐々に壁から現れていき完全に体が店内に入ると、その女性はカゴシャンの席のテーブル越しのイスまで来て座りしゃべり始めた


「お電話をくださったのはあなた?」


「えっ? あ、あの……ど、どちら様ですか?」


「ああ、申し遅れました、わたくしは魔法王国国立魔法学院の教師でユーナと言います……アーヤさんの担任ですわ」


「そ、そうですか、あなたが学校の……はい、電話したのは私です……その……アーヤちゃんが、いつの間にか居なくなってしまったので……」


「分かりました、ではさっそくアーヤさんが居た場所を見せていただけますか? わたくしは魔法探偵能力検定3級を持っているんですのよ、オホホホホ」


「検定……知識だけですか? しかも3級とは、どれくらいの……」


「さあ、行きますわよ!!!!」


ユーナはカゴシャンの言葉をさえぎって言った


カゴシャンはユーナを連れ2階にあるルキ……俺の部屋に行った


「ここにアーヤちゃんは、ずっと居たんですが……」


「分かりました、調べてみます」


そう言うと魔法王国国立魔法学院のアーヤの担任教師で魔法探偵能力検定3級のユーナは、俺の部屋を調べ始めた


「うーん、何か悪い気を感じますね……そう、何か悪魔的な……魅力的な……甘い誘惑のような……」


そう言うとユーナは俺のベッドに横たわった


その時、突然俺の部屋のドアが開き、怒鳴り声が響いた


「ちょっとあなた、そこをどきなさい!!!! そこは私の場所よ!!!!」


ユーナとカゴシャンがドアの方を見ると、そこにはすごい剣幕のアイコディーナ王女が仁王立ちしていたのであった……



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