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宮廷魔術師リコッチー花火を打ち上げる

りんご飴とりんごアイスを食べながらアルテミスの滝に続く夜の道を楽しく歩いていた俺たちは、途中ゾンビに襲われそうになりながらも、アルテミスの滝までやって来た……


アルテミスの滝には、月の光で神秘的に浮かび上がる月虹ムーンボウが圧倒的な存在感を放っていた……


俺たちがおのおの、その光景に感じ入っていると、突然、宮廷魔術師リコッチーが、なんの前触れもなく叫び出した


「みなさま!!!! 大変お待たせいたしました、これから、わたくしめが花火をご覧に入れまする~!!!!」


そう言うと、リコッチーは、両腕をぐるぐる回し出して、まるで背泳ぎをしているかのような動きを始めた


その時、急にリコッチーの両手の先から、次から次へと花火が打ち上っていった


その花火は止まることなく、どんどんどんどん連続でリコッチーの両手の先から出て来たのだった


そしてそのたくさんの花火は、月虹ムーンボウ越しの広い夜空に咲き乱れたのだった……


周りの観光客からも、自然に歓声と拍手が起こった


月の光に照らされ浮かび上がる、月虹ムーンボウ……そして夜空に咲き乱れる花火……りんご飴……仲間たち……


俺はその瞬間、心の底から何か熱いものが湧き上がってくるのを感じ、ふと思った


(こんな楽しい時間……いつまでも続くといいな……)


俺がそんなふうに感傷に浸りながら滝を見ていた次の瞬間、滝の中に巨大な魚影のようなものが、滝の流れに逆らって上がっていくのが見えた


その魚影のようなものの形は、そう……まさに、しずく……ドロップのようでもあった……

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