アルテミスの滝にかかるサークルレインボー
「あっ! サークルレインボーだ!!!!」
今まさに目の前に幸せになれると言われている神秘的な虹、サークルレインボーがアルテミスの滝にかかっていた
とにかくそのすごい迫力のアルテミスの滝のそばまで俺たちはボートで近づいた
滝から落ちてくる水は、水量といい弾け飛ぶ勢いといい、ものすごいパワーで目を開けていられないほどだ
(さすが悪魔のバックドロップと呼ばれるだけのことはあるな……ん? あれっ……アルテミスの滝が悪魔? まあ、一般の人に女神は崇拝されていても、遠い存在だし、女神の力を、一方では恐ろしくも感じているということなのか?)
「じゃあ、そろそろ、アルテミスウォーターフォールホテルに行く?」
俺たちはホテルに移動した……
俺たちから少し離れた森の中……
大天使ミカエルから密命を受けた天使ミユナシアは、俺たちを見張っていた
ミユナシアの後ろから突然声がした
「ミユナシアじゃないか! こんな所で何をしてるんだ!」
ミユナシアは振り替えった……
「えっ、あっ、先生……ラファエル先生……それにアリエル先生も!」
そこにいたのは天界のエンジェル・スクールの特別講師、大天使ラファエルとその嫁、大天使アリエルだったのだ
「私はミカエル様の任務を遂行中ですが……先生たちこそどうしてここに?」
「私たちはアルテミスの滝にデートに来たのだ……それよりミユナシア、天使への昇格試験に合格したんだね、おめでとう、ところでミカエルの任務とは何かね?」
「あ、ありがとうございます……(コネなんですけどね)……これは秘密の任務なので……」
「そうなのか、分かった……では、私たちはこれで……ミユナシア、頑張るんだぞ」
そう言うとラファエル夫妻は行ってしまった
ミユナシアは思った
(ああ、私もデートした~い!!!!)
俺たちは馬車をホテルの駐車場に止めるとチェックインするためフロントに行った
そのアンドロイド受付嬢がいるフロントは最新のオートマチックコントロールフロントデスクシステムだった
「いらっしゃいませ、ではフロント右の台の上に武器を置き、足元にあるサークルの中にお入りください」
俺たちは武器を預けフロントの前に描かれたサークルレインボーの円の中に入った
「ありがとうございます、危険物は感知されませんでした、ではご案内させていただきます」
その時エレベーターのドアが開き1人の女性が小型犬を抱き抱えエレベーターから降りてフロントにやって来た
「ソラファ?」
「あっ、ルキ!」
突然ソラファの抱き抱えていた小型犬が叫んだ
「えっ、あっ、ルキ様ーー!!!!」
「おわっ!!!! 何でわんこが普通に喋ってるんだよ、それになぜ俺の名前を……」
その小型犬はしっぽをちぎれんばかりに振っている
「あれ? ルキ様、どうされたのですか? 私ですよ! グラシャラボラスです!」
「いや、知らねーし」
「えっ、ルキ様ですよね……やっぱりあの噂は本当だったのか……」
「おい、ソラファ、このワンコは何だよ」
「ああ、この子は、グラちゃんって言うんだけど、悪魔なの」
「さらっと悪魔って言うね」
「それはそうとルキたちはどうしてここに?」
俺は事情を話した……
「えっ、私もアーサー王国のガーデンパーティーに招待されてアーサー城に行く途中なのよ……じゃあ私も一緒に行ってもいい?」
「もちろん、あっ、ソラファは1人でガーデンパーティーに参加するの?」
「ええ、そうよ、なぜ?」
俺が答えようとすると代わりにモモーナが答えた
「良かった! これで全員教皇様を見れるのね!」
聡明なソラファはすぐ理解して言った
「そうね! みんなで見れるなんて幸せね!!!!」
俺たちはその後ソラファと晩ご飯を一緒に食べる約束をしてからソラファと別れ、それぞれの部屋に向かったのであった……




