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王都へ向かう空飛ぶ魔法の馬車

俺たちが乗ったペガサス2頭立ての空飛ぶ魔法の馬車はアーサー王国の北から南に向かって流れるアルテミス川に沿って北上していた……


「ちゃんと見ておらんかったぞよ!」


突然、俺の肩に座っている人形がそう叫び、人形の中から飛び出してきて俺の目の前に現れたオリンポス最高神、女神ヘラ様に俺は言った


「なんスか、藪から棒に」


「今、アーサー王国のガーデンパーティーの招待状を見ておったらの……招待客は同伴者1名まで連れて入ってもよいと書いてあったのじゃ」


「えっ、そうなんですか? やった! でも1名しか連れて入れないんですね……ヘラ様! モモーナを連れて入ってやってください! ほんとに教皇様を見たがっていたので」


「そうじゃの……セリーナはどう思うのかの?」


「はい、ヘラ様、私もモモーナがいいと思います」


「ではモモーナで決まりじゃ」


するとモモーナが目を輝かせながら言った


「えっ、ほんとに私でいいの? みんなありがとう!!!!」






それからしばらく空飛ぶ魔法の馬車はアルテミス川に沿って飛んでいたが、突然アイスの魔女セリーナが思い立ったように、みんなに言った


「ちょっと、下に降りて休憩しない?」






ペガサス2頭立ての空飛ぶ魔法の馬車はアルテミス川の川原へ降りた


俺は馬車を降りると、少し歩きながら晴れ渡った空を見上げた


すると遠くで何かケモノのうなるような声が聞こえたかと思い見ていると、真っ赤なドラゴンと真っ白なドラゴンが、まるで海を泳ぐかのごとく気持ち良さそうに飛んでくる姿が見えた


だんだんと近づいてきた2匹のドラゴンたちは、こちらを見たかと思うと突然急降下を始めた


そして2匹のドラゴンたちは俺の目の前に着地して、あっという間に2人のイケメン竜人族の姿になり、何とアーサー王国宮廷魔術師リコッチーと共に歩いて来たのだった


「あれっ、リコッチーじゃん……どうしたんだよ、その男たちに、さらわれたのか?」


「違うわよ! 王都で行われるガーデンパーティーに行く途中なんだけど、セリーナの魔法の馬車が見えたから降りてきたのよ」


「えっ、俺たちも、そのガーデンパーティーに行く途中だよ」


「そうなの? じゃあ私も一緒に魔法の馬車に乗せてってよ」


「ああ、俺はいいけど……一応セリーナにも聞いてみてよ」


俺がそう言って魔法の馬車に向かおうとするとリコッチーはそばにいる竜人族の2人がドラゴンの杖によって使役されていることを話してくれた


「ルキ、竜人族の2人はどうしよっか」


「あー、2人ともドラゴンの杖に戻しときなよ……」






宮廷魔術師リコッチーと共に再び空飛ぶ魔法の馬車に乗り込んだ俺たちは、猛スピードで、アルテミス川に沿いながら王都に向かって飛んでいた


すると御者台で手綱を取っているアイスの魔女セリーナの使い魔キツネのコンちゃんが叫んだ


「セリーナ様!!!! 前方に巨大な滝が見えます!!!!」


「えっ、巨大な滝ですって?」


俺たちが窓から外を見ると、たしかに巨大な滝が見えた


「あれは、アルテミスの滝ね」


アーサー王国宮廷魔術師リコッチーがまだ前方に小さく見える巨大な滝を指さしながらそう言った


アルテミスの滝は、アーサー王国国立公園の中にある大瀑布だいばくふである


幅も広いが、すごいのはその高さである


最大落差100mもあり、人々には悪魔のバックドロップと呼ばれている


「なあ……俺、アルテミスの滝を間近で見てみたいんだけど」


俺がそう言うとセリーナが腕組みをしながら呆れた顔で言った


「はっ? ルキ……観光に来てるんじゃないのよ!」


「いいだろ! このスピードならガーデンパーティーには間に合うよ」


「まあ、そうだけど……」


その時モモーナが叫んだ


「私も行きたい!!!!」


続けてリコッチーも叫んだ


「あっ!! そういえばアルテミスの滝のそばには、有名なホテルがあるわよ!!」


それを聞いた俺は興奮しながらセリーナに言った


「有名なホテルだって! セリーナちゃん、行こうよ! 泊まろうよ! 楽しんじゃおうよ!!!!」


「えーっ、どうしようかな……」


「わらわも行きたいぞよ!!!!」


突然、俺の肩に座っている人形が喋り出したかと思うと、ヘラ様が人形の中から飛び出してきた


俺はここぞとばかりに嫌味を言った


「あれっ? ヘラ様は、お人形さんの中がいいとか言ってませんでしたっけ?」


するとヘラ様が急に怖い顔で睨んできて俺に詰め寄ってきた


「ルキ!!!!!!!!」


俺は壁に追い詰められ両肩を持たれた……そしてヘラ様は俺にどんどん顔を近づけてくる……


そのあまりの美しさと魅力に誰しもが惹き付けられる完璧な女性……しかも仕草や喋り方も、たまらなく色っぽい……そんなヘラ様の誘惑がかった態度に俺はドキドキが止まらなかった……


「ルキ、わらわの目を見て、もう一度、同じことを言ってみよ!」


「ヘラ様……顔が近すぎて……これで見つめ合ったらヤバい……いや、ごめんなさい……言い過ぎました」


「分かればよいのじゃ! そんな嫌味を、わらわに言うでないぞよ」


「はい……」


俺は思った……


(これは、怒られてるのか、それともご褒美なのか……)


ヘラ様がアルテミスの滝へ行きたいと言ったことで、セリーナも納得し、俺たちはアルテミスの滝を見に行くことになったのであった……


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